My Home Town(旧風力発電と子育て日記)

観光と風力発電と子育ての日記です。

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浜岡原発停止について

2011-05-06 23:06:44 | 独り言
管首相が中部電力に対して、浜岡原発を停止するよう要請した
ことをニュースで知りました。

浜岡原発から遠く無い伊豆半島に住んでいる者としては、以前
から原発のことを心配していましたし、現実的に可能であれば
停止するべきだと考えていました。

ただ、今回の首相による突然の「要請」には問題があると思い
ます。法的根拠に基づいて手続きを経た上での「命令」であれ
ば首相の権限で実行すれば良いのでしょうが、今回は何のルー
ルも無い言わば思いつきによる要請です。

民間事業者の施設である原発をルールも無しに首相の要請で停
止するというのは、民主主義、法治国家として問題があるよう
に思います。

今年中に世界の人口が70億人を突破し2025年には80億人に達
するそうです。人口増加のほとんどは発展途上国で起きる現象
です。今後、途上国でも電気が使えるようになれば、世界のエネ
ルギー需要は急速に増えて行きます。
また、最近、北極評議会が今世紀末には海面が1.6メートル上昇
するという予測を発表しました。これはIPCCの予測を大きく上回っ
ています。

温暖化対策と急増するエネルギー供給を原発無しで達成するの
は至難の業だと言わざるを得ません。

ドイツでは原発を止めたことにより、電気を外国から輸入する
事態となっています。また、ドイツは現在まで着実に風力発電
と太陽光発電を導入してきました。首相が唐突に原発停止を要
請した日本とはエネルギー政策が大きく異なっています。

自分は古い原発と地震の危険の高い原発は順次停止して、最新
の知見で設計されている原発を新設するのが合理的だと思います。
ただ、現在の世論を考えると原発の新設はかなり難しいでしょう。

浜岡原発は停止すべき優先度の高い原発だと思います。ただ、そ
れは首相の思い付きでするべきものでは無く、エネルギー政策
全体を考える中で論理的に行われるべきではないでしょうか。

原発も駄目、風力発電も駄目、でも電気は今までどおり使いたい。
というのは、今後、世界的には許されない政策となるでしょう。