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スリランカ ロードムービー2 ジェフリー・バワ編

2010-12-29 21:15:46 | Travel 国内外猫の目紀行

スリランカの世界的建築家ジェフリー・バワが晩年を過ごした
自作の理想郷ルヌガンガ ガーデン。これは、その中にあるバワの執務室での1枚。
最初、ラフなTシャツに短パン姿だったガイドの男の子が「ちょっとお待ちください」と
そそくさ奥に消え、しばしのちに息せき切らして「着替えてきました!」と
バワが愛した白い上下で正装して再登場し、バワの素晴らしさについて
それは熱心に説明してくれたのが、とても印象的だった。
手前にある長椅子は、バワがデザインしたラブチェアー。
なんともバワらしい、ユーモラスであたたかなフォルム。


うっかりしていて ガイドくんの名は失念しちゃったけど、、ありがとう!
ガーデンに茂っていたシナモンの葉やオリーブの実を齧る仕草がチャーミングだったなぁ。
右はバワ建築のひとつカニランカ・リゾート&スパのスタッフ、リシニーさん。
私がバワのリゾートを巡っていて、唯一 日本語が話せた人。とってもフォトジェニックで
かわいかったので、いろいろなスポットでモデルになっていただきました。ありがとう!



アマンをはじめ、世界中のリゾート建築に影響を与えたジェフリー・バワ。
今回、バワ建築のホテルやヴィラ、ガーデンを相当数巡ったが
バワの空間は、体験すればするほど 虜になる。

かつて、タヒチやモルジブ、バリ、ハワイ、オーストラリア、フィジーなどなどの
熱帯リゾートを取材させていただいたり、個人的に見学したことがあるけれど、
バワ建築はオリジナリティという点で、「別格」という感想を持った。
単にびしっとスタイリッシュで、超然とかっこいいホテルなら、ほかにいっぱいあると思う。
でも、バワ建築は、そういう“気取り”や“威嚇”や“選民性”の対岸にある。 
地球にも宇宙にもそのままスーッとつながっていくような自然との親密さという点で、
バワの空間は見事なまでにフラットでボーダーレス。ゆえに恐ろしく快い。

バワ建築の魅力については、来年出るスリランカの旅本の特集でじっくりご紹介いたしますので
来春、本が無事に発売になったあかつきに、あらためてご案内させていただきます!






ちなみにバワはホテルだけでなく、お寺や大学などの建築も手掛けている。
そしてバワ建築のある所には必ずどこかに、彼の愛したテンプルフラワー(プルメリア)が香っている。



奇しくも津波がスリランカ南西海岸を襲う直前に、84歳の生涯を閉じたジェフリー・バワ。
彼が永眠するルヌガンガ ガーデンは、「ほんとにここでいいの?」と不安になるような
ジャングルと沼地と小さな村を幾つも越えた細い1本道の奥に、ひっそりと広がっていた。
ルヌガンガ ガーデンを作るのに影響を与えたともいわれる
バワの兄べヴィス・バワ(彼も多彩なアーティスト)の作ったブリーフ ガーデンも
やはり密林の奥の奥のまた奥に、眠れる蛇のようにそっと潜んでいた。

あのじゅじゅっとした湿気を孕んだ熱帯樹林の一本道を そろそろと進むさなかにも、
車中にエンドレスで流れていたのは、やっぱり ビリー・ホリデイだった。

次回は、スリランカロードムービー3 城塞都市ゴール散策のお話をしたいと思います。
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