2016-06-17 18:59:43 | 生い立ち・家族
避けてきたかもしれない。
夫の話。

夫はいい人である。
私より7歳半年上で、出逢ったときから「おじさん」だった。

今思えば、私は結婚するために夫と恋愛したような気がする。
私は、いろいろなものから逃げるために結婚したと前に書いた。
夫のことがものすごく好きだったわけじゃない。
「この人と結婚したい」と思ったわけじゃないと思う。
ただ、「結婚したい」だけだったと思う。

確かに相手は誰でも良かったわけじゃない。
誰でもいいのなら、べーちゃんと結婚していただろう。
夫のことは、本当に守護霊さまが選んでくれたとしか言いようがないと思うときがある。
相手が夫だったから、この29年、平穏で人並みの家庭を築いてこられたような気がする。
父親が夫だったから、子供たちがちゃんと育ったのだと思う。

正直に言う。
夫との結納の前夜、私は思った。
「私は、とんでもないことをしようと思っているんじゃないだろうか?」
ただのマリッジブルーというやつではない。
それほど私は、夫のことが「大好き」ではなかったのである。

これも前に書いた。
夫は私の話を聞いてくれなかったと。
それで私も、彼の話を冷めた気持ちで聞くようになったと。
歳をとったせいか、夫はこのごろよく話をするようになった。
私はそれをいい加減な気持ちで聞いている。
私の話は聞いてくれなかったくせに、よくそんな風に話せるものだと、
心のどこかで思っている。
私はとうの昔に夫にあれこれ話すのをやめた。
でも、猫のおかげで会話はある。
子供の話と、猫の話だけはする。
そして、どうしても話しておかなければならない話。

私が、本当に「結婚したい」と思った相手は、
多分、IGUちゃんだけだったと思う。
そんな風に思う私は不幸だろうか?

「もしも…」なんていうことは、私はあまり考えたことがない。
夫と結婚したことを後悔は全くしていないけれど、
でも、真剣に考えたら、後悔しなきゃいけない要素はいくつもあると思う。
IGUちゃんと結婚していたら、私は今のように倖せにはなれなかったかもしれない。
でも、「後悔しなきゃいけない要素」だけは、全くなかっただろうと思う。

避けてきたかもしれない。
そうじゃなくて、こんなこと考える必要がないと思ってきたのである。
これが私の現実だから。
夫とはうまくやってきた。
考え方とか、価値観とか、結構違うと思うけど、
お互いに、「違う部分」にこだわらないようにしてきたと思う。

今さらこんなこと書く必要もない気もしていた。
でも、このブログが私の手記なら、
心のリハビリのための手段なら、
書いておくべきなのかなと思った。

そして、今は、ちょっとだけそんな気分である。

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