単身赴任

2016-09-30 15:53:16 | あれこれ
後輩の山田くんは、丸6年間にわたった単身赴任が、今日解かれたのだそうだ。
いつも「6年は長い」とこぼしていた。
確かに、大変なことだろうと思う。
赴任する本人も、留守宅を守るご家族も。

家族がバラバラで暮らすことを強いられる、なんだかおかしな話だな。
突き詰めて考えていくと、いろいろ疑問点はあるが、それは置いておこう。

まあ、よく聞く話では、やはり女性の方が強いというか…。
奥さまの方は慣れてしまえば、夫がいなくて子供との気儘な暮らしは、そこそこ快適らしい。
夫が戻って来たらどうしよう?という声はちょくちょく聞く。
わかるなあ。
確かに最初は、頼るべき夫がいなくなると困ることも多いだろうけれど、
慣れてしまえば…。

それに比べて、一人になったご主人さまの方は大変だろう。
生活の面倒を見てくれる人はいない。
子供たちは知らない間に成長してしまう。
何のために結婚したのか?と思ってしまっても不思議はない。
でもまあ、それで離婚の危機を免れるということも有り得るのではないか!?

山田くんが「6年は長い」と言うたびに思うことがあった。
でも、言わないできた。
山田くんにとって、6年という時間は本当に長く辛い日々だったのだろう?
とは言っても、彼は実家でお母さまと暮らしていたそうだが?

言わないできたことは、
私の友人にご主人が15年くらい単身赴任している人が二人いるということ。
二人とも、同じ時期にご主人の単身赴任が始まったので、よく覚えている。
そのうちの一人は、会社の方針としては、家族はついて行くということが基本のようで、
単身赴任手当というやつも2年しかないという話だった。
もう一人は、親友のMちゃんである。
Mちゃんの場合は…。
そんなに長く別々に暮らしていても、仲が良かった。
毎朝、モーニングコールをし、毎晩、電話で話していたようだ。
そこそこに喧嘩もし、愚痴もこぼしていたが、本当に仲のいい夫婦だったと思う。
そんなMちゃんのご主人は、去年のお盆に帰省した時に具合が悪くなり、
そのままたったの2ヵ月で亡くなってしまった。

会社にもいろいろ事情があるだろうが、
長過ぎる単身赴任というのは、やっぱり考えものだと思う。

結婚したことを後悔していると言った山田くんは、
どうしてそんなに家族の元に戻りたかったのだろう?
山田くんは、私によく似ていて、東京に行きたかったらしい。
転勤族になって、横浜に家を建てた。
家族の元じゃなくて、横浜に戻りたかったのだろうか?

とにかく、やっと願いが叶って、横浜に戻れることになった山田くん。
彼に、念願の家族との暮らしで、倖せな人生が待っていてくれることを、私は願おう。

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