倉野立人のブログです。

日々の思いを、訥々と。

台風19号襲来 2

2019-10-13 | 日記

10/12 Sat.

 

非常に勢力の強い台風19号が、列島に上陸し、大きな爪あとを残してゆきました。私の周辺の状況について、時系列と共にレポートします。

 

 

長野市で水害が発生する際、その〝主要因〟となるのが 千曲川の状況です。千曲川とその流域の水位の如何(いかん)で、流域の社会安全が左右されるのです。

 

午後6時頃、赤坂橋から千曲川下流を臨むと、上流の異物を浮かべてだくだくと川流が続いています。

 

このときは、後に大きな被害が発生するようになるとは思いもしませんでしたが・・・。

 

千曲川から及ぼされる被害(水害)を未然に防ぐべく、河畔の要所 々 に「排水機場」が整備され、必要に応じて排水作業が行なわれることになっています。

 

リンゴの里 共和から向かったのは、犀南地区での冠水の課題地区「松代温泉団地」です。

私が行った際、すでに枝川(しせん)の水量は満水に近い状態でした。

 

既に当番の方が詰めておられ、大きな稼働音を立てて排水作業が行なわれていました。

 

 

その後、篠ノ井地区の低地である西寺尾地区の「西寺尾第一排水機場」に行くと、水位が上がっているハズなのに、機場は妙に静かでした。

 

 

やや いぶかしく思いながら施設に足を運ぶと、中では地区の役員さんを始め、エンジニアと覚しき方も一緒になって配電盤に向き合っています。

 

訊けば、あろうことか排水機の動力が始動したいとのことでした。

その間も、雨水はどんどん溜まってゆきます。

 

 

地区の副区長さんも、心配しながら水面を見つめていました。

 

火急の事態に応じ、直ちに市の危機管理防災室に非常事態を連絡し、とりあえす臨時対応を行なう返答を得たことから、その間を使って修繕を試みたところ、どうやらヒューズに問題があることが判ったので、動力を自家発電に切り替え、係のKさんがスイッチを入れます。

 

と、それに応えるように大きなエンジン音が発せられます。どうやら起動に成功したようでした。

 

 

もって、この排水機場の排水作業は ギリギリセーフで始まることとなり、ムラの冠水は みなさんの努力によって守られることとなったのでした。

 

 

その後、篠ノ井エリアに堤防から水が溢れ出し、避難が開始されたことが報じられます。

改築間もない篠ノ井市民会館が自主避難所になっていました。

 

風雨が強まる中、多くの市民が着の身着のまま足を運んできます。

 

 

ホールの入り口で毛布が渡され、ホールでそれぞれに時間を過ごすことになります。

 

ホールは一面のフロア、ステージ部分も活用して それぞれに「陣」を張ります。

 

 

 

薄っぺらい毛布で 固い床への雑魚寝は、いかにも大変そうでした。

 

 

 

会場には非常食(乾パン)も置かれていましたが、何となく食指は動きそうもありません。

 

 

避難所には 杖をついた高齢者が、家族に手を引かれて入る姿も。そんな姿を見るにつけ、やはり段ボールベッドの必要性を再認識させられました。

 

ホールの外には 中に入れないワンちゃんが繋がれていました。

 

 

避難所の課題をも見せられた感でした

 

 

避難所で様子を見ていると、篠ノ井塩崎にお住まいのSさんから「自宅が冠水の恐れになったので避難する。」との一報が。とり急ぎ行ってみると、塩崎信号の西側が冠水し始めているとのことでした。

 

 

信号そばにあるバス運行会社の前から西側が水に浸かっています。

 

私が着いたとき、消防局が 取り残された住民を救助に向かうためボートを膨らませ、出動してゆきました。

 

側聞すると、被災民は高齢者とのこと。当局の慎重な足取りからして、無事に救出されることと思います。

 

 

その後、篠ノ井横田地籍に向かうと、千曲川はほぼ満水。

 

 

場所によっては堤を水が乗り越えてしまい、農地の中に点在する住居のすぐそばにまで水が来ていました。

 

 

この頃は、その後 千曲川河畔で甚大な被害が及ぼされるなど、思いもしなかったのでした。

 


  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

台風19号 襲来 1

2019-10-13 | 日記

10/12 Sat.

 

非常に勢力の強い台風19号が、列島に上陸し、大きな爪あとを残してゆきました。私の周辺の状況について、時系列と共にレポートします。

 

 

午後3時半頃、まとまった雨が降ったことから、過般 ご自身が耕作する農地への雨水流入被害を訴えるTさんを訪ね、降雨時の実際の様子を見せていただきました。

 

ここら辺りは概ね側溝が整備されているのですが、Tさんの農地の周辺だけは未整備で、周辺の道路の表流水が 導かれるようにTさんの農地に流れ込んでいました。

 

このまま降雨が続けば、まるで貯留池みたく Tさんの農地は雨水を抱えることになってしまうでしょう。

 

これについては、地元要望とは別に 恒常的な降雨被害として、農業土木部門に知らせることとしてTさんにお伝えしました。

 

 

 

その後、管内を時計回りに巡回することとし 改めてハンドルを握りました。

 

 

都市型水害の象徴ともされる「アンダーパス」午後4時時点では、国道19号をくぐる稲里地区のアンダーパスは異常ありませんでした。

 

 

そこにスマホがけたたましく鳴り〝特別警戒情報〟が発せられていました。

 

 

その足で犀川へ。濁流が音を立てて流れています。

 

 

強い風で立木がちぎれそうに煽(あお)られています。

 

 

犀川河畔に造成され、大雨の際には被害が心配される「犀川南マレットゴルフ場」の様子を確認しました。

 

心配したとおり、コース内のニセアカシアの木が倒れていました。

 

 

背丈の割に根が浅いニセアカシアは、風雨に弱いのです。

 

 

人的被害が無かったのが せめてものところでした。

 

被害状況を確認し、愛護会々長に報告して移動しようと堤防道路に出ようとすると、目の前にニセアカシアの枝々が!

 

何かと驚くと、マレットゴルフ場と堤防道路を結ぶ連絡道路の脇のニセアカシアも倒れ、経路をふさいでしまっていたのでした。

どうにか無理やりクルマを進め 振り返ると、この有様。

 

 

愛護会々長に もう一度電話をかけ、チェーンソーを持って来ないと施設に入れない旨をお伝えしました。

 

 

 

午後4時半頃、四ツ屋地区のJRをくぐるアンダーパスは冠水は認められませんでした。

 

 

四ツ屋にある下堰(しもせぎ)の水門は固く閉じられ、下流域の溢水は未然に守られていました。

 

 

 

東京電力の小田切ダムは放流を始めていました。

 

 

 

 

この時期、小松原(共和)地区では早生のリンゴの収穫期を迎え、果樹にはたわたに果実が実っています。が、それらが強風にあおられていました。

 

中には落実も。農家の方々のご苦労が・・・。

 

 

 

強い風雨の中、果実で重くなった枝を守るために 出張(でば)る方もおられました。

 

 

当地区を流れる〝天井川〟の岡田川。川の中に雑木が茂る特異形態の川は 氾濫の温床となっていますが、この時点では大過なく流れていました。

 

 

 

 

かつて 川中島地区の〝水っつきの名所〟であった南原の地点、これだけの雨が降っても 冠水の「か」の字もありません。

 

 

約2年前に「雨水排水渠(うすいはいすいきょ)」が整備され、被害を未然に防いでくれているのです。

 

 

公共事業の成果が表れていました。

 

 

 

※一編での掲載量に限りがあるため、何ページかに分けて掲載します。

 

 

 


  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする