帰省

2021-09-13 09:55:23 | 日記
母の七回忌に東京にいる次男が帰ってきた。
日程はずいぶん前に連絡してあった。
でも、コロナの状況も鑑みて、来るのかどうか聞くことは敢えてしなかった。
多分忘れているだろうし、余計な気を遣わせる必要もない。

ところが2日前の夜、電話がかかってくる。
「明日帰る。PCRも受けていく」。
「一人で来る?」
「うん。嫁ちゃんは仕事が休めないらしい」。

翌日(法事の前日)は、音訳室の予約がしてあったので、予定通り音訳に行く。
息子は何時ごろ来るかわからないと言っていた。
夕方帰宅して車庫入れをしようとすると、ちょうど玄関から息子が出てきた。
その時の顔がミョーにかわいく見えた。
多分かぶっていたベレー帽のせいだろう。
買い物に行くと言って出ていって、友達のところに寄っていたようで、
なかなか帰って来なかったが、晩御飯は一緒に食べた。

法事も無事に済ませ、その日の晩は友達と焼き肉に行っていたようだ。

その翌日東京帰る日、帰ると必ず行くお好み焼き屋さんで一緒にお昼を食べる。
私は午後出かける予定があったので、最初帰るまで待ってるみたいなことを言っていたが、
私が出かけるころにちょうど支度も終えたようなので、ついでに駅まで乗せていくことになった。
駅で息子を見送り…。
何だろう…?
何だか息子がいとおしいような、そんな気持ちが過る。
久しぶりに息子に会えたのが嬉しかったような。
(そんなの普通と思われるかもしれないが)

一人で帰ってきたからかなあ?
嫁ちゃんは大好きだけど、やっぱり気を遣う。
だからかなあ?

思えば、息子は10年前に東京へ出て行ってから、まともに一人で帰って来たことがなかった。
(それは言い過ぎか?)
最初の頃は、一人で帰っては来ていたが、
帰省中ずっと、どこかに行っているか、家に友達が集まっているかだった。
特に、友達の神くんは親と仲が悪かったらしく、毎日のように家に泊めていた。
そのうち、神くんも東京に出て行き、その時は息子が部屋探しとかしてやったようで、
神くんは息子のアパートのすぐ近くに部屋を借りたようだった。
それ以来は、帰省するときは必ず神くんも一緒。
「お兄ちゃんのいるときは、家に泊めないでね」。と言うと、
長男の面倒くさい性格はもちろん次男も知っているので納得する。
正月に「神くんは実家に帰ってるの?」と聞くと、
「漫喫らしい」。
かわいそうになって、「静かにしてるなら泊めてもいいよ」と。
(後日談だが、神くんは結婚式でとても素敵なスピーチをしてくれた)。

その後は結婚前から嫁ちゃんと一緒に来るようになった。
この10年、次男と気楽な時間を持ったことはほとんどなかったような気がする。
だから嬉しかったんだろうなと思う。

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