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絵本徒然

2009-02-26 11:41:27 | Book 積読 濫読 耽読
先週末届いた荷物のクッションにたまたま使われていた英字新聞。なんだか棄てられない面構え。


気がつけばもう月末。ゆるゆるひたひた密やかに3月へと疾走する日々。
さて、遡ること日曜は ご近所newportで行われたフリマへ。夕刻、キムリエさんと現地合流。
(フリマって久々。数年前えとさんが出店してた代々木公園のフリマにはよく遊びに行っていたけど)

その日手に入れた品のひとつ、大好きなミナ・ペルホネンのレースのリーフと黒ピン。
出品していた方が手放す瞬間、「あ、もうお別れなんだ…」と寂しげに呟いた。
ミナの葉っぱ、ずっと大切にしますね。


フリマとは別に、お店でたまたま売っていた旧い絵本『理想の庭』もひとめぼれ購入。
擬人化された花々が奏でる音楽が 確かにこの表紙から聴こえてきて――


頁をめくるたびに深い溜息。。残念ながらドイツ語は解らないけど、イマジネイティブな
挿画から勝手に物語を妄想――ハンモックのアゲハ、蝶々の帆船、シャクナゲの子どもたち。。





父が生きていたら、ぜひ訳してもらいたかったな。。

フリマではほかに、手乗りサイズの植木鉢に入った“屋久杉栽培セット”も衝動買い。
完全に売れ残っていたようだったけど、ふつう買うでしょ?!(笑。栽培日記はまた後日)。
夜はプレザランでキムリエさんとゴハン。幸福な日曜の午後、ふと湧く謎のインスピレーション。。


雨の月曜はずっと自宅で作業。翌火曜は、神保町での打ち合わせ帰り、久々に馴染みの古書店巡り。
フリーランスになる前は神保町のど真ん中にあった制作会社に居たので、当時はランチのついでや、
資料探しで、暇さえあれば古書店巡りを愉しんでいた。今思えばなんて贅沢な環境だったんだろう。
日々移り変わる古書店の棚の品揃えは、株価の変動より遥かにエキサイティングで。。


しかし神保町は来る度に変っている。「キャンドル」や「キッチン山田」があったのはもう遠い昔。
特に店の入れ替わりが激しいすずらん通りにて、渋いニットウエアのサトちゃんが妙に愛おしく。



夕刻、神保町界隈に住む大学時代の友人おかじ先生&まつださん宅へ遊びに。
と、こちらがお出迎えのうるたくん。 かわいくてつい不躾に撫でたら「しゃあっ」と軽く威嚇され。


メインクーンの風格ある猫さん。何してらしても所作が優雅です。
しかし足でかっっ。

ささやかなおみやげのおまけに、文房堂で見つけた石膏像シリーズのガシャポンを。
恐る恐る開けたら念願のマルス! ヒゲのモリエールじゃなくってほんっとよかった~


おかじ先生&まつださんと久々に楽しくゴハンを食べた後、夜はレイちゃんとオハナアダンへ。
リュートや琵琶のルーツともいわれるアラブの弦楽器ウード奏者の常味裕司さんと
インドの打楽器タブラ奏者の吉見正樹さんによるアラブ・インド音楽セッション。


その昔カイロのホテルで、深夜にもかかわらず婚礼の宴が催されていて、その艶やかな
祝福の音楽が今も耳について離れないのだけど、あの幻想的な夜がまざまざと蘇った。
といっても単なるエキゾチズムだけでなく、地中海からアラブ~アジアと時空を軽々と越えた
音楽のDNAを、頭ではなく全身で感じた。独特の音色を奏でる楽器の素材や造形も魅力。
アラベスク柄が美しいウード。ちょっと顔っぽい?


昨日は昼は浜松町、夜は恵比寿のアイロン・ママで打合せ。
一昨日 神保町の小宮山書店で買ってきた本のひとつがあまりにかわいいので持参。
猫とみみずくというカップリングがまずいい。しかもこの後姿!
原題は「The Owl and The Pussy-cat」。
ⓒ1961 by Barbara Cooney

「奇妙なとりあわせの2人連れの、なまめかしい航海のお話」とは、カバー折り返しの紹介文。
エドワード・リアのシュールな詩と、バーバラ・クーニーの描く猫のコケティッシュな姿がツボ。


タガタ氏が「ぼくも欲しい!」とネットで調べたけど、1978年の絶版本なので入手困難のよう。
森山大道や三島、澁澤本などの合間にひっそり居たのを見つけたのだが、出逢えてよかった。


先日、イームズの記事を書いた「モダン・インテリア」no.15が発売に。
在りし日のニキもなにげにちょこっと登場しています。

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雨上がりのウグイス

2009-02-22 02:45:58 | Scene いつか見た遠い空
一昨日、つがいのウグイスを目撃。雨上がりの公園で、黄昏空を眺めながら桜の梢で悠々とお喋り。
「Che bella giornata!」「Adesso sono davvero felice!」「Sembra un sogno..」「Mi sto innamorando…」


金曜は苦手な朝いち打ち合わせ。しかも雨ーー。ミーティングルームの窓も白く霞んで。。
でも打ち合わせが終わった昼過ぎには、雨上がりの窓から東京タワーがにょっきり貌を出し。


レイちゃんたちと貿易センタービル地下の昭和系喫茶店で、
ナポリのヒトはだぁれも知らないナポリタンをあえて食した後、
表参道に出て母の誕生日のお菓子を選び、歩いて帰宅。早朝まで原稿を書いていたので
ぼーっとしてたけど、なんだか雨上がりの代々木公園を潜って行きたくて。


花びらには、まだ雨しずくがふるふる。


雨上がりの噴水に、空を横切っていく鳥たちが絶え間なく映り。
小さな弧を描く水音、雨に洗われた木々のしじまに響くさえずり。
張り詰めた様子でずっと携帯で話していた人が、ふとそれを胸にしまって天を仰いだ。


何かにいざなわれるようにてくてく歩いていくと、ほわっとあでやかな梅ゾーンに。
数年前、紅白の梅の中を漫ろ歩く夢を見たことがあるが、まさにこんな光景だった。


白梅より紅梅の方が、香りがしとねつくように濃厚。
小学1年生のとき、早春に家族で水戸の偕楽園に行ったことをふと思い出した。
あのときはまだ5分咲きほどだったが、幼心にも感動した旨が当時の絵日記に(元祖 悪童日記ね)





冷え込んだ土曜の夜は、池の上のCinema Bokanで「大原とき緒nuit」と題した映画上映会。
10代の頃からイメージフォーラムなどの自主制作映画を好んで観ていたこともあり
ちょっとアンダーグラウンドな空間で、手作り感のある映画と対峙すると わくわくする。

着物姿も麗しいとき緒監督と、彼女の東京日仏学院のご学友よしのさん。ボン ソワ~(笑)


最初に上映された『緑薫…』(2007年編集版)は、密室で展開する男女3人の会話劇。
各々の思慕が次第に浮き彫りになる脚本と、超狭小部屋でのカメラアングルの妙が面白い。
女性の部屋の乱雑な密室感が、昨夏観た『TOKYO』のミッシェル・ゴンドリー作品を彷彿。
次の『MATU☆KAZE』は昨春も拝見したが(映画の感想&とき緒さんの驚愕!写真はこちら
改めて観て ミレイのオフィーリアの一瞬の引用とか、編集の隠し味を再発見。
映画って、批評するのは簡単だけど、創るのは至難だと思う。がんばってね、とき緒さん!


先週キムリエさんにいただいたライラック。9カ月目のニキの月命日に。
日曜は一週間ぶりにあったかなよう。あちこち散歩しよー。

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ベルサイユの子/パリ,ジュテーム/イタリア的,恋愛マニュアル

2009-02-18 07:12:23 | Cinema
不思議なほどあたたかな週末から一転、さむさむの週明け。
月曜は朝まで校正に追われ、夕方からはアイロンママさんでロング打ち合わせ。
あまりの寒風に週末のことが少し飛んでしまったけど。。。


先週のあったかな土曜は、ご近所newportでレイさん、ハカセ、キムリエさんとゴハン。
ここの料理やワインはお店で普段かかっている音楽同様、心身に快い。
この日のDJはBEAMS青野さん。フェイバリットな曲満載で自室に居るみたいな心地よさだった。


店内では、塩川いずみさんのネコドローイング展も開催していた。昨春、三軒茶屋で観た
「AURORA展」にも参加していた方。入口の猫群像画は必見。2月末までなので、ぜひ。


バレンタインチョコもやっぱりネコで。



翌日曜は、仕事にかかる前に、ついうっかりスカパーで映画を何本か。。
面白かったのは、ゴダールやロメールが参加したオムニバス映画『パリところどころ』の
現代版ともいうべき『パリ、ジュテーム』。18名の監督たちによる愛をテーマにした約5分ずつの
短編オムニバスで、舞台はすべてパリ。

テーマソングはFeist。マレ地区を舞台にしたガス・ヴァン・サント作品のBGMには
GonzalesのGogleが流れるなど、選曲もいちいち よい。

5分とは思えない傑作揃いだったが、顔だけでも凄いインパクトのスティーブ・ブシェミが
散々な“パリのお上り外国人”を演じるコーエン兄弟のブラックな作品には大爆笑。

出色は、たった5分間に恋愛の生々流転を見事に凝縮したトム・ティクヴァの作品。
彼の傑作『ラン・ローラ・ラン』や『パフューム』同様、音と映像のシンクロも天才技。
<『パフューム』もまた観たいな。

(トム・ティクヴァの『HEAVEN』も先日観たが、ダンテの『神曲』をモチーフにした
キェシロフスキの遺稿を、独自の美学で見事に料理していた。
トリノのシュールな俯瞰ショットや、トスカーナのヘヴンリーな描き方にも、
外国人監督にありがちな絵葉書的な異国情緒とは一線を画するものが)


翌日も、仕事の間隙を縫って映画鑑賞。 今度はパリではなく、ローマを舞台に
恋愛のさまざまな局面を描いたオムニバス『イタリア的、恋愛マニュアル』。
4つの短編の登場人物たちが微妙に関わり合う、ひとつの洒脱な群像劇になっていた。
恋愛の至福と残酷、悲愴と滑稽のダシが絶妙に効いたズッパ・ディ・ペッシェの如し。
1話目に出てくる黒猫もキュート!


そして火曜も映画モード。東京日仏学院で開催された『ベルサイユの子』のマスコミ試写会へ。
タイトルに「ベルサイユ」とあるが、華やかな光景はほぼ皆無。
宮殿の内と外を隔てる栄華と貧困の光と闇を象徴するように、描かれているのは
トラベル誌やファッション誌の素敵なグラビアには決して登場しない、もうひとつのフランス。

主人公の子どもは、失業、ホームレス、社会不適応、家族崩壊…フランス現代社会の亀裂から
生まれた被害者。しかしどんなに薄汚れても、奇跡的なほど天使性を失わない。
彼自身が、彼を取り巻く人々の再生を促すイノセントなメディアに思えた。
決して涙を流さない子役の澄んだ大きな瞳に、すべてが映っていた。

3月の「フランス映画際2009」でも上映されるようなので、ぜひ。


東京日仏学院は、昨年のvonちゃんwedding以来だったが、相変わらず心地よく。
ル・コルビュジエの愛弟子 坂倉順三設計ならではのエレガントなモダニズムがツボ。
館内や庭ではちょっとした写真展も開催されていた。




帰りに、明治の木造2階建校舎を復元した東京理科大学資料館を通り過ぎ、


アグネスホテルのバーでしばしコーヒーブレイク。


ホテルの一角にある「ル・コワンヴェール」で、メレンゲのスイーツをお土産に。
このアブストラクトなルックスがハートに刺さった。味や食感にもアブストラクトなハーモニーが。



帰り、公園で夜の芳香を放っていた梅の残像が、いつまでも消えなかった。
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大谷石~元湯~益子~栃乙女旅

2009-02-14 17:09:06 | Travel 国内外猫の目紀行
本日、春のような陽気。つい二日ほど前、雪景色を眺めながら温泉に浸かっていたのが夢のよう―

週半ば、kumiさんと大宮で取材した後、宇都宮でキムリエさんたちと合流し、栃木方面へ取材に。
宇都宮の夜はご多聞にもれず餃子。中国で食べた水餃子より美味しかったかも?!

翌日は、大谷石地下採掘場跡へ。大谷町に近づくにつれ、大谷石の塀や蔵の家並みが増え、
巨大ないきものの牙でがりごりえぐられたような岩肌が 所々むき出しになっているのが見えてくる。
まるで「隠し砦の三悪人」とか黒澤映画に出てきそうなロケーション。或いは児童向け戦隊ものとか。


地下採掘場跡も、映画ロケにもってこいな雰囲気。
資料などでは古代ローマ遺跡に似ているという記述を目にするけど、
エジプトのピラミッドとか神殿の内部にむしろ近い印象を覚えた。


坑内の温度は2℃。冷蔵庫の中に居るような寒さだけど、空気は不思議と澄んでいる。
大谷石は遠赤外線やマイナスイオンを放出しているらしい。防腐効果があるため、貯蔵にも最適とか。


舞台のように見える一角で、キムリエさんのリクエストに答えてポージングするカッシー。
坑内は音響がよく、コンサートや演劇、能、美術展、ファッションショーなども開催されている。
戦中には、秘密倉庫や飛行機の軍事工場にも使われていたようだけど。。


あくまでもツルハシや機械で石を切り出していた痕跡の集積なのだが、随所に謎のアート感がある。
坑内の奥で耳を澄ますと、幽かに水の滴る音が聞こえた。


岩肌には粉雪みたいにさらふわの白い結晶が。擦れるとコートも雪を被ったみたいに真白に。
正体は、大谷石に含まれる鉱物ゼオライト。空気が乾燥する冬だけに現れる風物詩らしい。


地下採掘場に隣接した大谷石資料館には、8世紀から始まった採掘の歴史などが紹介されていた。
関東大震災でも無事だったF.L.ライト設計の旧帝国ホテルにも大谷石が多用されていたよう。

けろけろ
お土産やさんの軒先には大谷石で造られたカエルがずらり。その昔、蜂の大群から村を守った
親子カエルの伝説にちなむそう。そんな果敢なカエルとはゆめゆめ思えぬ のほほん顔だけど。。
私はカエルくんではなく、大谷石で造られたキャンドルホルダーやカードホルダーなどを入手。



日本最古の巨大な石仏や縄文最古の人骨がある、奇岩に覆われた大谷観音を観た後、
車で少し行くと、長岡百穴古墳が。7世紀前半のものとか。 周囲は長閑な葱畑。
ガウディ作品のようでもあり、マテーラの洞窟住居群(サッシ)のミニチュア版のようでもあり。



夕方には、塩原温泉発祥の地にある元湯温泉に到着。山奥にあるので気圧も低く、耳がつんとなる。
渓流にちらちら舞う雪がいい感じ。宿泊はゲンセンカンならぬ元泉館。明治創業の秘湯宿。


渓流沿いには、大小のかまくらや雪だるまが。かまくらから出てきたキムリエさんをぱちり。
かわいい小動物が巣穴を出入りする瞬間みたいな。


みんなで宿の周辺を少し散策。滝を撮影するキムナオさん。さりげなく凄い写真を撮ってるはず。


しかし、散策中に高台に上ったはいいけど、つるつるに凍った急勾配の階段を下ることができず、
いいオトナ4人があわや遭難か?!と小パニックに(笑) まさに往きはよいよい帰りは怖い。。
結局、キムナオさんの誘導で、みな四つ這いでじりじり後ずさりしながら無事に下山。

その夜は、三種の源泉から引かれた硫黄泉の露天風呂や檜風呂が快くて溶け落ちそうだった。。
が、空気中に含まれた硫黄分のせいで、お湯に浸けたわけでもないのにシルバーの猫型指輪が
みるみる黒く変色(ちなみにホワイトゴールドのリングはなんともなかった)。

銀色の猫が、一夜でニキみたいな黒猫に…! しかも見る度に色がどんどん濃く。。
朝方にカッシーが「ニキどうなった?」と指輪をチェックするのが面白かった(笑)

翌日は、温泉を離れて益子方面へ。益子焼の窯や民芸店が並ぶ道をゆるゆる散策。


時間いっぱいで、いちご団地にて苺狩りをする計画は頓挫したけど、帰りに日本一の苺産地
二の宮あたりを通過する際、キャンピングカーの窓から、苺色を湛えた夕暮れが見えた。



翌金曜は、朝から浜松町にて超ロング打ち合わせ。
前日に温泉に浸かっていた自分が 既にはるか彼方に。。

夕刻、おやつにお土産の栃乙女をいただく。せっかくなので、益子から連れてきた
器(益子焼ではなく益子で修行した陶芸家・郡司庸久さんの作品)に盛ってみた。

あまずっぱく、清新。
あ、指輪も無事シルバーに戻りました。
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早春の此岸と彼岸

2009-02-10 04:01:50 | Scene いつか見た遠い空
最近よく夢をみる。
今日は危機一髪のところで「そだ、目を覚ませばいいんだ」って思った瞬間、覚醒した。ふぅ。
ちょっとした冒険譚。でも、ほんとうのところは、どっちの世界が虚/実なのか。


先週末は冬眠から覚めかけつつ、まどろみの彼岸と此岸を行き交う森の生きものみたいに
家でゆるゆる過ごした。郵便を出しに行ったついでに 一寸だけお散歩。

頭上に、冬のことりたちが描く楽譜が。


遠目にみえる裸木からは、春の気配がしうしう立ち上っていた。



からっ風がベランダの木々をゆらす音で目覚めた日曜、からっ風に恐れをなし、一歩も外出せず。
暮れなずむ窓辺で、すこし空っぽになる。かまびすしい情報にまみれた日常から。
手を振るようにゆれるミモザ越しに、借景の白梅が「ごきげんよう」と云ったように見えた。


夜半、ようやく手をつけ始めたお仕事原稿に没頭していたら、不意にPCが落ち。。
しかたなく、再起動するまでゆやゆよんと伸びをしていたら、
ほくほくの満月と目があった。新芽を蓄えたぐみの枝々のしじまに。


明けて今夜もいいお月さまがあがっている。昨夜よりも少しあたたかな色あいにみえる。
私はといえば、最近なぜか三日月型のネックレスがお気に入りなのだけど。



月曜、すっかり重くなった髪をなんとかしたくてsplashさんへ。
なんでも午前中にはお店に、BBCのクルーが“WABI SABI”をテーマにした番組の
撮影に来ていたのだとか。しかもなぜかその日の取材のお題目は“げじげじ眉毛”だったそう。
英国訛りのナレーションで「ゲジゲジマユ~ゲ」って言うのをぜひ聞いてみたい(笑)


splashの店長こばやしさんによると、お店にいるドラセナが今年も開花しそうな様子なのだとか。
別名「幸福の木」。この木に花が咲くのは極めて珍しいことらしい。
開花の気配を秘めた植物には、独特の凛とした香気がある。


ドラセナといえば、うちにいるこの小さなever green もそうらしい。
冬の薄日に遊ぶ密やかな“幸福”。そんな風に 幸福って日常のしじまにふと息づいている気がする。
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ミモザが咲いた。

2009-02-06 05:20:18 | Greenベランダジャングル記
今週前半はビーフシチューをたっぷり作り、家にこもって原稿を昼夜問わず黙々と書いていた。
インタビュー系を続けて5本仕上げるのはかなりハードだったけど、終わった後は至極爽快。
徹夜明けの2月3日、ベッドに入ろうとしたら、窓の外に黄色い小花がふわふわと。
3年前に植えたミモザが遂に花ひらいたのだ! 早春の甘い香り。うれしくてちょっと泣いた。

これは3年前の同じ頃、鉢に植えた直後のミモザ(アカシア)の苗。
こんな ほんの小枝だったんだ。。信じがたい成長ぶり。

昨年ICCで植物とアートの関係性を探った「サイレント・ダイアローグ」の取材をしたが、
植物の営みはまさに沈黙の対話。立春目前、大好きなミモザに開花への思いが通じてよかった。


4日水曜の昼下がり、キムリエさんと渋谷の名曲喫茶ライオンで打ち合わせ。
といっても、向かい合った席は2階の奥に1セットあるのみ。企画会議もひそひそ声で(笑)


15時には恒例のレコード・コンサートがスタート。
ライオンのパンフいわく「ステレオ音響完備(帝都随一を誇る)」ゆえ、
ショパンのピアノ・ソナタがぞくっとするほど美しかった。
2月14日にはマリア・カラスのベストをやるよう。行ってみようかな。


夜は、六本木の未来画廊でスタートしたsaiさんの写真展のレセプションへ。
「途切れることのない音のつらなり」という個展のテーマに合わせた
サウンドクリエイターのDJも興味深く。今回はあまり展示されていないけど、人物写真もいい。
例えばsaiさんのHPにある松山ケンイチのショットとか、好きだなあ。
帰りはレイちゃん&ハカセと創業60年という昭和なお店へ。カウンター裏にシャイな猫がいた。


5日木曜は外苑前で、NYから帰国したヒロコ・グレースさんのインタビュー。
帰りにお花やさんに寄り、ネコヤナギとゼンマイとフリージアを少々連れて帰ってきた。

向き合ったゼンマイが、なんだかひどく内気な恋人たちみたい。


夜はオハナ・アダンでキムリエさん&キムナオさん&カッシーとゴハン。
今度はどこに取材旅行に行こうかとみなでひたすら妄想&妄想。あれ?結局どこ行くんだっけ?!
それにしてもアダンのメニューはどれも美味。最後にほくほくの鯛めしを結んでいただきお土産に。


そうそう、年末にみなで取材に行った横浜ノスタルジア特集が掲載されている
『和福美』3月号が発売中ですー。
和福美 2009年 03月号 [雑誌]

ニューハウス出版

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引越し準備中の文乃さんから’82~’85の「宝島」要りませんか?というメールをいただき
「ぜひ!」と送っていただいた。届いて包みを開けるや、その場で体育座りにて読み出し。。
<文乃さん撮
実は全部持っていたのだけど、引越しの時に散逸したので 四半世紀ぶり位に再会したことになる。
読めば読むほどテクノポップでニューウェイヴでヘタウマでポストモダ~ンでとんがりキッズでナウな
'80年代濃縮ジュース。もし100年後のヒトが見たら何て思うのかな。
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雨と兎と猫と

2009-02-01 04:22:53 | Book 積読 濫読 耽読
雨模様だった週末、浜松町で打ち合わせ後、レイちゃんと貿易センタービル上階の
レストラン レインボーでしばしコーヒーブレイク。眼下に広がる雨の芝離宮。

猫あし風の脚がついたこのシュガーポットとクリーマー、腰に手を当ててお喋りをしている
リスとかそういう小動物たちに見えちゃうねと、とふたりで大笑い。


レイちゃんに名古屋取材のお土産をいただいた。アトリエ風のブティックで見つけたそう。
白い革の小箱に、白い華奢な蝋燭。なんだか三月兎の持ち物みたいな、寓話的たたずまい。


この日はいったん帰宅して仮眠。21:30ちょうどにレイちゃんからナイトコール。
慌てて起きて一段と雨脚の強まった渋谷へ。このアンテプリマの傘、先日見つけたんだけど、
ぱっと見、目玉親父がびっしりいるみたいに見えない?


実は兎とクローバー。この無数の兎たち&レイちゃん&ハカセと共に、久々のThe Roomへ。

沖野兄弟のDJは去年のCrossover Jazz Festival以来。エフェクトのかけ方がツボ。
(沖野さん、シャンパンごちそうさま!) ROOT SOULのLIVEも激しくかっこよかった。
すっかりあがったまま、雨をものともせず帰路にあるNightflyに寄り道。既に深い時間で、
BEAMS RECORDS青野さんのDJがあまり聴けなかったは残念だったけど、
久々にお話して面白かった。沼元画伯っぽいスタイルもナイスでした(笑)


さて、すっかりへんな時間に目覚めた土曜。二日酔いのまま、おシゴト原稿にすぐ着手できず、
最近入手した絵本を開く。 ウクライナ民話を題材にしたアルビン・トレッセルト作『てぶくろ』。
ヤロスラーバが描く 男の子の涼しげな切れ長の瞳とチャーミングないでたちにうっとり。


これは最初の見開き。右頁に書かれた3文字を見て一瞬、息が止まる。
え。よく見えない?


クローズアップ。
えーっ!?

物語の舞台はロシアの森。そこで男の子が手袋を落としてしまい、
その手袋を見つけた動物たちが次々と暖をとりにやってくる。
ねずみ、かえる、うさぎ、ふくろう、きつね…果ては オオカミ、イノシシ、クマまで!

弱肉強食の世界とは一線を画する共生の縮図?私もその手袋にもこもこ入ってみたくて仕方なく(笑)
私がいつか落とした手袋も、そんなことになっていたら楽しいな。


これは先日、上原の古書店で見つけた猫本たち。猫専門の出版社が引っ越し、
蔵書をその古書店にごっそり置いていったのだとか。なので、なかなか希少な猫本がざくざく。。

詩人 工藤直子(松本大洋の母)の『猫はしる』も出色の一冊。
表紙以外は一切 猫が描かれていない挿画も、いい。

これは本ではなく、先日ちよさんにいただいた在りし日の月丸さんのカレンダー写真集。
ふわっふわでまるっまるの白猫さん。眺めているだけで目尻が下がってしまう。


と、こちらは昨夜ハカセにいただいた写真集『本日のスープ』。帯にもあるけど、劇的な目ぢから!

猫の瞳孔がマックスで見開いているときは、恐怖の表情でもあったりするのだけど
これはどうも興味津々の目のように見える。こんな瞳で見つめられたら、おちるなぁ。。

ちょっとニキに似ていて どきどき。


こちらは在りし日のニキ。晩年は、じっと見つめても 眼差しが柔らかかった。

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