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坂本龍一piano concert&...

2009-04-29 17:24:41 | Music
先週末から週明けにかけ、方々で音楽三昧、そして洋館三昧の日々だった。

まず、24日は坂本龍一ピアノコンサート。都内公演のチケットを取り損ねてしまい、
川口文化センターまで足を延ばした。↑これはそのとき撮影したもの。といっても
決して隠し撮りではなく、1曲だけ(composition0919)教授自らが「どうぞ撮影してください」と。
数秒後には暗闇にデジカメや携帯の液晶が無数浮び上がり、シャッター音とフラッシュの嵐に。
そのノイズや閃きごと取り込んだ演出と解釈。(写真は露出が狂って飛んじゃったけど)

教授のコンサートは2006年に渋谷公会堂(現CCレモンホール)で観たalba noteとのコラボ以来。
まあ80年代から四半世紀、矢野顕子コンサートやTV WAR(@筑波万博。。懐っ)なども含めると
このヒトの生演奏を聴いたのは数知れず。YMO時代からそうだけど、坂本龍一のライブの魅力は
絶妙なはずし方。エクスタティックな逸脱とでもいうか。決してCDでは聴けない音を感受できる。

今回は、4年ぶりの新譜『out of noise』の静謐な世界観を前半に、後半はYMO時代にも遡る
珠玉の名曲が続いた。My YMO Best3に入る[Perspective]を弾いてくれた時はもう涙目で。
アンコールの[千のナイフ]の時には完全に十代の頃の自分がそこに居た感じ。
思えば当時から私は教授が今のように世界ベースで活躍するに違いないと周囲に予言していた(笑)

教授の音楽はずっとリアルタイムで聴いてきたが、『千のナイフ』『B2-UNIT』『音楽図鑑』あたりを
もし聴かずに育っていたら、いまとは別の人生だったような気がする。
大学1年の時、夏の集中授業で秋山邦晴氏が坂本龍一の音楽について講義してくれた時は
もう自分のために授業してくれているんじゃないかと思うほどのめった(笑)

教授は今回のレコーディング中に行った北極圏で衝撃を受け、先ごろ出た『音楽は自由にする』でも
「魂を置いてきちゃった感じ」と語っている。そういえばコンサート中、
いいイミで以前より魂が少し抜けちゃったような不思議な透明感があった。
音楽は自由にする
坂本龍一
新潮社

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↑本人の気取りも、編集者の作為もなくまとめられた等身大の好インタビュー。
“せかいのサカモト”みたいな紋切りキャッチで大上段に構えていないのが、いい。
中学時代に通っていた塾の先生が たまたま坂本龍一の高校時代の同級生だったのだが、
その時に訊いた素の坂本龍一像にそのままつながるような内容だった。


さて、翌土曜の夜は音楽3本立て。まずは、お世話になっているデザイン会社 アイロンママの
タガタ氏のバンドPAPANOVAライブ@青山。ベースのタガタ氏とボーカルの奥様の息もぴったり。


さらに雨のなか、新宿3丁目方面へ。こちらはタワレコいそざきさんたちがDJをする“南米ナイト”。


いそざきさんの相方vonちゃんも焼きたてポン・デ・ケージョを持って登場。
黒くてお洒落な選曲の数々を楽しみながら、はぐはぐ。美味しかった~&ごちそうさまでした♪


さらに雨のなか、レイちゃんとうちの近所のNEWPORTへ。ドアを開けたらいきなしクラフトワーク。
YMOやEVERYTHING BUT THE GIRL、CHICANEなどなど、BEAMS RECORDS青野さんの選曲は
ピンポイントでフェイバリットな曲満載なのがうれしい。

↑このディッシュ、お隣のテーブルのが美味しそうだったのでオーダー。訊くとお隣の方々も、
やはり別のヒトが頼んでいた同じディッシュを見てオーダーしたそう。どんな連鎖ですか(笑)


明けて日曜はいいお天気。この日は朝から洋館取材の続きで駒場公園の旧前田侯爵邸へ。
公園はたまに散策するけど、入館するのは近代文学館だった頃以来。そういえば、
父の旧いアルバムにも文学館ができて間もない頃のモノクロームの写真があったっけ。


ちょっとお昼寝し、夕方にはOXYオーリエさんのお誘いで、彼女の家のご近所に開店した
仏料理店Hiromichiのオープニングパーティへ。

帰りはオーリエさんちでユミさん&セージさん、イーちゃん、ヒサダさんと、例によって
YOU TUBEサーフィンナイト。。私はクラウス・ノミで大ブーイングを受け(笑)

YOU TUBEといえば、先日ナクロプさんがメールしてくれた
『親愛なる日記』のワンシーンが何度観ても可笑しい。
(ナンニ・モレッティが、バールのTVでたまたま放映していた若き日のシルヴァーナ・マンガーノの
陽気なダンスに合わせ、ジュースを片手に踊るのだ。2分強の爆笑名シーン)


で、昨日は洋館取材の最終日。朝から雑司が谷のくねくね細道をてくてくしていたら
所々に空き地があり、そのすべてに小ぶりの朱いポピーが群生していた。しばしうっとり。


取材先の雑司が谷旧宣教師館。サンルームの奥には、小さな小さなアンティークのオルガン。


オルガンの脇には「赤い鳥」の復刻版がずらり。児童書コーナーなので、面白そうな絵本もいろいろ。
日がな一日、ここで本を読んでいられたら幸せだろうなあ。今度また来てみよう。


キムナオさん&編集のにいやさんと共に、午後は三鷹の玉川上水沿いにある山本有三記念館へ。
建物が予想以上に凝っていて面白かった。詳細は6月末発売の[ROSALBAvol.16]をおたのしみに。


帰りにうちの近所で、ばさっと無造作に棄ててあるレコードを発見。
何のレコードかはよくわからなかった。野良猫の爪とぎにはもってこいかもね。

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猫ジャケ、ポンチョ、out of noise

2009-03-07 05:36:18 | Music
週半ば、校正の合間にスカパーのレオ・カラックス特集で『汚れた血』を観た。
大好きな映画だけど、再会するのは80年代以来。
大好きだからって、いつでも触れたいわけじゃない。
大好きゆえに 避けることだってあるのだ。

ジュリエット・ビノシュが羽ばたいて空に融けていくラストシーン。。ぁあ。。
    
            
映画の中では、カラックスの分身ドニ・ラヴァンの自宅の留守電のBGMに
プロコフィエフのバレエ音楽『ロメオとジュリエット』が使われているのだが、
当時、これを真似している知人がいた。鮮烈な音や映像から立ち上る 懐かしい闇にくらくら。



先日、こんな本を入手。猫をモチーフにしたレコードジャケット“ネコード”を特集した一冊。
私もときどき猫ジャケ買いすることがあるけど(笑)、一冊にまとめられると壮観!


キュートな猫ジャケが満載だったけど、これはちょっとお気の毒。。。
でも、猫って こういう狭くてやわらかな所にむりくり身体をねじ込むのが大好きだから、
「ちょい窮屈だけど、案外悪くないかもー」ってな表情をしているところがミソ。


シルヴィ・バルタンに抱かれた白猫さんも、半分とろとろの表情。60年代な書体も泣かせます。


ピエール・バルー小父さんも猫好き。このアルバムの中には猫に捧げた曲もある。
この甘えん坊猫は“チビ子”っていうそう。ピエールが羨ましい!


左のAlpha. The Impossible Thrillはうちにもある。まさに猫ジャケ買いした1枚。
ブリストル~なふかーい音響に導かれるような 猫の深遠な眼差しがいい。


黒猫も猫ジャケに多用されている。この ちょっとピンボケ黒猫は、私的№1猫ジャケ。
ジャケットのインパクトで、JIMMY SMITHの軽快なオルガンジャズがちょっとかすむほど。



フェリーニの『甘い生活』のサントラには、ローマの街角でマルチェロ・マストロヤンニとはしゃぐ
アニタ・エクバーグが仔猫を愛でる名シーンが。
50年代アメリカ的グラマラスなアニタがゴージャスな“女豹”のようでもあり。。

『甘い生活』のテーマ曲を聴くと、遠い目になる。最初に観たのは16歳の時、どこかの名画座で。
甘く憂えたイタリア的退廃なんて、その時はまだよくわからなかったのだけど。。


猫ジャケ2も近日発売のよう。要チェック。


文字通り三寒四温な日々。雛祭りの翌日深夜にはみぞれ雪が舞った。
マンションの植え込みにいる紫陽花の新芽もふるふる震えていた。


そんな折、おかじ先生からかわいい手編みのポンチョが届いた。あったかな羽みたいな着心地。
重いコートから脱皮しなければならないこの時期にすごーく重宝。ありがとう!!!!!!!!!!!


金曜は雨にも負けず、ポンチョを纏って打合せに。ポンチョ、心地好い!
表参道駅構内は先週から大々的に始まったルーブル展カラーに染まっていた。


ルーブル展特集の記事を一部書いたNODEも3/10から発売に。ぜひご一読を!




今週発売されたばかりの坂本龍一の新譜「out of noise」が、真夜中の身体に深く深くしみわたる。
1982年に発表され、今年リマスタリングされた坂本+ダンスリー「The End of Asia」も
久々に聴いた。不思議にあたらしい。いまうちではこの2枚が空気みたいになっている。

深呼吸。
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冬のボッサ、遠い夢の匂い

2008-12-30 11:13:19 | Music
ちょっとくらっとめくるめいた。
これ、レイちゃんが大掃除の際に発掘したという'80年代の「ビックリハウス」。
「ぜひ!」と譲ってもらった。懐かしすぎて開いた口が塞がらない。
             

間もなく2009年になるわけだけれど、エイティーズの黄色い魔法は
たぶん自分のなかでは永遠にとけないんだろうな、とこれを見て改めて実感。



29日はレイちゃんと久々にオハナ・アダンへ。
昨年末と同じく、今年も暮れはドイス・マパスのライブでしめくくり。
<レイちゃんの笑顔もちらり。

木下ときわさんの深く伸びやかな歌声は、どんなに寒い夜でも春の陽だまりのようにあたたかい。
新美広亮さんのギターとマツモニカさんのハーモニカグルーヴも琴線に絶え間なく触れる。
ジョビンの名曲「WAVE」のカバーには完全にもっていかれた。
冬のボッサは遠い夢の匂い。


サンバのリズムにゆれるときわさん。羽ばたく鳥のイメージがよぎる。


アダンの美味しい料理やワインをまた夜更けまで堪能した後は、
レイちゃんと私のうちへ移動し、明け方までいろんな本をあれこれ見ながらお喋り。
書棚の本にいろいろ反応されると、逆に意外なことに気づいたりして面白い。

そうそう、これはレイちゃんからいただいた神楽坂土産のかわいいぽち袋たち。

右はじの「この手紙、夢のなかのまんなかでお渡しします」に
しびれた。百っぽい? 立ち去る白猫の後ろ頭もたまらない。


今年もあとわずか。初夢のまんなかで お逢いしませう。

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ゴールドベルク変奏曲アリア

2008-12-29 04:46:08 | Music
師走半ば頃から、シャコバサボテンの蕾がにわかにぷくぷく膨らみ、色付き始めた。


クリスマスを境に、蝋燭の焔がスパークするみたいに次々と開花。
毎年愉しみにしている冬の窓辺の風物詩。今年は少し早咲きみたい。


ここのところ、ずっとグレン・グールドを聴いている。
グールドのピアノは、師走のカオスから清明な境地へと いとも優雅にいざなってくれる。
とりわけよく聴くのは、ゴールドベルク変奏曲アリアとクラヴィーア協奏曲第5番へ短調 ラールゴ。
いつか寿命をまっとうする日がやって来たなら、この2曲をエンドレスでかけてくれれば幸いと思う。



さて、クリスマスウィークは連夜たのしい会食続きだった。
25日夜は恵比寿のレストラン「ノスタルジーテーブル」で
オーリエさん、クロセさん、ユキ子さんとわいわい。
さらに夜更けからはオーリエさん宅で朝までお喋り。話しても話しても興味は尽きない。

(↑ガーデンプレイスのバカラシャンデリア。ゴージャスな海月の如し)

26日夜は、緞帳がおちたようにクリスマス装飾が見事に消え、
方々に早くも2009のネオンが灯る銀座へ。


この日はEdit Planetマイカさんのお誘いにて「レストラン タテル ヨシノ銀座」の創作料理を堪能。
凝った前菜4皿、魚、肉のメインに続き、クリストフルの専用台でフロマージュが登場。
それぞれの特徴を澱みなく説明してくれるお店の人が、機械仕掛けのお人形のようで大変たのしい。


こちらがフルコースのフィナーレとして忘れ難かったラストのスイーツ
「グラッパとサフランの香りにくるまれたマンゴーのコンフィーに驚きを添えて」
でございます。この金色の球体をスプーンで割るとグラッパの香気が立ちのぼり、
ひと匙ごとに異なる味覚のアンサンブルが。まさに「驚き!」でございました。

この日も夜更けまでマイカさんと尽きないお喋り。彼女のパワーは並大抵じゃない。リスペクト。

27日は、麻布十番の「スタジオトリコ」で和福美の色校正後、
キムリエさんと界隈にある「KOTATSU」でほこほこゴハン。


バーニャ・カウダやとろとろのもつ鍋をいただきながら、明け方までエンドレスでお喋り。
キムリエさんと話していると、もうひたすらナゴむ。わくわくする仕事、一緒にしたいな。


さらに28日夜は渋谷の「うさぎ」でふくちゃん、kumiさん、vonちゃんと久々に邂逅。
その昔、雑誌の仕事で、感性豊かな彼女たちと出逢えたことを心から感謝している。


そんなわけで、愛すべき友人たちと夜な夜な話し続けた年の瀬。
親密な夜と夜の間に間に、私はグールドを聴きながら、
冬を忘れるような温かさに包まれている自分にしみじみ気づくのだ。

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セバスチャンとピエール

2008-11-24 17:38:14 | Music
昨夜は冬の星座がたくさん見えたけど、今日はあいにくの雨模様。
でも、終日こもって黙々と原稿を書く身にはちょうどいいかな。

この土日は日仏150周年を記念したFESTIVAL FRANCE GLAMOURのミニコンサートを観に
2日連続Midtown詣で。外苑東通りには、パリと同じシャンゼリゼ・イルミネーションがきらきらと。
シャンパングラスを模したLEDから、時折つーっと流星のような光が零れ落ちるのが新鮮。

芝生のガーデンには、銀河やオリオンなど冬の星座がファンタジックに浮かび上がり。
しかしこの光がなければ、頭上の星空がもっと鮮明に見えるという皮肉な話も。。


そして、深海の海月みたいなシャンデリアが北風に揺らめく一角では、件のミニコンサートが。


土曜はセバスチャン・テリエ。新アルバム『SEXUALITY』のイメージを踏襲しているのか
開脚した女性の美脚写真を左右に大胆に配したステージの中央にて、パリの伊達男全開。


途中からは、髪をすべて顔に被せた上、サングラスで固定して歌うという怪パフォーマンスを披露。
 <チューバッカ?

翌日曜のミニコンサートは、大好きなピエール・バルー。
「男と女」を愛娘マイア・バルーと共にデュエットするピエール。


途中、ステージを離れ、ギャラリーに紛れてマイアのステージを見つめるピエールを発見!
目があうと、にこっと微笑み返してくれた。んー、チャーミング。

マイアはピエールの名曲「VIVRE」の自由奔放なカヴァーも披露。
しかし肝心のピエールが歌ったのがわずか4曲だったのはちょっと残念。もっと聴きたかったなぁ。

帰宅後、ピエールのアルバムを聴く。中でも好きなのはこの2枚。
『Le Pollen』は10代の頃、死ぬほど聴いた。特に「PēPē」と「Perdu(迷い)」。
『Viking Bank』のシンプルなアレンジの「Perdu(Bonus Track)」は珠玉。

PERDU♪「迷った 太陽のないひまわりのように 羅針盤のない船乗りのように 
     ラもソもないミュージシャンのように 目覚まし時計のない労働者のように 迷った…」
こうした比喩が延々連なる歌詞と、鳥が不意に低空飛行するようなピエールの歌声がひどくせつない。


22日(土)はコンサートの後、広尾の閑静な住宅街にあるゆみさん&セージさん夫妻のおうちへ。
セージさんがバースデイケーキの蝋燭(年齢分)をまさかの一気消し! どんな肺活量ですか。


心地よい空間で、ハカセのプロ顔負け料理の数々を堪能しながら すっかりくつろぎモードの我々。
涅槃仏の如きオーリエさんに、レイちゃん(左)、イサムノグチのあかりを背に中腰の変なヒト(私)。

(イサムノグチといえば、、11/21発売『モダン・インテリア』でイサムノグチの記事書いてます)


23日(日)はコンサート後にMidtownと至近のレイちゃんオフィスへ。 
その途上に居た耳欠け猫さん。誰かとお待ち合わせらしく、冬闇にそそくさ消えてしまった。


レイちゃんの小宇宙と化したオフィスで、彼女が十数年前に作成した版画を見せてもらった。
彼女の亡くなった愛猫CHIKITAとレイちゃん自身。その視線と構図に心つかまれた。
どこかトランス アヴァンギャルディアの香りを感じる力作と私は思う。


☆おまけ。

Midtownのショップ「SUMU」でこんな木の実まみれのエッグチェアに遭遇。

この朱いプチプチはサルトリイバラの実。デンマークのフラワーアーティスト
ニコライ・バーグマンの仕業らしい。ヤコブセンもさぞびっくりでしょう。私は好みですが。
(カタログにはエッグチェアを苔で覆った作品も。こちらもぞくぞくするようなビジュアルだった)

その並びのショップ「in Touch」内の期間限定ドイツ雑貨コーナーにて
アンティークのグラスを入手。CHIKITAならぬNIKITA。ハーブを挿してもかわいいかも。

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テルミン、テノリオン、NIKI、NINJA…

2008-10-22 03:38:00 | Music
先日の打ち合わせ帰り、表参道駅に えもいわれぬ悲鳴が響き渡り、一瞬すべての雑踏が凍りついた。
まるで「ダルマさんが転んだ」。しばしの沈黙後、何事もなかったかの如く再び歩き出す人々。
悲鳴の残響も その理由も行末も、メトロの群集に紛れてあっという間に消えてしまった。


16日木曜はコム・デ・ギャルソン出身のデザイナー坂寄さんのブランド「sakayori.」の
春夏コレクションの展示会を見に青山へ。布や洋書を編みこんだ手製の案内状がアート。

さすが凝ったデザインが多く、ついあれこれオーダー。

帰りにキムリエさん&レイちゃんとBlue Stoneへ。たまたま見つけて入ったのだけど
随分と心地よいBar。お店の方に芝生の種をいただいた。Esquire11月号別冊の限定アイテムのよう。
4000個限定らしく、この種袋が4000個集まると、テニスコート4面分の芝生がつくれるのだとか。
シングルスコート1面32㎡として、この袋1個で3.2㎠ の極小芝生ができる計算になる。

うちのベランダにもつくってみようかな、プチ芝生。


17日 金曜は取材で浅草のアサヒアートスクエアへ。スタルクの“金色の泡”を拝むのは久々。
にしてもバブル時代の建築って、今見るとひどく所在なさげ。満月が超然と見下ろしていた。


スタルクのビルの発光する足元。あの頃って、街全体が奇妙に浮ついた劇場だったなぁ。。


この日のお題はTENORI-ON(テノリオン)。
メディアアーティストの岩井俊雄氏とヤマハが共同開発したユニークな電子楽器だ。

イベント会場で実物に触れるまでは、いまいちよくわからなかったのだが、岩井氏の開発秘話や
世界7都市でのライブツアー映像が実に興味深く。ドラムなど生楽器とのセッションもかっこいい!
公式サイトにはアトム・ハートなどがテノリオン演奏している映像もあってなかなか面白い。
記事は12月10日発売のNODEに掲載されるので、ぜひ。
(今発売されている号には、夏に取材した取手アートプロジェクトの記事も。こちらもぜひ)


18日土曜は、前にもblogで触れた阿部海太郎さんのライブ&トークを聞きに
九段のNIKI GALLERY 冊へ(たまたまだけど、ニキ。この日は奇しくもニキの月命日)。


五線譜に書かれたプログラム。「ホテル・バタフライ」のために書かれた曲「日曜日」では、
美しい口笛も披露してくれた。彼の音楽は、決してウェットでも劇的でもないのだけど
不意に何か琴線に触れて涙が出そうになる瞬間がある。キムリエさんも同じことを云っていた。

トークでは、哲学者でありピアニストだったヴラジミール・ジャンケレヴィッチの
「音楽と筆舌に尽くせぬもの」「なんだかわからないものとほとんど無」の興味深い話をしてくれた。
しみじみ、来てよかったなぁと思える時間だった。
その後、キムリエさんと表参道で夜更けまで超年齢的ガールズトーク。たのしかったー


20日 月曜、テノリオンの原稿をメールした後、
去年買ったまま放置していたこの本を引っ張り出してみる。


テノリオンのイベントで岩井俊雄さんが世界最古(1920)の電子楽器テルミンのことを話していて、
この本のことをはたと思い出したのだ。で、作ってみました、付録のテルミン。

試すといきなりミョイ~ンって音が出てびっくり!でもチューニングが難しい…気長にがんばります。


最近の私的音楽事情。夕暮れまでは海太郎さんの前作&新作、夜はニンジャ・チューン。
週末にスパイラルレコードで見つけたNINJA TUNEのMr.スクラフ「ninja tuna」と
おまけにもらった「Ninjazz Mix」が、ニンジャ好きの私にはもうたまらなくツボ。
ツナ缶は苦手ながら、この脱力系ゆるキャラと、往年のニンジャキャラ。どっちもタイプ。



キャラつながりで、妖怪。さっき麻布十番で『和福美 冬号』の打ち上げに参加した際、
妖怪通のカッシーに境港のお土産「妖怪しおりセット」をいただいた。

右から順に人気ベスト10。あ、こなきじじいと あずきあらいは?

『和福美 冬号』が発売に。こちらもぜひ。
夏の京都取材の一部記事や、色コラム、貫地谷しほりさんインタビューなどを書いています。
和福美 2008年 12月号 [雑誌]

ニューハウス出版

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ルチル、ドアノー、ニコラ・コンテ

2008-10-14 07:18:57 | Music
差し迫った締切りから解放された三連休は、比較的ゆるゆる。
先週は寝不足続きだったせいか、週末は10時間近く昏々と眠り続けた。
そんな爆睡明けの土曜、ちねんさんの石とハーブの講座@原宿へ。
今回のテーマはGold。これはその時に選んだハーフムーン形のルチルクオーツ。


光に翳すと、水晶の中にルチル(Rutile:金紅石)がきらきらっと入っているのが見える。
ぎらぎらしたゴールドは苦手だけど、こんな風にほんの少しだけきらっと煌くゴールドっていいな。

講座では、先輩のあかしさんたちと共にハーブを入れた石鹸作りにもトライ。
レシピは、石鹸素地、ラベンダー精油、ラベンダードライハーブ、ラベンダー蜂蜜。


帰宅してから粘土みたいにこね直してみる。この不定形の感触、たまらない! しかもいい香り。
(ぐにゃぐにゃになった使い古しの石鹸みたいにも見えるけど。。)


スカラベ、テントウムシ、セミ、にんにく…いろんな形に成形してみるも、
結局、シンプルな球形が一番美しいのではないかという境地に達し。。

講座で作ったマリーゴールド入りのバスソルトと共に。
なんだか美味しそうじゃない?


13日午後は日本橋三越にて「パリ・ドアノー/ロベール・ドアノー写真展」最終日に滑り込み。
三越前の花壇はフレンチマリーゴールド一色だった。

ドアノーといえば、パリの人々の軽妙洒脱な一瞬を活写し続けたフランスの国民的写真家。
今展はパリ市庁舎で2006年に開催された大回顧展の巡回展とのことで、約200点の作品が一堂に。

1969年 ルーブルの中庭 ⓒ2008 Atelier Robert Doisneau

 
左:1934年 兄弟、ドクトゥール・ルセーヌ通り 右:1969年 群衆


左:1981年 カルーセル、夏の雨 右:1955年 ディオールのビル正面

ドアノーの写真には、どれも音がある。その場の音がふっと立ち上ってくるような臨場感。
ゆえに、BGMとして流れていたジェーン・バーキンの歌声は、不要だった(彼女の歌は好きだけど)。
写真を眺めているうちに、デュヴィヴィエの映画を思い出した。

図録の装幀も美しく。

「私は写真を撮るために狩りはしない。ひたすら待ち伏せするだけだ。
自分自身が背景の一部になるのだ。(中略)人々は額縁のない景色をあえて見ようとしないからだ。
いうなれば、私はイメージの釣り人なのだろう。――ロベール・ドアノー」図録より


ドアノーを観た足で、青山に向かい、スパイラルでキムリエさん&レイちゃんと待ち合わせて
イタリア発クラブ・ジャズの異才ニコラ・コンテのライブ@BLUE NOTE TOKYOへ。


オープニングDJは須永辰緒氏。ブルーノート東京ってもう開店20周年らしいけど来たのはこれが初。


私はニコラのことを勝手に“文学系ジャズ”と呼んでいるのだが、ご本人はシャイで繊細な人だった。
この10月に出た新作「RITUALS」にも参加しているホセ・ジェイムズ(Vo)らを迎え、
新作アルバムの楽曲を中心に、ディープで洗練されたセッションを披露してくれた。
アルバムでもドラムを叩いているフィンランド人テッポ・マキネンさんのプレイも妙に面白く。




これは2000年に出た「Jet Sounds」のリミックスアルバム。かっこいい。
2004年の「Other Directions」といい、「Jet Sounds」といい、個人的にとてもなじむ。
ニコラがミラノやN.Y.のひとじゃなくって、南イタリア(バーリ)のひとだからかなあ?

私の席の後ろに座っていたニコラの友人というイタリア人のパリーデさんとバルバラさん。
ローマからこのために駆けつけたそう。プレイ中のニコラに「Bravi!」と温かな声援を送っていた。
Ci vediamo!Ciao

ブルーノートを後に、夜半、カフェのテラスから見えた満月が、水晶みたいに澄んでいた。
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17歳

2008-08-24 11:24:39 | Music
昨日、8月23日はニキの誕生日だった。生きていれば、17歳。
先日、京都で満月の夜空を眺めつつ、ニキが逝ってからまる3カ月経ったんだな、と思った。
いまも毎朝お水をあげるし、時々、目頭がじーんとなることも そりゃあ ある。
けど、『ノラや』の内田百みたいに極度のペットロスに泣き暮らす日々では決してなく
存外げんきに生きている。ふしぎなほど げんきに。

☆☆
週末は、レイちゃん&ハカセと一緒に新丸ビルの[MARUNOUCHI]HOUSEで行われた
Tokyo Crossover/Jazz Festival 2008のプレイベントへ。
 テラスに吹く風がすっかり秋だった。

トップは先日イクスピアリのパーティでも拝見した沖野修也氏。一見こわもてだけど面白いかた。
ROOMの時みたいにしぶいジャジーな選曲なのかと思いきや、キラキラディスコ(?)な感じで。


ラストのスティービー・ワンダーから、BEAMS青野さんにバトンタッチ。ドアーズのTouch me♪

青野さんは昨夏『モダン・インテリア』の記事でインタビューしたのだけど、
ニッチな趣味が私と微妙にかぶるとこがあり、選曲も興味深く。ラストはアコースティックなTong poo。


会場は想像以上の混雑ぶりで、日付が変わる前においとま。深夜0時きっかりに携帯が鳴った。
随分前にセットしたニキのお誕生日の合図。。おめでと、ニキ。永遠の16歳から永遠の17歳へ。
まちうけ。


さらに秋めいた土曜夜はご近所のHakuju Hallへ。「ギター・フェスタ ラテンアメリカの熱い風」。
ちょうどニキが逝った頃、ふと思いついてチケットを買っていたのだ。ラテン、いいなって。

前半はスペインでイエペスに師事したギターマエストロ 荘村清志(還暦!)に、
キース・ジャレットなどとも競演しているフルート奏者中川昌三らによるピアソラのタンゴを堪能。
後半は、独自解釈のブラジリアンを展開するボファーナと、
荘村清志&福田進一のギターによるジョビンカバーが心地よく。
少し大きなハコで聴くボッサもいいものだなあ、と思いつつ帰宅(徒歩3分)。

雨音と共にジョビンの余韻に浸りたくて、数年前に出た坂本龍一のCASAを聴く。
世のジョビンカバーは玉石混交だけど、これは今でも一線を画すると思う私。
でも、私がボッサに傾倒したきっかけは、前にもブログで書いたけどやっぱジョアン
そしてアストラッド。

『Estate(夏)』を聴くと、瞬時に遠い目になる。少し伏目で。
アストラッド・ジルベルトがカバーしたドアーズの『Light my fire』で、心は17歳(笑)
この曲もいろんなカバーがあるけど、私は断然アストラッド。『Fly me to the moon』も 同じく。


ねえニキ、音楽聴こえてる? 
いまどうしてるのかな? かにゃ? にゃあ? にゃん? にゃす?
にゃお? チャオ! ハウ? アロハ! サヴァ?
<7歳頃
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月と太陽と夜ジャズ

2008-08-06 02:25:34 | Music
そう、8月1日のブログで書き忘れたんだけど、日蝕だったのよね。どうりでわくわくしたわけだ。
これはうちのベッドルームにいる月と太陽の仮面。その昔、ヴェネツィアで衝動買いしたもの。
今回の日蝕では、太陽―月―地球が一列に並んだのだとか。

ランボーとヴェルレーヌの愛憎を描いたディ・カプリオ主演映画『太陽と月に背いて』とか、
澁澤がルードヴィヒⅡ世について書いた『太陽王と月の王』とか、ぼーっと思い出してみたり。

昨日8月5日。中野へ取材に向かう途上、凄い雷鳴と土砂降りに見舞われ、電車も遅れた。
しかし、暑い暑い夏の日の こんな激しい夕立、実は案外嫌いじゃない。

バリのリッツ・カールトンで、フィジーのシャングリラで、ベトナムのマジェスティック・ホテルで、
かつてとんでもないスコールに見舞われ、不意に取材を中断せざるをえなかった時、
私は「困りましたねぇ…」と呟きつつ、実はそのハプニングを心中すっかり愉しんでいた。
熱帯特有の猛烈な驟雨の間、なすすべなくやり過ごす空白のときが、密かに大好きだった。

中野から帰宅し、キウイを食べながら、リチャード・ブローティガンが1976年日本滞在中に
したためた詩集『東京日記』をつらつら読む。
(バッチャン焼きの器は、その昔 スコールに見舞われたベトナムのバッチャン取材中に入手)

「東京の夜明けの中を タクシーがぼくを連れて帰る ぼくは夜じゅう起きていた
太陽がのぼるまえにぼくは眠っているだろう ぼくは昼じゅう眠る タクシーが枕で 街路が毛布
夜明けがぼくのベッドなんだ タクシーはぼくの頭を休ませる ぼくは夢にむかう途中だ」
――1976年6月1日@東京。リチャード・ブローティガン『Day for Night』より。

☆☆
日曜は、夜ジャズ@クラブ イクスピアリ。舞浜ディズニーもビールも、ひっさびさ。

「夜ジャズ」とは、リスペクトする須永辰緒氏によるクラブジャズの名コンピシリーズ。
個人的にはユセフ・ラティーフの「スパルタカス」でせつなく締めているvol.3が好み。
須永辰緒の夜ジャズ-Jazz Allnighers-No.3
プリンス・ラシャ・クインテット,エヴァンス・ブラッドショウ,エリック・クロス,BIG HORNS BEE,ユセフ・ラティーフ,ベント・アクセン,ジョニー・ハモンド・スミス,ボビー・ティモンズ,ザ・ジャズ・ファイヴ,ビル・エヴァンス
ビクターエンタテインメント

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ミラーボールの下で踊るセクスィー美女は、ディズニー仕込みのラテンダンサーにあらず。

ラテンジャズDJに酔う、レイちゃんなり。決してIBIZAのクラブぢゃありません(笑)

面白かったのはクラブジャズの先駆、沖野修也氏(左)と須永辰緒氏(右)のレコードコンサート。
どちらも今回のイベントに誘ってくれたハカセのお友達。

モヒカンが伸びて横わけにしているという沖野さんが「これ、ヅラじゃないですからね」と自ら口火(笑)
浴衣に中折れ帽が粋な須永さんと、京都訛りもいい感じの沖野さんのオタクなジャズトーク、最高!

トークの後は、バルコニーでShima&Shikou Duoのライブ。
金星が瞬く夜空を眺めつつ、しっぽりおとなの時間(花火を見そびれて残念!)


☆☆
明けて月曜、ネットでオーダーしたオーガニックのシチリア産ブラッドオレンジジュースが届く。
まさに血の色を湛えた真紅の果汁は、太陽の蜜を凝集した濃厚な味。
貧血気味な徹夜原稿明けに、“血”をじゅっとチャージ。

五臓六腑に染み渡る 意識を超えた美味しさ。

☆☆
火曜、例によって変な時間に仮眠。
夢うつつの雷鳴の彼方に、ふと遠い夏の日のニキを思い出す。
彼女の横顔が、私はとても好きだった。
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PUPAのLIVEへ

2008-06-03 18:06:01 | Music
昨夜は恵比寿のリキッドルームでPUPA (ピューパ)のLIVE。
先月、『NODE』で幸宏さんをインタビューした関係で ありがたくご招待にあずかった。
会場は超満員。鈴木慶一さんをはじめ、幸宏さんつながりのアーティストの姿も多々見かけた。

PUPAは、幸宏さんの呼びかけで、高野寛さん、高田漣さん、堀江博久さん、権藤知彦さん、
原田知世さんの6名で結成。来月7月2日にデビューアルバム『floating pupa』が発売される↑

PUPAとは、幸宏さんが好きなフライ・フィッシングで使う水生昆虫のサナギのこと。
インタビューでも伺った通り、自然の風景に不思議となじむエレクトロニカの魅力に、
6人6様の感性がゆるゆると響きあっていて、LIVEは実に心地よかった。
アルバムが発売されたら、夏のヘビロテミュージックになりそうな予感。

幸宏さんが「トラッドと軍服の合体」とのたまっていた衣装も、さすがのナイスさ。
奇しくも幸宏さん取材の4日後、別媒体で取材したエドツワキさんによるデザインの
知世さんの衣装もキリリとかわいく。HASのLIVEなどでも活躍する伊瀬聖子さんのビジュアルや
今年YMOのカヴァーアルバムをリリースした前座のanonymassも、不思議な後味を残した。

アンコールの最後、青空の映像をバックに高野寛さんが歌った曲「How?」を
聴きながら、なんとなくニキのことを思い出し、気づいたら頬につーっと涙が伝っていた。



☆☆
先週末は 美味しいものをたくさんいただいた。

土曜、弟の竜ちゃんが論文発表のために赴任先の倉敷から上京。
お土産に、初ものの白桃を持ってきてくれた。蕩けるように甘い香り。
ぎゅっと詰まったジューシーな実からはうっかりすると桃太郎がぽんと出てきそうだった。


竜ちゃんも私も徹夜原稿明けでねむねむのまま、代々木上原の中国家庭料理店「jeeten」で夜ゴハン。
野菜たっぷり化学調味料無添加の料理の数々が五臓六腑に優しく染み渡る。
しめは、クコの実がたっぷり載った亀ゼリー。

竜ちゃんはその後も深夜まで原稿を黙々と推敲していた。
つくづく思うが、文章を書くという行為は、体力がないとできない。そのためには、食が不可欠。
といっても美食に走る必要はなく、自分で作った粗食で構わないと思うけど、
添加物満載の即席食ばかりでは、そのような身体から生まれた文章にしかならないような気がする。。

。。とかいいながら、翌 日曜夜も外食。ただし、医食同源のネパール料理。

ふくちゃんのお誕生日を祝って、恵比寿の「クンビラ」で乾杯。
お米のワインが爽やか酸味のヨーグルトみたいな口当たりで癖になりそうだった。
モモコというチベット料理の前菜や、こくのあるネパールカレー、初のバター茶なども賞味。
猫よもやま話で泣いたり笑ったりしつつ、どれも自然な風味でおいしかったー。

クンビラから帰る途上で出逢った猫さん。

うちの玄関に、この猫くんの100分の1位の同じポーズのアイアン猫がいるけど
ここまで大きいのは初めて。

横から。猫にしては姿勢もいいし、プリント柄のシャツも、ギャルソン風エプロンもいい感じ。

ふくちゃんとこの猫さんを愛でていたら、お店の人が出てきて
「この猫に反応してるお客さん、今日で二人目ですよ」と。まるで大阪のくいだおれ太郎(笑)

☆☆
ニキが星になって二週間。
ここんとこ夜は曇り続きだけど、明日は雨が上がるそう。
一瞬でも星が見えるといいな。
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あがたさん リンリン 東儀さん

2008-05-02 20:49:23 | Music
一昨日は、ご近所のアダン・オハナで突然のあがた森魚ライブ。
Kenさんからの速報メールで当日にライブ決行を知り、夜、キコキコ自転車でアダンへ。

奇しくもその日は、銀座での打ち合わせ帰りに教文館書店に立ち寄り、雑誌「東京人」の傍に
「荷風!」なるムック(ニッチなネーミングに脱帽)をたまたま発見し、
その中で あがたさんが はっぴいえんどの「風をあつめて」に触れた記事を書いているのを
たまたま読んだばかりだった。(こうした偶然て 案外少なくないんだけど)
荷風 2008年 06月号 [雑誌]

日本文芸社

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あがたさんは、アダンの1階と2階を行き来しながらたっぷり歌唱。
あの独特の歌声を間近に聴けたうえ、カウンターに居た私とレイさんは気軽に雑談まで。
「あがたさんを最初に知ったのはヴァージンVSでしたー」という私に、笑っていたあがたさん。
ちなみに’80年代のいっとき、あがたさんは「A児君」という名でテクノっぽかったという。。

☆☆
あがたさんのライブ直前、TVニュースで上野動物園のパンダ「リンリン」の永眠を知った。

22歳と7カ月。人なら70歳ぐらいとか。本当におつかれさま。
ながいながい旅の果てに、ByeBye リンリン。

小学時代、私は大きなパンダの縫いぐるみと毎晩一緒に寝ていた。
さすがに6年生になる頃にはあちこちが綻び、中身の綿がぼろぼろこぼれてきていた。
母には何度も「もう汚いから捨てなさい」と言われたが、「絶対いや」とだだをこね続けた。
或る日、業を煮やした母と、パンダを引っ張りあい、眼前でパンダが真っ二つにびりっと裂けた。
頭上にぷわっと舞い散る綿くず。ドルビーサラウンドな私の絶叫。。(ほとんどホラー映画)

あれは今でもちょっとしたトラウマ。 そのずっと何年も後、
母が電気仕掛けのパンダ↓を中国旅行のお土産にくれたのは、あの時の償いだったのかなあ?
熊猫と猫。
ちなみに、上野動物園では今まで一度もパンダにお目にかかっていない(実はリンリンとも)。
パンダブームだった幼少期、カンカンランラン時代(懐っ)も、お昼寝中などでなぜか逢えず、
後に多摩動物園で剥製になったカンカンと邂逅し、目頭が熱くなった覚えが。。

☆☆
リンリンの訃報に続き、都内に野生化したインコが大量発生しているニュースを目撃。

一見美しい光景だけど、糞害や花害などが凄いそう。生態系への影響も懸念される。
いったいどんな力が この数百羽ものインコたちを呼び寄せているんだろう?

週明けにインタビューした雅楽奏者の東儀秀樹氏は、ハワイ島沖で篳篥(ひちりき)を吹いたら
イルカが何十頭もついてきたり、仏の牧場で笙を吹いたら牛が大量にやってきた経験があるそう。
まるでハメルンの笛吹き。 (↓取材@椿山荘。左の茂みのすぐ横で撮影) 

あ、東儀さんも黒猫を飼っているんだそう。
確かに カメラマンがかざした感度計の匂いをくんくん嗅いでみせる仕草が猫そっくりだった(笑)。
椿山荘恒例の蛍の夕べの時に笙を吹いたら、きっと蛍たちが一斉に寄ってくるのでは?
ご本人いわく「自信があります。でも、蛍が鼻に入ったりしてね」<それ、見たいかも。
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YMOエイジ

2008-04-20 12:28:42 | Music
週末、恵比寿のスタジオにて この方↑をインタビュー。
『NODE』編集部の方からこのおシゴトの依頼を受けた時、思わず「わーい♪」と口走った私(笑)

私が初めてYMOを知ったのは、まさにこの(↑)`79海外公演時の演奏。
レコードショップで流れていたライブビデオがあまりにかっこよすぎて、少女放心(四半世紀前ね)
当時はこんなCFも↓ テクノポリスの旋律が流れると、いまでも条件反射でみぞおちわくわく。
(フジカセットTVCF「テクノポリス編」より)

「この人たちの音楽からはもはや永遠に逃れられないな」と悟ったのは、’81年の『BGM』以降。


↓YMOをちゃかぽこラテンカバーしたこんなアルバムも含めて、快い呪縛は今も続き。。
プレイズYMO(初回限定生産)
セニョール・ココナッツ・アンド・ヒズ・オーケストラ,マウス・オン・マーズ,バーント・フリードマン,細野晴臣,コンスタンツァ・マルティネス,ダンディー・ジャック,テイ・トウワ,アクフェン,高橋幸宏,リサ・カーボン,坂本龍一
インディーズ・メーカー

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で、近年のお三方はというと。。
(「細野晴臣イエローマジクショー」より)
2001年に放映されたNHKの企画ながら、駱駝シャツ&股引に波平風着流し姿の3人が
「RYDEEN」を生演奏するシーンは、リプレイする度、放心(笑) 
しかも、幸宏さんの真剣な眼差しがすごい。お爺ちゃんヅラをかぶってることも、
叩いているのが実はお子様用ドラムであることも、思わず忘れてしまう迫真性。

(昨日、帽子から靴までさりげなくも粋なことこの上ない着こなしの幸宏さんの撮影風景を眺めつつ、
この駱駝シャツシーンが時々フラッシュバックしてしまったのだった)

インタビューでは、とても誠実にお話いただき、YMOエイジが耳ダンボになる話題もいろいろと。
幸宏さんらしいピュアな屈折っぷりも、肩の力が程よく抜けた感じも、素敵でした。
詳細は、6月20日発売の『NODE』vol.3をぜひ。(テキストはこれから着手するんだけど)
インタビュー記事以外にも幸宏さんがあっと驚く姿で登場する企画があるよう。たのしみ!
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ドイス・マパスでGoodbye2007

2007-12-30 09:29:30 | Music
今年は、よく知っていると思っていた森のなかに、
全然知らなかった泉や洞を見つける、みたいな1年だった。
明日には 東京タワーの電飾が、「2007」から「2008」になる。(たぶん)

昨夜はドイス・マパスのライブ@アダン・オハナ。
夏至の前に 初めて彼らのライブを観て引き込まれてから もう半年。
2007年のおしまいを彩る美しい時間だった。

ドイス・マパスは、ボーカル 木下ときわさんの 包み込むようにあたたかく伸びやかな歌声と、
深く心地よいサウンドをつくりだすギターの新美広亮さんによるブラジリアン・ポップ・ユニット。
「Dois Mapas(ドイス・マパス)」とは、ポルトガル語で「二枚の地図」という意味。
まさに、ふたりの世界観が どこにもない不思議な地図をつくりだしている。

一昨日もジョアン・ジルベルトのことを書いたが、
ドイス・マパスはジョアンが2002年に初来日した際のトリビュートアルバム
「フェリシダージ・トリビュート・トゥ・ジョアン・ジルベルト」にも参加している。
昨年には、久保田麻琴がプロデュースしたアルバム「極東組曲」と
ボッサのカバーアルバム「AGUAS DE MARCO」をリリースしており、
どちらも 透明なのに味わい深い 澄んだスープのような趣き。
甘い夕暮れ、淡い夜明け、遠い海の匂い、ドイス・マパスを聴くとそんな世界を思い出す。

それにしても 今年はキムリエさん夫妻のウエディングパーティ以来、
アダン・オハナのライブによく行ったなあ。どのメニューを頼んでも美味しいし、
スタッフもみなあたたかいし。ご近所冥利につきます。

☆☆☆
今日の夜にはびゅーんと ゆきぐにへ。
ニキは車窓からみえる雪景色にいつも興味津々。↓去年もこんな感じで

しゃあしゃあいわないで いい子にしててくれるといいけど。。
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冬のタンゴ in アダン・オハナ

2007-12-24 04:05:33 | Music
街路樹の向こうにみえた、冬至あけの輝ける満月。
街中に溢れかえるどんなクリスマスイルミネーションより 冴えたひかり。

Buon Natale! こころあたたまるクリスマスを。

☆☆☆

昨夜は、「アダン・オハナ」で冬のタンゴLive。
先週、同店でのブラジリアンライブの話をブログに書いたが、
あの時にとても魅力的な演奏をしてくれたバイオリニスト江藤有希さん
バンドネオン奏者の早川純さんによるコラボレーションだった。

夜の帳に吸いつく流麗な旋律、月を震わす甘美な響き。
奏者と楽器が融けあって その瞬間だけそこに奇跡的に存在するいきものみたいに見えた。
音楽のタフでナイーブな身体性を、ときに鳥肌を覚えながら、実感した。

早川さんが奏でていたバンドネオンは20世紀初頭のドイツ製とか。
バンドネオンというのは19世紀末に、ドイツの教会の携帯用オルガンとして創られたものらしい。
ただ、オルガン状に鍵盤が整然と並んだアコーディオンとは異なり、
バンドネオンは音階が独自に配置された30個ものボタンが左右についており、
その組み合わせでさまざまな和音を奏でるそう。
しかも、蛇腹の動かし方によって その音色は複雑に変化する。
こんなややこしいものを操れるひとは、もはや私には“魔法使い”にしか見えない。。

バイオリンは、私も幼児期に習っていたので、さすがに“魔法使い”とは思わないが
わずか4本の弦と弓だけで あれほど多彩な音色を奏でることの難しさは身にしみてわかる。
バイオリンを弾く江藤さんを見ていると 全身でこの音楽を愛しているのが伝わってくる。

そういえば、、、おもちゃみたいにちっちゃなバイオリンを、乳歯がまだいっぱい残る下顎に挟み
ぎこぎこきごちない音で「きらきら星」や「メヌエット」や「ガボット」をお稽古していた幼いとき、
あんな風に自分の身体の一部みたいにバイオリンを弾きこなせるひとに憧れていたなあ。。

ふたりは、すぐ眼の前でピアソラの「リベルタンゴ」を弾いてくれた。ぞくっと鳥肌もの。
ヨー・ヨー・マが演奏したサントリーCMや映画『12モンキーズ』でも使われていた名曲。
タンゴは人種が交錯する社会のはけ口に男同士で踊ったり娼館で奏でられたのが最初らしいが、
王家衛の映画『ブエノスアイレス』でもトニー・レオンと在りし日のレスリー・チャンが、タンゴを濃厚に
踊っていたっけ…そう、王家衛は『花様年華』や『欲望の翼』でもタンゴを効果的に使っていた。

ベルトルッチもタンゴ好き。私のベスト1映画『暗殺の森』でも、ステファニア・サンドレッリと
ドミニク・サンダが30年代のエレガントなドレスを纏ってタンゴを踊る妖艶なシーンがあった。
↓どこを切り採っても甘美な画になるこの映画の、面目躍如たる名シーン。

同じベルトルッチの『ラスト・タンゴ・イン・パリ』でも、その名の通り、
ラストにマーロン・ブランドとマリア・シュナイダーがタンゴを踊るシーンがある。
アルゼンチン生まれのガトー・バルビエリによるタイトル曲「ラスト・タンゴ・イン・パリ」もしびれる。
昨日のブログでも書いたフランスのユニット「Nouvelle Vague」も、
珠玉の映画音楽を集めたコンピ『Coming Home』の冒頭に、いきなりこの曲を収録していて快哉!
だったし、やはり昨日のブログに書いたイルマレコーズのコンピにも、
この「ラスト・タンゴ~」やピアソラ「リベルタンゴ」の秀逸なカバー曲が収録されていた。

余談ながら、むかし 「オレもパリでタンゴを踊りたいよ」と
年末の繁忙期に嘆息していた同業者が居て 大爆笑した記憶がある。。

☆☆☆
そんなこんなで、冬のタンゴって、ほんっといいですね(わ、往年のみずのはるおみたい…)。
息が白くなる夜、タンゴの在る空間に身を置くと、
甘苦く濃ゆいホットチョコレートが喉を滑りおちていく瞬間みたいに、
寒さで縮こまっていた身体が、魔法のようにとろけていく。
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大掃除のBGMとニューウェイブ

2007-12-23 07:56:50 | Music
数年前にイギリスで流行っていた“ネイキッド・シェフ”じゃないけれど、
料理はリズムなので、快いBGMがあると、流れるようにすいすいコトがうまく運ぶ。

同じことが掃除にもいえる。とくに、年末のハードな大掃除にはご機嫌な音楽が不可欠。
そんなわけで、土曜の大掃除・第一弾用に流したのはこちら(↑)。

左はパリのユニットNouvelle Vagueによる、‘80年代のニューウエイブアーティストたちが
カバーした曲を集めた2枚組みコンピ『Nouvelle Vague presents New Wave』。
DEVOのカバーしたぺこぺこのストーンズ「Satisfaction」や、ポール・ヘイグによる
クールな「Runaway」(スライ&ファミリー・ストーン)、ストラングラーズによる
マッチョな「Walk on by」(ディオンヌ・ワーウィック)、フライング・リザーズによる人を喰ったような
「Move on up」(カーティス・メイフィールド)などなど、垂涎の名カバーが
フルパッケージになっていて、掃除がおもしろいほど 進む 進む(笑)。

右は、イタリアのレーベル、イルマレコーズの2枚組みコンピ『L’Aperitivo Italiano Parfum』。
ビートルズやエンニオ・モリコーネ、スティング、ピアソラなどなどの名曲を選りすぐった
とびきりエレガントなカバー天国。これもまた、掃除が気持ちよいほどはかどる。

掃除をしながら気づいたのだが、ぴこぴこした’80年代ニューウエイブものは、
キッチンのタイルや、お風呂のバスタブなんかをきゅっきゅと磨いたりするのにぴったり。
一方、ゆるめのイタリアラウンジものは、書類の整理や引き出しの片付けなんかに最適。

溢れたCD棚も ついでに整理。しかし、せっせと仕舞い込んでいくはずが、、
好きなジャケットのCDは、ついつい見入ってしまうし、また聴き込んでしまう。

左から時計周りにビル・エヴァンスとジムホールの『Undercurrent』
イタリアのラウンジーなコンピシリーズ『Easy Tempo vol.10』
橋本徹氏のコンピ『Mellow Beats,Rhymes&Vibes』
フリーソウルのポール・ウェラー コンピ『The classic of Paul Weller』。

夜半には雨音が強くなってきた。久しぶりの雨。
雨の夜には、ビル・エヴァンスがしっくりくる。

掃除を終えたあとは、コーヒーを飲みながらトータスの『TNT』を繰り返し聴いた。
数日前にリニューアルのためにクローズしてしまった近所のお気に入りカフェで
以前たまたまトータスがかかっていて、なんだかとても心地よいなと再認識して。

CDは、都内の幾つかの好きな音楽セレクトショップで試聴して買うことが多いが、
ショップで手近にすぐに見つからないものはアマゾンを利用することも少なくない。
先日、アマゾンのマーケットプレイスからこんな包みが届いた。

“げきとつ”って。。。
外見のインパクトが強すぎて、中身がなんだったか全然思い出せない。
明日は、ドアーズの『まぼろしの世界』紙ジャケ仕様がアマゾンから届く予定。
散逸してしまった懐かしい1枚を買い直したのだ。
そう、ティーンネイジャーのときに発見したのだが、
実はドアーズって、掃除にすごーく合うのだ。例えば 床掃除とかね(笑)。
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