laisser faire,laisser passer

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エロ間姫とアシカ

2019-01-15 | kabuki a Tokio

演舞場夜の部、一部割愛して見て来ました。襲名発表直後でお客さんも高揚気味。もちろんワタクシのお目当ては児太郎ですが。

児太郎が出てなければもちろん見に行かなかった・・・というわけで舞台の上で生海老蔵くんを見るのもかなり久しぶり。

鳴神

児太郎怖ろしい子!

絶間姫の品格と知性、世話に転じてからの色っぽさつかエロっぽさのバランスがすんばらしい。おとっつぁんはエロだけだったし、従兄は綺麗なだけだったし、国宝さまは品格がいまいちだし。本気で当代一じゃないかと思うほど。

どうしてもこの子wを見ると変な色気が目につくのだけれど、それを本人が意識してるかしてないかは別にして、いやらしさに堕ちないのが凄いと思う。ちゃんと品性は保ちつつ、のこのバランスがもし意識してやってるなら本物だと思う。

ウダンジの上人はやはり品格足らず。圧倒的な品格がないと、後半の堕落への落差が見えなくてつまらない。小さくても鳴神素晴らしかった三津五郎さんを思い出しちゃったなあ。別に私生活がにじみ出てるとか言わないよ。それは三津五郎だってどっちもどっちだし。

成田屋お弟子の新蔵新十郎コンビの黒白坊さんがいい味出してた。

 

お祭りみたいな総踊り

「待っていたとは・・・」があるからお祭りもどきだと思うけど、まあめでたい総顔揃えの一幕。

待っていたのは俺じゃなくて・・・の海老蔵の台詞が気が利いてる。こういうのこの人巧いよね。ある意味勘三郎的な。

で。お客が本当に待っていたチビ二人。あれ?なんかカンゲン可愛くなくなってる?顔が伸びてよく言えばおとなっぽくなってる。悪く言えばかわいげがなくなってる。顔立ち的には圧倒的におとっちゃんのほうが整ってるんだなあと思った。お姉ちゃんはまあどうでもいいっちゃいいんだけどwおかめちゃんを思い出しました。

ってことでここんちのチビは顔だけはいいのかと思ってたらそうでもなくて。うーん。歌舞伎が好き、というおとっちゃんの言葉を信じて今後の精進を願うしかないね。おとっちゃん以外の人に習ってね、できれば。

海老蔵の舞台をほとんど見ないのでクダンジとか廣松とかすっげー久しぶり。で、廣松がめっちゃ綺麗になっていてびっくりした。あと、児太郎も綺麗さではこの幕が一番。江戸紫つーのかね。赤みの強い紫めっちゃ似合う。二人とも踊りが出来るし、チビの容色wにちょっとがっかりした後はこの二人ばかり見てました。

 

俊寛

いちばん恐れてた出し物w

児太郎の千鳥は見たし。海老蔵の俊寛は70パーセントの確率で気持ち悪くなりそう。

結論。気持ち悪くはならなかったw

びっくりするほど神妙というかおとなしい俊寛でした。播磨屋に教わった?教えてくれた人を相当尊重して自分のカラーを出すことを我慢してる感じ。気持ち悪くもないけど、ただつまらない。技術がないから工夫という言葉のごまかしをしないと、本当につまらない芝居になっちゃうんだよね。

で、所作が酷い。ここまで播磨屋を見習わなくていいんじゃないかwww

 

鬼海ヶ島トリオ、クダンジとオメちゃんと三人いる場面、三人とも所作が変だし、衣装の色と舞台装置を見ていると思わずこんな風に見えてしまいました。

本当、この三頭の横に緑ちゃんこと千鳥を置いたら完全にこの舞台を再現した感じよ!本当だってば!

ってことで、児太郎の持ち腐れ。

千鳥は悪くなかったのだけれどクダンジに情が足りないからラブラブに見えず。ま、児太郎自身も絶間姫と比べると出来はいまいちだったかな。

海老蔵、一つだけ褒めるとすれば大詰めの表情。おーいおーいまでは苦笑を浮かべて見守るしかなかったのだけれど。岩の上で諦念を浮かべる表情もまた播磨屋写しで。播磨屋より若くて綺麗な分w、悲愴さが際だって。まさにザ・悲愴。あの顔だけ初めて見たらファンになるかもしれない、と思うほど美しかった・・・ああこの顔の持ち主の中身がアレじゃなければなあ・・・とまたこっちが悲愴になってしまうよw

 

ってことで、児太郎の相変わらずの素晴らしさ。廣松が美しく巧く育ってること。
クダンジがライザップ維持してること、オメちゃんの生存確認。以上が収穫でした。

最後の幕は謹んで辞退して帰って参りました。へんな鏡獅子、メモリーに上書きしたくないので。

 

それにしても客席の熱気、客の入り。すべて歌舞伎座を圧倒してましたね。子供含めての成田屋人気は不変ですね。めでたい(のか?)。


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