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2009年の終わりのファンタジー・ランドスケープ

2009-12-31 10:24:14 | Art

やっと年賀状のプリントが終わったー、とほくほく眺めていたら、全部「2009」って刷っていた!!
そんな愉快なサザエさんみたいな年の瀬。ここへ来て思わぬ忙しさに見舞われ、ぱたぱたと。。
一寸前に観に行った「ヴェルナー・パントン展」にあった柔らかなグロッタともいうべき
〈ファンタジー・ランドスケープ〉(1970)にでも こもって ぽーっとしたい気分。


けど、いまぽーっとしてると、来年に持ち越しになっちゃうので、
パントン展の感想を さくっと。
←パントンさん
パントンといえば、パントン チェアが有名だけど、
ヤコブセンのエッグ チェアをもっとラブリーにしたみたいな
このハートコーン(1958)のほうが私的にはツボ。


とはいえ、パントン チェアはやっぱり20世紀のエポック・メイキング。

去年、パントン チェアをネタに雑誌でコラムを書いた時もあらためて感じたのだが、
S字型チェアは数あれど、パントン チェアほど官能的なラインはないのではないかと。

たとえばこんな感じで、ヌーディなケイト・モスにもぴったり。



パントンが手がけたホテルやレストランなど商業施設の空間デザインも、
オーガニックなフォルムと色彩の洪水。さながら60~70年代のSF映画のセットの如し。

これはデンマークのヴァルナ・レストラン(1971)
キューブリックの映画とかに出てきそうな世界観。
現存していないのがつくづく残念!


ハンブルグのシュピーゲル出版社(1969)は、社屋まるごとパントン ワールド炸裂。
もう ここに就職したくなってしまうほど(笑)、どこもかしこもフォトジェニック。
特に惹かれるのが、この妖しいスイミング・プール。ここで思う存分背泳ぎしたいわ。



パントン展の会場の一角では、パントンのインタビューや作品を紹介した映像が上映されており、
そこには、バーバレラが寝転んでいそうな こんな波打った3Dカーペット(WAVE)が敷かれていた。
私も寝転んでみたら、うとうとしそうになるほど快適だった。
猫をいっぱいここに放ったらまたすてきな光景になりそう。
ニキならまず間違いなく爪とぎするだろうけど。



こちらは、二層の椅子(1973)に座るパントン夫妻。理想の2ショットだなあ。
実際に自分たちの作品に包まれた空間で暮らしていた夫妻は、
あるいみ誰よりも“パントマニア”だったわけで、
彼ら自身も家具(あるいは彫刻)の一部のように
しっくり溶け込んでいる。



上記でご紹介したパントン作品の写真は、すべてパントン展の図録より。
ちなみに図録にもパントン・チェアのミニチュアストラップがおまけに付いていました。




最後に、年の瀬に会ったたいせつな友人たちのことを。
先週はオーリエさんさんちにお邪魔してまいかさんと3人でお鍋。
彼女たちとはひたすら話が尽きないので当然オールナイト。朝になってもまだまだ元気な私たち(笑)

オーリエさんのお仕事で取材したRINKOさんの作品パンフレットも無事に完成!
これは私にとって非常に意義深いお仕事になった。


その翌々日は、レイちゃんたちとスリランカ通信の打ち上げ。
さらにクリスマス明けにはみっちゃんちで恒例のパーティ。相変わらずすごい人数。
ちよさん&さんぺいさん、レイちゃん&ハカセたちと美味しい手作り料理やワインをいただきながら、
わいわい楽しかった。途中、フィギュアスケートを真剣にTV観戦。みんな好きなのねー。


部屋に飾ってあったフォトグラファーみっちゃんの写真作品がすてきでした。
みんな帰った後もみっちゃんとお話していてまた夜明けに。。


その翌日、というかその日の夜には今度はふくちゃん&vonちゃんと渋谷でゴハン。
ノンストップな超年齢的ガールズトークがほんと楽しい。




さらに翌日には、キムリエさん、カッシー、レイちゃんと近所のアヒルストアでゴハン。
どの料理もさりげなく美味かつリーズナブルで、メニューの半分以上は頼んだような。。
このお店はワインリストがなく、お店にずらりと並んだボトルと
そこに下げられた手書きコメントを見て選ぶのだが、
コメントがなにげにおもしろいのだった。


この後、同じくご近所NEWPORTに流れ、さらにうちで朝までお喋り。一晩が短すぎるっ。


連ちゃんの最後は原宿で、今年よくお世話になった編集者のすぎえさん&みずもとさんとゴハン。
サンフランシスコ帰りのすぎえさんの旅話も興味深く、これまた話は尽きず。。


それにしても撮った写真がなんだかスイーツばかりだなあ。
まあ、日々甘い甘い気持ちだったということでしょう。
その間、年明けの超タイトな仕事スケジュールが発覚し、「ひゃ~」となっていたりもしたけど
なんとか大掃除ならぬ小掃除も済ませ、失敗した年賀状も2010年に刷り直した(笑)

部屋にもあちこち2010年のカレンダーを貼った。
これはデザイナーのおかじせんせいからいただいた恒例の卓上カレンダー。とても使いやすいのだ。


びっくりするほどいろんなことがあった2009年から2010年宇宙の旅へ。
2010年はどんな宇宙に飛び込んでいくのか。
わくわくするようなファンタジックなランドスケープが見えるといいな。
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トラファマドール星へ

2009-12-25 22:28:06 | Cinema


ここへきて忙しさがぐんと加速。
そんな中、トラファマドール星へちょっと逃亡していました。

トラファマドール星とは、カート・ヴォネガットの小説を映画化した
「スローターハウス5」にも登場する架空の惑星。
トラファマドール星人は、そこに思いを馳せるだけで、人生のすべての瞬間を追体験できる。
「スローターハウス5」では、この星にさらわれた主人公が
バックミンスター・フラーのドームみたいな硝子の動物園で、アダムとイブになる。
幸福を密閉したドームの上で花火が弾けるラストシーンの美しいこと。

もちろん、BGMはグールドのゴルトベルク変奏曲。


そんなわけで(どんなわけですか)メリークリスマスをいうのが遅れてしまいました。
あらためて、メリークリスマス。


宇宙の何処にいようと 何年経とうと あたたかいものはずっとあたたかい。
夜空を見上げるたび、スマイリーな半月がニコッと微笑み返してくれる。
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シネフィル魂と新月のDARK BOX

2009-12-18 05:49:13 | Art

ぐっと冷え込みが増し、双子座流星群が降って、新月が明けた。
一寸のんびりしようかと思っていたのだけど、そうもいかないのがシワスの宿命。
そんな中、2つの展覧会へ。一つは戦後に数々の傑作映画ポスターを描いたGデザイナー野口久光の
「生誕100年記念 野口久光の世界 香り立つフランス映画ポスター」展@ニューオータニ美術館。

「大人は判ってくれない」(1959)のポスターも彼の代表作の一つ。
アントワーヌ・ドワネルことJ.P.レオーがセーターに貌を半分埋めたこの画は、
ヌーベル・ヴァーグの決定的なアイコンとなっている。
これを目にしたとたん、シネフィル魂がきゅんきゅん鼓舞される。

トリュフォー自身もこのポスターをいたくお気に入りで、
「二十歳の恋」にも登場させたほか、自室にも終生飾っていたらしい。

ちなみに、「大人は判ってくれない」の原題は、直訳すると「400発の殴打」。
邦題の方がベタだけど、多感な少年少女(かつてのも含めて)の心にぐさり刺さる言霊がある。
野口の手描き文字もたまらなく味わい深い。フランソワ・トリュフォーのクレジットの頭に
「鬼才」とわざわざ書き込んであるのもなんだか微笑ましい。



「禁じられた遊び」(1952)のポスターも野口作品。ポスターを見ただけでナルシソ・イエペスの
ギターが聴こえてくる。。私が映画好きになったのは、子供の頃に観たこの作品の影響が大きい。
何度も観たが、その度に父はラストシーンで眼鏡を外して涙をごしごし拭っていたっけ。



「いとこ同志」(1959)のポスターは、あえて色味を抑えた感じがいい。しかし当時の映画会社の
方針とは思うけど、「運命の非常…肉親のいとこを殺すか、自分の命を絶つか…
善良な心が選ぶものは?」など、ネタバレになる説明的口上がどのポスターにも見られて可笑しい。
しかし「いとこ同士」というと、ムーンライダーズの名アルバム「Nouvelle Vague」にある
同名曲が頭にぐるぐる巡る廻ってしかたがない。



「可愛い悪魔」のBBも、「ノートルダムのせむし男」のジーナ・ロロブリジーダも、
リアルな写真とはまたひと味違う品格が漂う。


雑誌の表紙も、この人の手にかかると、シンプルなのにどうしてこんな惹きつけられるのかな。
‘50年代に朝日新聞社から出ていたらしいバンビ・ブックの端整なオードリーさん(1957)に、
またまたワイルドなキネ旬表紙のBBさん(1961)。



「道」のジェルソミィナことジュリエッタ・マシーナや、
F.シナトラのアルバム ジャケットのさらっとした素描もいいなぁ。



川喜多かしこ夫妻がきりもりしていた東和商事時代の野口久光氏。彼の美校時代の映画ノートも
展示してあったが、タイトルやキャストも克明に書き出してあり、後のポスターに通じるような
見事なレタリングが随所に見られた。この人があれだけ魅力的な映画ポスターを次々と描けたのは、
何より映画を愛していたからに相違いない。器用で巧いだけじゃ こんなには愛されない。

*上記の野口久光の作品・肖像はすべて「野口久光の世界展」図録より。

帰り、赤プリ(言い方がバブルっぽいかも…。今はグランドプリンスホテル赤坂っていうらしい)の
窓にクリスマスツリーが浮かんでいた。緑や赤の部屋は、中からはどう見えるのかな?





日曜、「河口龍夫展 言葉・時間・生命」が最終日であることにはたと気づき
慌てて竹橋の東京国立近代美術館へ。

ポスターやチラシに採り上げられた「関係-蓮の時・3000年の夢」(1994年作)は、
縄文遺跡から出土した蓮の種が発芽したというニュースに触発された作品のひとつ。
鉛で封じ込められた蓮の種がベッドに人型の空間を形成しており、
3000年の眠りに就いていた蓮のメタファーとなっている。


河口先生には、筑波時代に幾つか授業を受けたことがあり、中でも「遊戯装置」という名の授業は、
課題制作こそ大変だったが、とても触発された。今も当時の命題について思いを巡らすことがある。
学生時代には意味が解らなかった命題が、今頃になって作動しているというか。
あるいは、その時に蒔かれた種が、知らぬ間に自分のなかで育っていたというか。

「DARK BOX」1975~

「真っ暗な中で、鉄の箱を開け、闇の中でその蓋を再び閉じてボトルで締める。つまり、その箱の
中は、物理的には空っぽだけど、その瞬間の“闇”が封印されているわけです」
――授業で河口先生がこの作品について語ってくれた時、すごくわくわくした。
これらの箱は、寓話的でロマンティックな闇の儀式の記録なのだ。儀式は定期的に続いていたようで、
美術館で密閉されたという2009年のDARK BOXのお隣には、2010年や3000年の闇を入れるための
BOXまで用意されていた。年代物の“ヴィンテージ闇”と“未来の闇”のための箱が整然と並んだ
インスタレーションに やっぱりわくわくしてしまった。


「関係-無関係・立ち枯れのひまわり」1998

カリカリに枯れ、種子の零れたたひまわりが、棺のように収まっている。
生と死を包括した匣とでもいうべきか。それが奇妙に美しい。

ふと、真夏に逝った親友のことを思い出した。彼女の棺に、その時うちに咲いていたひまわりを
切って供えようと思ったのだが、夏を謳歌しているひまわりの命をまっとうさせたくて
思い留まったのだ。来年、久々にまたひまわりを植えよう、と思った。


左:「ラベンダーのプール」2009  ほのかにラベンダーが香る水面に浮かんでいるのは、
鉛に包まれたラベンダーの種子。私は部屋で毎日ラベンダーの精油を焚いているものだから
このプールのラベンダー臭では物足りなかったが、ラベンダーマニアのツボを突く作品かも。
右:「7000粒の命」2009  これもすべて鉛で包まれた蓮の種子。奥にいるのは河口先生。
この種がすべて開花した図を想像すると壮観。一粒一粒がとても愛しく思えた。


*上記の河口龍夫作品の写真はすべて会場図録・チラシより。


先週末からずっと家で電話取材しながらひたすら原稿を書いていたので、
シチューとかポトフとかじっくりコトコト煮込んでは あったまっている。
材料や調味料の量はいつもながら適当。たいていハーブどっさり具だくさん。玉葱あまあま。




一昨日、新月の“闇”を、ベランダのオリーブやグミの樹越しにぱちり。
カメラ(camera)とはラテン語で「部屋」を意味し、写真機をカメラというのは、
素描用の光学装置「カメラ・オブスクラ(camera obscura)=暗い部屋」に由来するが、
真っ暗な部屋に吸い込まれた、真っ暗な夜闇は、「DARK BOX」の中身のようでもあり。


写真には写りそこねたけれど、
ほんとうはここに、美しい星がきらきら瞬いていた。
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文士とカストリ-林忠彦写真展

2009-12-10 05:32:24 | Art
むかしむかし中学2年の時、国語のM先生に呼び出された。すごく怖いことで有名な先生に。
放課後、誰もいない教室におずおず入っていくと、先生に1冊の文庫本を手渡された。
「これを読んで感想文書いてみないか」「え、宿題…ですか?」
「いや、おれが読んでみたいだけだ。自分が書きたいことを好きに書いていいから」
――文庫本のタイトルは『人間失格』。そのようにして、14歳の私は太宰と出会った。

いわゆる太宰の“はしか”に罹ったのはもう少し先の高校1,2年の時。とりわけ『晩年』が好きだった。
今年は太宰の生誕100年とかで、太宰の写真をしばしば目にする。
中でも有名なのが、銀座のBARルパンで1946年に撮られたこの写真。撮影したのは、
まだ駆け出しだった林忠彦。「俺も撮れよ。織田作ばかり撮って」と酔っ払った太宰にせがまれ、
林は引きで撮るため、バーのトイレから便器に跨って撮ったという。
太宰が椅子に無造作の載せている足には、妻が購入したという47円の配給靴。
煙草を挟んだ繊細な指が妙に印象的だ。太宰はこの約1年半後に 逝った。

林忠彦は、数十年経てなおこの写真が代表作といわれることについて、
写される側の力がいかに強いかを物語る一枚であると述べている。

先日、そんな林忠彦の写真展「新宿・時代の貌-カストリ時代・文士の時代」
@新宿歴史博物館に行ってきた(~12/19)。
これは林忠彦その人(右)だが、本人もただならぬ存在感。
いつも着こなしが贅沢でダンディだった、と植田正治が証言していたが、まさに。


しかしただならぬ存在感といえば、林忠彦の撮った坂口安吾と檀一雄は唖然とするほど凄い。
くちゃくちゃにまるめられた原稿の渦、万年床、山盛りの灰皿、破れた襖、澄んだ眼光―――
まさに“ザ・無頼派文士”。この圧倒的なリアリズムがかえって、
漫画的にカリカチュア化されているようにさえ見える。

安吾の仕事場は妻にも見せたことがなかったらしい。掃き溜めのような聖域に思いがけず踏み込み、
こんな風にきりとってしまう感性。撮るほうも撮られるほうも、やっぱりただものじゃない。
堕落・安吾も火宅・檀一雄もやっぱりだいすきな作家。決して一緒に暮らしたくはないけれど(笑)


こちらは、もはや妖怪のようにも見える内田百。小鳥を愛でる貌がなぜか苦悶系。
百と同じく猫好きな大佛次郎も林忠彦はよく撮っており「作家の中で一番ダンディだった」
と評している。部屋の散らかり具合も安吾や檀一雄と比べると、どこかエレガントだったりする。



佐藤春夫は十代の頃に読んだ「田園の憂鬱」「都会の憂鬱」が何やら退屈で、それきりだったけれど、
彼は太宰や檀一雄にも慕われていた人物。林忠彦いわく、佐藤春夫のことを
「暗闇から出てきたキリンのよう」と評し、邸を「江戸川乱歩の探偵物に出てきそう」と例えている。
確かに写真からは、江戸川乱歩作品に迷い込んだような異様な妖気が。。



「僕が撮ったなかで一番難しい顔の持ち主だった。名声にまだ顔がついていかなかった
といえばいいのか」と林忠彦にいわしめたのは、三島由紀夫。
「もし背伸びしないですむような肉体を持っていたら、ああいう自決の最期も
起きなかったんじゃないか」という見解には、実は私も同感だったりする。



ひとの貌というのは、生まれついての造作より、どう生きてきて、今どう生きているか、が
逃げ隠れできないほど刻印されるものなのだと思う。特に慧眼のフォトグラファーの前では、
どんなに繕おうと、培われた佇まいと瞳の光輝に、虚実のすべてが写りこんでしまうように思うのだ。


文士のポートレートと同時期、戦後の粗悪な安酒を象徴するカストリ時代の写真にも
林忠彦独自の視点が宿っている。1946年、三宅坂の参謀本部跡で撮った「犬を背負う子供たち」に
ついて林は「自分の食いものもろくにないというときに、イヌにたべものを分けてやっている。
こういう優しさを持った子供がいれば、将来の日本はまだ大丈夫だと気を強くした」と述べている。

1947年に高田馬場で撮った「焼け跡の母子」も、やや傾いだアングルに「初戀とは~」の殴り書きと
途方にくれたような母子の後姿が、ネオリアリスモ映画のワンシーンのように強烈な印象を残す。

(以上、林忠彦の写真と「」内の林忠彦コメント引用文はすべて同展の図録より)

新宿歴史博物館の地下展示室の入口には、太宰と記念撮影できるフォトスポットも設けられていた。
一人でじーっと見ていた私に、スタッフのおじいさまが飛んできて「お撮りましょうか?」と
声をかけてくれたけど、もう17歳のはしか娘じゃないので、丁重にお断りしました(笑)


外に出るとすっかり真っ暗になっていた。新宿歴史博物館の向かいの建物の壁一面が
紅く色づいた蔦でびっしり覆われており、暗闇に灯った無数の焔のように見えた。




先週はプチ忘年会的な集まりが幾つか。
週半ば、13年ぶりに復活したという表参道のイルミネーションを縫って
青山のAWkitchen figliaでデザイナーのシンシマさんやまいかさんたちとゴハン。
美味しいイタリア料理を食べるとほんと元気になる。




週末はユミさん&セージさんご夫婦のラグジュアリーなおうちへ。
ここで会う方々はみんな面白い人ばかり。左写真の手前のpucci帽の方は敬愛するオーリエさん。
ユミさんもオーリエさんと同じくインテリアデザインのプロなので、空間もしつらえも心憎いほど
心地よい。ファッションデザイナーのセージさんのドレス作品も初めて拝見。素敵でした。




そして日曜午後は、ちよさん宅でお鍋。ますます猫娘なこなみちゃんにもいっぱい遊んでもらった。
映画ライターたがや女史セレクト抱腹絶倒シネマDVDもあれこれたっぷり観賞。
その感想は長くなりそうなので、追って書きます。


帰りに、ちよさん&みっちゃんの韓国取材みやげのカラフルなお菓子をいただいたので、
翌日さっそくおやつに。穀類の素朴な味わいで、甘さも上品。ごちそうさまでした!

ちなみにこの蓮の葉皿は、盟友えとさんの誕生日プレゼントに選んだものだけど、
あまりに気に入って自分用にももう1枚連れてきてしまったのだ(去年も確かそうだった。。)


こちらはシンシマさんが先日みんなにプレゼントしてくれたBABBIの
BUON NATALE (イタリア語でMerry Christmas) チョコ。おしゃれ&ドルチッシモ!



と、これは最近、近所にオープンした成城石井で見つけた和三盆糖のポルポローネ。
コーヒーと好相性。パープルの蝶の器はレイちゃんにいただいた北欧もの。どっちもお気に入りです。


でもって、こちらは昨日ひだかから届いた贈りもの。シックな古布に付いた猫のひとのブローチと、
彼女の知り合いのカメラマンさんが作ったという在来野菜のタネテヌグイbyかまわぬ。
たまたま昨夜、仕事で加賀野菜や江戸東京野菜などの伝統野菜について書いていたので奇遇!




幾つか原稿を書かせていただいているNODE最新号が発売になりました。
10月末に取材した布施英利さんのアイウエアにまつわるインタビューも面白いのでぜひ。
いわく、「土門拳の写真集『風貌』の中には、壊れた眼鏡の縁をテープで無造作に留めた
細菌学者・志賀潔のアップがあるが、外見など気にしない強さはまさに格好良さの極致」と仰っており、
先の林忠彦の撮った文士たちのポートレートにも通じるものがあると思った。

しかし、布施さんはあらためて藤田嗣治そっくり。そういえばこの時、芸大の授業で使うためとかで
レプリカ骸骨パーツを鞄いっぱいお持ちで、「いま職務質問されたら大変」と仰ってました(笑)



昨日、赤く膨らみつつあったシャコバサボテン(クリスマスカクタス)の蕾が遂に開花!
7年前、取材の帰りに、寒風の中で命の灯火のように赤々と咲き誇っていたこの花に目を奪われ、
思わず連れてきて以来、毎年クリスマスシーズンになると律儀に咲く、というか灯る。
そう、この花を見つけたのは、父が亡くなる前夜だった。


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ユールトムテと北欧のクリスマス

2009-12-01 06:19:58 | Event


 原稿ラッシュが去って ぽよんとしてる間に 12月。
 日付が変ったころ、宙をみあげると、いい満月が上がっていた。
 どんなクリスマス電飾よりスウィートな。

↑このサンタクロース、ギャラリー五峯(西武新宿線下井草駅より徒歩1分 TEL03-3395-9956)で
12/2まで開催中の「北欧アンティークのクリスマスフェア」で見つけたもの。
スウェーデンのサンタクロースは「ユールトムテ JUL TOMTE」というそう。
あんまりかわいいので、キャンドルを頭に巻いた八つ墓村チックな少女&ユールトムテのカードは
盟友えとさんの愛娘のりんちゃんに昨日贈った。

(ちなみに、ムーミンも北欧の妖精。ギャラリーにいた詳しい作家さんに伺ったところ、
ミーとスナフキンは異父兄弟で、ミー=ミムラ族、スナフキン=ムムリク族なのだそう)

さて、ギャラリー内には、20年以上前から北欧の器や雑貨を扱っているスウェーデン在住の
浩江グンナーソンさんが主宰する北欧アンティークのレアなクリスマスアイテムがずらり。
ふわふわの羊毛やニットのトムテなど、どれもとても温かな風合い。華奢な硝子の一輪挿しには、
ギャラリーの屋上庭園から大村さんが採ってきたというハーブが澄んだ芳香を放っていた。



ヴィンテージプリントの壁掛けになぜ豚くんがいるのか不思議に思ったのだが
北欧では昔、林檎をくわえさせた豚の頭がクリスマスの食卓を飾ったそう。
笑ってる場合ではないよな気がするのだが、豚くん。


陶器の動物で知られるリサ・ラーソンは、
一時こんな硝子アニマルも作っていたよう。



私はグスタフスベリのさくらんぼ(Korsbar)カップ&ソーサーに一目惚れし、連れ帰ってきた。
なにしろ、果実のさくらんぼも さくらんぼ柄も大好物なので。
グンナーソさんによると北欧でもさくらんぼはポピュラーな果実だそう。
ダークグリーン&チェリーレッドがまさにクリスマスカラー。
Designed by Karin Bjorquist 1974年

早速、さくらんぼのカップでコーヒーを飲みながら郵便物チェックをしていたら、
フィンランドからオーロラのエアメールが。昔、種村季弘氏の取材をした時にお世話になった
川口さんからで、サンタクロース村があるロバミニエから投函されたよう。切手もサンタ柄。
オーロラ、いつかみてみたいなぁ。。

小学生の頃、この村からサンタクロースの手紙が届いてびっくりしたことがある。
(事前に母が申し込んでおいてくれたのだが)

カードといえば、これは8年ほど前、イタリアに住んでいた姉から届いた猫クリスマスカード。
かわいいので 毎年この時季になると飾っている。ちなみにイタリアのクリスマスは
ナターレ(Natale)といい、サンタクロースより箒に跨ったべファーナおばさんの方が有名。



☆スリランカ通信

10月にスリランカ取材した記事をまとめた『スリランカ通信』が発行されました。
創刊の今回は、スリランカの世界遺産が集中している文化三角地帯の街や遺跡を特集しています。
A4全16頁の小冊子ですが、レイちゃん&マイちゃんと3人で取材した記事&写真が満載で
きっと楽しんでいただけると思います。(表紙は拙写真で恐縮ですが。。)

スリランカ大使館やスリランカ航空などスリランカ旅行に関連したスポットにあるので
見つけたらぜひ。テイクフリーです。確実にゲットしたい場合は編集デスクのある
オフィステンノットへご連絡いただければお送りします。(Tel 03・5454・2568)


☆最近の音楽

引き続き いただいたCDやDVDが大充実なので、ほぼそれらばかり聴いている。
ここ数日、リピートしているのは大貫妙子「pure acoustic」と高橋幸宏「HEART OF HURT」。
どちらも懐かしい旋律のアコースティックな響きに もうひたすらめくるめく。

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