goo

月島。綿の国星

2008-02-28 00:56:24 | Tokyo 闊歩・彷徨・建築探偵
メトロの月島駅を歩いていたら突如、 しゃら~ん

あと こんなのも。ぐにょ~ん ぶわっ


佃中学生の作品らしい。明治神宮駅にも中学生のユニークな作品が最近飾られていたけど
プロの退屈な作品が げにありがたげに飾られているより よほどクリエイティブかも。


昨日は月島のスタジオで季刊誌『Villa』の取材。池脇千鶴さんをインタビュー。
前回は知花くららさんで、“青いパパイヤの香り”なイメージだったけど(どんなだ?)、
今回は、私の中では“金髪の草原”な(どんなだ?)イメージ。

池脇さんは自宅で、もらい猫4匹と暮らしているそう。自分のことはその猫たちの「グランマ」と。
オフはソファーの上で読書したり、DVDを観たりしながら、猫たちところころ過ごしているそう。
いわく「もう至福なんですー」。なんだか、すごい親近感(笑)。

池脇さんといえば、犬童一心監督の秘蔵っ子。『ジョゼと虎と魚たち』は海外でも非常に評価が高い。
犬童監督のデビュー作『金髪の草原』は、私も好きな作品。監督も原作の大島弓子ファンらしいが、
一見ファンタジックな絵面の奥に潜む恐ろしく深遠な哲学的テーマをうまく実写化した佳作だった。

で、大島弓子といえば80年代前後に発表された『綿の国星』。
猫を擬人化した表現では、恐らく夏目漱石とポール・ギャリコに並ぶ名作。

映画化された同作のイメージアルバムとしてムーンライダーズが作った『綿の国星』も珠玉。
十代の頃にそれはそれは はまりました。1曲目の「眠れない夜」なんて何百回聴いたかしれず。

☆☆
取材を終え、月島の繁華街を抜けて駅へ。月島はほんとうに久しぶり。
タワーマンションができたりして随分変わった。でも路地裏のゆるい感じは健在。


ホッピーの赤い提灯とか、床屋のねじり三色とか、つげ義春の世界みたいでいいなあ。


先週は、あまりの寝不足続きで、半蔵門線に乗った際、二日続けて表参道も渋谷も乗り越し
あろうことか駒澤大学まで爆睡したりしたけど、今週も締切続きで寝不足モード。。
毎朝、南西の空にふっと浮かんでいる残月と目があう。

お隣の柿の木も、新芽がぷくぷく育っているよう。
その向こうのおうちは白梅が満開に。徹夜明けの目にしみる借景に感謝。
goo | コメント ( 0 ) | トラックバック ( 0 )

木村直人写真展@ギャラリー トリコ

2008-02-23 21:24:01 | Art
昨日は、お友達キムリエさんのパートナー、キムナオさんこと木村直人氏の写真展
「reflector」を観に、ふたりが運営する麻布十番の「ギャラリートリコ」へ。

↓麻布十番温泉から西麻布方向に伸びる細い坂道の左手にある トリコのエントランス。


手作りの大きな木の扉を開けると、こんな少年の写真が迎えてくれる。
私はこの写真を勝手に“シェフチェンコの子供時代”と命名。。

ちなみに下になにげに置いてある赤いイングランド製の自転車は、
アレックス・モールトン博士設計の逸品で、へたな車より高価なのだとか。
博士が自ら自転車に乗る姿を撮ったキムナオ氏の写真も観たことがあるけど、傑作。

ふたりが改装した隠れ家のような佇まいのギャラリーは、
シックなモノトーンで統一され、パリとアントワープで撮影された
趣深いモノクロームの写真も すべて凛とした黒いフレームに。

つややかな硝子や床に反射した偶然のきらめき、
窓に浮かび上がる蜃気楼のような一瞬の虚像。
“リフレクター”をテーマにした作品群は、さながら旧い短編映画のワンシーンのよう。
キムナオ氏の写真にはいつも独自の視点がある。「あ、これだ」という瞬間に迷いがない。
ギャラリー内で自ら焼いたプリントも 粒子のひとつぶひとつぶまで美しい。
じっと見つめていると、想像力がじわじわ快く触発される―

明日24日がナイトギャラリー(15:00~21:00)の最終日。急いでトリコへ!

☆☆☆
週末反芻。
珍しく温かだった金曜の午後。「ホテル グランパシフィック メリディアン」で
J-WAVEパーソナリティ クリス智子さんを取材した後、「トラベル・カフェ」で珈琲&甘味補給。

日々、過密化していくスケジュールで ぎう詰めの手帖を呆然と眺めつつ
雑記ノートに向かってしばし頭の整理。ゆりかもめが時々すーっと前を通り過ぎ。。
今週は、取材と打ち合わせと原稿締切の間断なきトリコロール攻勢で
平均睡眠時間2時間弱みたいなモーレツな一週間だった。

そんな中、今週もいろんな人に逢って、いろんな発見があり、いろんなことに心動かされた。
お逢いするのは実にさまざまな世界の人々だが、例えば毎朝生放送を担当している
クリスさんみたいに、超多忙な方に限って、あっけらかんとストレス知らずな印象。
仕事であれ、プライベートであれ、日々のあれこれを愉しんでいる人だからこそ、という気が。

私はといえば、かなり微細なことでも 勝手にあれこれ想像して愉しんでしまえたりする
おめでたいタチゆえ(笑)、別の意味でわりとストレスフリー。
珈琲&甘味があれば、なおしあわせ。

って、今週末も怒涛の締切ラッシュにつき、いやおうなしにプチ巣ごもり生活。
早春の光、まぶしいな。
goo | コメント ( 0 ) | トラックバック ( 0 )

母。富士屋ホテルプチ回想

2008-02-21 04:22:21 | memory 幼年期
昭和30年代、女子大生の母に、5つ上の父が独逸語を教えるの図。
私が生まれるずっと前、若かりし頃の父母の写真。なんだかとても微笑ましい。
当時、父が母に、これを読んであれを読んでと次から次へ本を貸してくれたのだとか。
父ならさもありなん(笑)

本日、古希を迎えた母。心から母の長寿に感謝したい。

つじつまの 合わぬ夢つなぐ この暗示 いずこより来しや 過去をたどりぬ
一昨年、母が詠んだ歌。母は真夏の夜明けの夢うつつに、一体どんな記憶の船を漕いだのか―
母は70に手が届いたとは思えないほど若々しく しゃんとしており、
短歌に素描に読書に旅行に…、と枚挙に暇がないほど好きな世界を溌剌と謳歌している。

古希の記念に、お祝いのお菓子と一緒に 旅行に持っていくのにおすすめのデジカメを贈った。
母はふと目に留まったものを、スケッチブックにさらさら素描する癖があるが、
同じように、デジカメでも好きな山野草や自然の風景を素描してもらえれば、と。


母@ザ・フジヤ・ダイニング。
一昨秋、母と一緒に箱根宮ノ下の富士屋ホテルに泊まった朝、少し早めに眼覚めた母と私は
観光客で混雑していた昼間とはうってかわって 静寂に包まれた館内や庭園を気ままに散策した。
至る所に散見される創業者好みの凝った意匠は、乱歩小説に出てきそうな風情で実にわくわく。
私たち母娘は、完全に修学旅行であちこち探検している女学生さながらだった(笑)

母はいつもさまざまなことに関心を示し、時には少女のように無邪気に驚いたりする。
古希とはいえ、本質は女学生のままみたいな人なのだ。
中学教師を経て、塾を開き、我儘放題な娘たち&息子を育て、さらにもっと我儘な父をアシストし、
弟に「千手観音だよね(笑)」と感心されるほど八面六臂の働きをしてきた母。
これからもますます母らしい毎日をたのしんでほしいと願ってやまない。
約半世紀前の母。
あるいみ、かわらないのかも。
goo | コメント ( 0 ) | トラックバック ( 0 )

セゾン美術館プチ回想

2008-02-18 21:33:02 | Scene いつか見た遠い空
徹夜明けの週末。昼頃に急ぎ原稿をメールしたのち、渋谷へ。
ぼんちゃん&ふくちゃん(おめでたい響き)とおちあい、先日も行った「なぎ食堂」へ。
今回迎えてくれたのは、裸足キッズではなく、この方(↑)。
どうリアクションしてよいかわからないべジータ系笑顔。

ちなみに、私たちが座っていた傍らの棚にはこんなキャラも。

なんちゃってチャイニーズミッキーとはまた一線を画する確信犯的キャラ?
マウスに生まれ変わったクラウス・ノミみたいにも見える。。

あと、こんなキャラも。

例えるなら、“大人になったチャーリー・ブラウンと 百年の孤独”、みたいな。
そんなキャラをいじりつつ、婚前ぼんちゃん&猫族ふくちゃんと
久々に“ほよろい”(©ふくちゃん)でゆるゆるできてよかった!

☆☆☆
日曜は所用で久々に池袋へ。セゾン美術館がなくなって10年近く。めっきり足が遠のき。。
セゾン美術館の杮落としは確か「ウイーン世紀末展」。1989年バブル末期の開館ならではの
当時はやりの太っ腹な“メセナ”っぷりで、クリムトやシーレの大作が軒並み揃い、
池袋東口には、クリムトの『接吻』特大垂れ幕が金色に燦然と輝いていたっけ。

セゾン美術館の前身、西武美術館も懐かしい。
現代アートが今みたいにもてはやされるもっとずっと前から、ブランド絵画だけではない
20世紀アートの濃いキュレイションで突出していた。
セゾン美術館の中にあったミュージアムショップでもよくお買い物した。
エンツォ・クッキのTシャツとか、フランク・ロイド・ライトのバッグとか、
ジョージア・オキーフのモビールとか、マイケル・ナイマンのCDとか、もういろいろ。。

『接吻』垂れ幕が下がっていた池袋西武あたりを
タカセ洋菓子店のコーヒーラウンジから、眺めつつ。。
珈琲と一緒にいただいたのは、むかし母が焼いてくれたみたいな
今では珍しい菊型のマドレーヌと小さなバームクーヘン。

大正9年に創業し、戦後すぐに東口に拠点を構えたタカセ洋菓子店
お店のHPのフラッシュで、素敵なピアノコンチェルトと共に
登場する東郷青児の絵画は、MENUや包装紙にも使われている。


タカセのショーウィンドーにあったクリーム・ソーダとレモンスカッシュ。
子供の頃、この緑色の液体が大好きだった。飲むと必ず舌が悪魔のような緑に染まって(笑)
隣のレモンスカッシュは、ちょっと宴の後のビールみたい?

☆☆
実は。。池袋の街は、東も西も微妙に苦手。
池袋をはじめ、新宿や新橋など、かつて闇市が栄えたといわれるエリアは、
年々、マーケティングの賜物みたいなカフェやショップが並ぶテナントビルが増え、
闇市的な怪しさやいかがわしさが薄まると同時に、どこにでもあるチェーン店や
大音量のBGMを外に延々流している店が増殖し、なにか落ち着かない。
(ご近所渋谷ももとは闇市の街。意外とレトロなとこが残っているけど厳しい場所も。。)

15歳の頃に池袋の闇市も体験している1930年代池袋生まれの故・種村季弘氏は、
『江戸東京 《奇想》徘徊記』で、2001年に池袋西口に久々に訪れた際、
「肝をつぶした。ここは外国だ」と、あまりの隔世の感に嘆息している。

帰りに、かつてセゾン美術館のあった場所にあるイルムスを回遊し、地下のリブロ本店へ。
ここだけ健在のよう。リブロの一角で、ブライスのアンニュイなまなざしと遭遇。


リブロといえば、かつて種村氏を取材した折、氏の行きつけのリブロ(確か小田原店)を
待ち合わせ場所に指定された記憶が。結局、ご自宅に伺うことになり、
リブロで立ち読みをする種村氏という、非常に興味深い光景は遂に見られずじまいだった。
goo | コメント ( 0 ) | トラックバック ( 0 )

青い世界

2008-02-15 01:09:03 | Scene いつか見た遠い空
ここ数日、更新していない間に ちょっとパリへ。
うそ(笑)。でも、以前ニースで泊まったホテルを彷彿。

こちらは、パリのアパルトマン風の「ホテル モントレ ラ・スール ギンザ」。
今週頭、盟友みるの妹のすみ太さんが宿泊していたので、お邪魔したしだい。
プチ天蓋付ベッドやスイートなミント使いが、チャーミングな彼女にぴったり。

ますます仕事が加速してきたこの1週間、すみ太さんの来訪は一服の清涼剤のようだった。
初日はご学友おかじ姐さんともども 銀座のピッツェリアIsola bluでわいわい。
翌朝はすみ太さんがうちに遊びにきてくれた。マカロンを食べながら時間を忘れてお喋り。
人見知りのニキも湯たんぽに顎を載せ、ソファでまったり なにげに参加?

すみ太さんが、みるのことを思い出して思わず買ったという美しいネックレスを
おみやげにくれた。まさに、めくるめく“みるの世界”。
もしも みるが生きていたなら このさまざまな青の連なりに 間違いなく反応していたはず。


かつてみるにもらったたくさんの青、青、青。
青いグラス、青いハートのスワロフスキー、青い一輪挿し、青い髪留め、青い薔薇のスカート。

贈りものは、その人の世界観を雄弁に物語る。
みるのふわふわなめらかであたたかなビロードのような声はもう聴けないけれど、
この青の世界には、間違いなくみるが宿っている。

みると初めて言葉を交わしたのは、高校1年のとき。今も忘れない、私のトートバッグの中に
坂口安吾の『白痴』(たぶん新潮文庫)が入っているのをたまたま見つけたみるがひとこと、
「あ、はくち…」と(笑)。 彼女は美術部に私を誘ってくれ、一緒に矢野顕子の
「ぼんぼんぼん」を歌ったりする仲になった。彼女はその頃から青い絵を描いていた。

放課後の美術部―。
深いブルーを背景に、梶井基次郎の『檸檬』みたいな黄色い果実を描くみる。
その傍らで、水のないプールの中でカメラを構えた少年がこちらを撮影している油彩を
描いていた私。すみ太さんと話していて、あの頃の風景がものすごくリアルによみがえった。

深夜、原稿を書きながら、ふと みるの“青い世界”がよぎっていく。


☆☆☆
本日の徹夜食コーナー(いつからコーナーに?)。

その1。

一昨日、白金のシェラトン都ホテルでの取材帰り、目黒通り沿いに移転したばかりの
パティスリー「アトリエ・ド・リーブ」で買ったよもぎごまパン。素材の香りがふわん。
蜂蜜生姜をトッピングし、ジャスミンのメレンゲと共に賞味。
風邪予防にエキナセアティーもたっぷりと。

その2。

バレンタインは見事に缶詰状態だったので、カファレルの缶に入ったチョコを自らいただき(笑)。
「アルベロ・ダ・フルット」。イタリア語で“木の実”という意味。
中には、イチジクやヘーゼルナッツ、栗などを模した包みのチョコがころころと。

その3。
レイさんにもらったフランス原産キャンディ「ルルド・パスティーユ」。深夜のリフレッシュに。
原材料に、“ルルドの水(!)”とある。ラベルの少女は、奇跡の泉ルルドの聖女ベルナデット。
真偽はさておき、亡骸が何年も腐敗しないという伝説が。

昨夜は徹夜のはずが、途中PCのキーボードに手を置いたままコトきれ、
目覚めたら、画面上に延々と「@」が並んでいたりしたけど、、
今夜は目覚めたら、画面上に原稿が仕上がっている、なんて“奇跡”が起こったりしないかな。ふう。
goo | コメント ( 2 ) | トラックバック ( 0 )

白梅、菜の花、ミモザ、ヒース、薔薇…

2008-02-10 01:41:40 | Scene いつか見た遠い空
また、ゆき。でも うちには小さな春がそこ ここに。
数日前の新月の日、少々ヘビィな打ち合わせの帰り、
近所の小さな花屋さんの軒先で見つけた白梅を、幾つかの花挿しに切り分け
あちこちに活けてみた。ほのほの甘い香り。

茹でる前、ひとつかみだけ 手近にあったエスプレッソカップに浸しておいた菜の花も
部屋の温かさにつられ ゆるゆる開花。残りは辛し和えに。ご馳走さま。


小ぶりのクオ・ヴァディスのスケジュール頁が日に日にみっしりしてくるなか
週半ば過ぎあたりから間が悪く花粉症モードになり、くしゃみに悩まされていたけど
週末、雪模様になってからは、ぴたっと止まった。

雪が降る前日、ベランダのミモザ。 

買ってきた時はまだ掌サイズで、「このこだいじょぶかなぁ」と心細くなるほど華奢な小枝だった。
あれから着々と育ち続けて3年。早春の初開花に向け、寒空の下で黙々と出番を待っているよう。
春のひだまりのような ほわほわ黄色いミモザの花が 青空に咲く日が待ち遠しい。

☆☆☆
土曜、ジュエリーデザイナーちねんさんの 石とハーブの講座へ。
彼女の講座には昨夏から2度参加しているが、毎回ほんとうにおもしろい。
毎回テーマカラーがあるのだが、今回は“ピンク”。
ピンクの石「インカローズ」を使ったアクセサリーや、ピンククレイを使ったパック作りなど
自然が有するその色彩に触れながら いろいろ体験できるので、とても実感しやすい。

右はピンクのハーブ「ヒース」を使ったちねんさんブレンドのハーブティ。
左はほんのりピンク色のヒマラヤ岩塩を使った手作りバスソルト。
バスソルトには、好きなアロマオイルを入れるのだが、参加者みな選ぶ香りがまるで違う。
私はローズマリーにオレンジピールなどをブレンド。
「いい香り」と感じるエッセンスは、その時その人に必要な香りだったりする。
ローズマリーは意識をクリアにして集中力を高め、言語感覚にも作用するという。
ついでに低血圧で寝起きの悪い人にもいい。まさに、いまの私にぴったり。

帰りに、ちねんさん手作りの 美しいみつろうキャンドルを購入。
蜜蜂もほんとに寄ってくるのだとか(笑)

仄かに蜂蜜のあまい芳香が宿るみつろうの蝋燭って、ほんとうに心やわらぐ。

帰り徐、講座に一緒に参加していた旧知の先輩あかしさんと
キャットストリート側のオーガニックなカフェ CINAGROで、ホットワインやLサイズマグの
カプチーノなどをいただきながら懐かしい話題で盛りあがり。
あかしさんと色違いで買ったフェルトの薔薇を 愛用のマフラーに着けてみた。

あかしさんも拙ブログを読んでくださっているそう。なんだかうれしい。
そう、ブログといえば、前回のブログで「影絵」のことを書いたけれど、
実家の母も、その日たまたま、玄関の白壁に投影されたナナカマドの様子をノートに素描し、
「きさらぎの光連れてナナカマドの影絵入りくる玄関の壁」という短歌を詠んでいたんだとか!
母娘シンクロニシティ(笑)。
goo | コメント ( 0 ) | トラックバック ( 0 )

キリコ的影法師の誘惑

2008-02-06 05:43:11 | Scene いつか見た遠い空
日暮れどき、室内を茜色に染め抜く夕映えに、ふっと手を重ねてみる。

夕暮れの光と影をぼんやり眺めていると、ときどきキリコの画を思い出す。

↑これはコピーを利用した私のいたずら描きだけど。ほんものはどれ?

太陽が隠れる一寸前に家を出て、銀座へ色校に。

うっすらと 雪化粧の 名残り留め 家並み染める 茜きさらぎ。

ここ何年も短歌に夢中な母の影響で、つい詠んでみました(笑)。おそまつっっ..

週明け、原稿を書きながら転寝してしまったせいか、
まるで長時間フライトをした後みたいにぐったり微熱モードだったけど
今日はカカオ90%チョコみたいに濃ゆい睡眠をたっぷりとったので、すっきり。

銀座に着いた頃にはもう夜空。
年末にモダン・インテリアの取材でインタビューした切り画作家・福井利佐さん
記事をチェックしながら、この人の作品はあらためてすごいなあと。
原点は藤城清治の影絵の“黒い世界”と語っていたのが、とても印象的。

私も影絵的なものに昔から魅かれる性分で、写真でもついつい影を追ってしまう。
大学1年生のとき、初めて課題で提出した写真も、やっぱり影法師を撮っていた。。

ちなみに、これはそのとき初めて自分で焼いてプリントしたもの。かなり へたっぴい(笑)。
時間感覚を喪失する暗室の心地よさと、外に出た瞬間の魂が抜けたような感覚が 懐かしい。

☆☆☆
オリオン座やうさぎ座らしき星座が頭上に輝く 銀座の帰りみち、柳通りの石畳に猫1匹。
すぐ側に佇む、終戦後にできたカレー店「ニューキャッスル」の猫らしい。
「おわあ こんばんは」
こんやもひえますね。そういえば、明日はまた雪予報とか。
goo | コメント ( 0 ) | トラックバック ( 0 )

雪ホイップとA Rainbow In Curved Air

2008-02-04 00:22:00 | Scene いつか見た遠い空
週末は、仕事の打ち合わせや、はらの先生のセミナーなどで、二日続きで新橋もうで。
カレッタ汐留で出逢った冬枯れの影絵に、ふと立ち止まり。神経系とか血管の造影写真みたい?

金曜は大好きな友人たちとリモンチェッロにワインやシャンパンで深夜までお喋りしまくり。
明けて土曜も、素敵なマダムちづこさんたちと夕方までとても楽しい時間を満喫。ちなみに
ちづこさんはGoogle mapの達人。エッフェル塔の下の人並までばっちりチェックしているほど(笑)。
NHK大河の元ディレクターしみずさんともまた映画の話をいろいろできてよかった。
拙ブログをお読みいただいて映画「サラエボの花」をご覧になったそう。光栄です。

明けて日曜。かなり大爆睡。目覚めたら、天気予報通り うっすら銀世界。
部屋にこもって原稿に明け暮れるこんな日には、むしろ雪模様は大歓迎。

これは、ニキの足跡。ただし15年ほど前。東京にかなり雪が降り積もったその年、
生まれて初めて雪を見た仔猫のニキは、「ああああ」と動く獲物を見つけた猫特有の声をあげ、
降り注ぐ雪の一粒一粒をつかもうと窓辺に飛び乗り、何度も何度も中空に向かって
猫パンチをお見舞いしていた。その姿がひどく愛おしく、私は窓を開けてあげた。
おっかなびっくりで外に出ようとするニキを抱き、まっさらの雪の上にそっと置いてみた。
その時の足跡がこれ。初めてふれた雪の感触に、肉球がきゅっとなっていた。
今じゃニキ婆、雪には眼もくれないけれど。

その頃もよく聴いていたし、雪の日になるとなぜか聴きたくなるのが
テリー・ライリーのこのアルバム。
Terry Riley: A Rainbow In Curved Air
Terry Riley,Terry Riley
CBS

このアイテムの詳細を見る

昨日、「ハワイ島で月明かりに浮かぶ虹を見た」というファンタジックなお話を伺ったこともあり、
久々にかけてみた。なんだろう、このきらきらした浄化力。。

とっぷり日も暮れ、弟夫妻から岡山の幻牛「千屋牛」が届いたのを幸い、夕餉は土鍋でしゃぶしゃぶ。
抗生物質、ホルモン剤、残留農薬、遺伝子組み換えのない飼料で育った由緒正しい黒毛和牛らしく
臭みがなく、灰汁もまるで出ず、実に感動的なやわらかさ。竜ちゃん、“ロハス牛”(笑)ありがとう!
…で、土鍋を出したついでに、ふとでき心で、はやりの「土鍋猫」をやってみた。

一見、迷惑そうな表情ながら、いったんは自ら納まってみる土鍋ニキ。

☆☆☆
終日、降り積もった雪景色をしばしば眺めていたせいか、
夜半、なんだか生クリームが食べたくなり(先日の雪の日も実は同じ現象が…)、
真夜中にホイップホイップホイップ・・・


生クリームサンド、完成。見た目は千疋屋のフルーツサンドに遠く及ばずとも、
苺、キウイ、林檎の自然な甘みと酸味とノンシュガーの生クリームが絶妙な“深夜風味”に。

これで朝までノンストップで原稿が書けそう。たぶん。


goo | コメント ( 0 ) | トラックバック ( 0 )