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My Home Town(旧風力発電と子育て日記)

観光と風力発電と子育ての日記です。

当日記の内容については風車ファン以外の無断での転載転用を固くお断りします。

風力発電に携わって(その8)

2010-04-11 17:19:24 | 風力発電回顧日記
平成15年度に入り、まずは4月21日に風車の建築確認申請書
を提出。4月25日にはNEDOに地域新エネルギー導入促進対策
費補助金交付申請書を提出しました。続いて5月20日には、
15年度許可債のヒアリングを受けるなど事務的な手続きを順
にこなしました。

この後、愛媛に風車タワーの工場検査に行きました。工場検査
なるものは初めてでしたが、15年度から経験豊富な建設課の先
輩が現場管理をサポートしてくれることになったので心強かっ
たです。飛行機嫌いなので往復新幹線でしたが、さすがにしば
らく電車には乗りたくなくなりました。

タワーは自分が予想していたのとはちょっと違い、古い鉄工所
で造られていましたが、こういうところが日本の製造業を支えて
いるのだと感じました。

風力発電に携わって(その7)

2010-04-10 17:37:51 | 風力発電回顧日記
平成14年度は風車建設に必要な道路を途中まで建設しました。
公共工事のルールに従い、自分が監督員になったのですが、設
計の縦断図に間違いがあった程度で大きな問題も無く工事は終
了しました。出来型検査をして14年度分の工事費を支払い、平
成15年3月26日にNEDOに補助事業実績報告書を提出しました。

道路が無い所に道路を一から造るのは初めての経験で、着工前
はイメージが湧かなかったのですが、実際の工事は意外と簡単
でした。道路ができると野生の動物に影響が出ると言う人もい
ますが、新しく道路ができた後も、道路を横切る動物が作った
ケモノ道の跡が数カ所道路の法肩にはっきりと残っていて、動
物が付近で生活していることが確認できました。

今日も嫁と三男と風車へ行ってきましたが、風車のまわりにも
鹿の足跡が付いていました。

風力発電に携わって(その6)

2010-04-08 18:04:28 | 風力発電回顧日記
NEDOへの補助申請時は風車の運搬のための道路は造らずに、
大型の台車をレールの上を走らせるような工法を予定したい
たのですが、申請後、再度、コンサルが現地を詳細に確認し
たところ、経費が当初の予定より更に3千万円ほど余計にか
かりそうだと言い出した。

今思えば、風車のメンテナンスや視察対応に道路が無いとい
うのは考えられないことだが、当時の町長が道路を新設する
ことに否定的だったようなのでそれに配慮した工法だったの
だろう。

コンサルが持ってきた変更案では道路を造れば費用はNEDOへ
の当初申請の範囲で収まるということだった。最初からそう
いう作戦だったのか?と思ったが、結果としてアクセス道路
の無い風車なんて考えられないことだと納得したものの、着
工もしていないのにNEDOに補助申請しなければならないとい
うのは少々、憂鬱だった。

NEDOの担当者は大きな台車で風車を運ぶ工法を見てみたかっ
たと残念がっていましたが、平成14年9月26日付で補助事業
計画変更承認が決定され着工できることになりました。この
変更補助申請の際のNEDOのヒアリングは池袋で行われたので
すが、その際も上司は見て見ないふりという感じで、コンサ
ルに同行してもらい町からは一人で出張しました。

風車の建設工事については大型クレーンを使わないクライミ
ングクレーン工法という特許工法によるものだったので、関
電工と10月23日に随契で仮契約しました。その後、11月1日
に議会臨時会で議決を経て本契約となりましたが、議会当日
は40度近い熱が出て、フラフラしながら仕事に行ったのを思
い出します。

風力発電に携わって(その5)

2010-04-06 21:25:48 | 風力発電回顧日記
平成14年4月23日にNEDOに風車建設の補助申請をしましたが、
補助率は45%でした。残りの55%は電気事業債という地方債を
借り入れました。

5月21日と27日に借入のための申請書を提出してヒアリングを
受けましたが、ヒアリングをする国の担当者も風車に対する貸
し付けは初めてで、ヒアリングというよりは風力発電について
の質問という感じでした。質問する方もされる方も風車につい
てまったくの素人という妙なヒアリングでした。

その後6月26日には風車を東京電力の配電線に繋ぐための電力
協議が始まり、7月14日付けで補助金交付決定を受け、決定通知
は8月5日に受け取りました。

しかしその後、風車の建設について大幅な設計変更をしたい旨の
申し入れがコンサルを担当していた東京電力からあり、着工もし
ていないのに、補助事業計画変更申請をするはめになってしまい
ました。

風力発電に携わって(その4)

2010-04-05 21:04:42 | 風力発電回顧日記
企画調整課に異動して、特に上司からは何の相談も無く、当然の
ように自分が風力発電の担当になりました。

すぐに、コンサルティングを担当していた東京電力の担当者と
顔合わせをして、仕事が始まりました。
この時、役場に入って12年が経過していましたが、町外の企業の
人達と仕事をするのは初めてで、名刺もほとんど使ったことが無
いような状態でした。

4月中にはNEDOに補助申請をしなければなりませんでしたが、申
請書類はだいたい完成していて、町の概要や風力発電についての
考え方など、申請書の鑑になる部分の作文をして決裁をとりました。

平成14年4月23日にNEDOへ正式に補助申請をしました。この時点で
は設備利用率や稼働率など風力発電に関する基本的なこともまった
く知らず、今考えると恐ろしいことですが、取り敢えず期限までに
申請するというのが第一の目標でした。

風力発電に携わって(その3)

2010-04-04 20:14:31 | 風力発電回顧日記
どうしても納得いかないことがあり、財政係からの異動を希望
してそのとおり異動になったのですが、その異動先は企画調整課
の企画係でした。

風力発電に反対していたところ、風力発電の担当部署に異動に
なるとはまったく予想していませんでした。しかも、異動の内示
後、異動先の上司(係長)が「自分は風力発電の担当は絶対に
やらない」と言っているのが私の耳に入りました。

新しいことや厄介なことを若い職員に押し付けるというのは良く
あることだったし、新しく上司になる人はまさにそういう人だっ
たので、自分は最初から反論する気も無く、「仕事だからやるし
かないだろ」と考えていました。

そして、正式に辞令を受け取り、企画調整課企画係に異動しまし
た。

風力発電に携わって(その2)

2010-04-01 20:42:07 | 風力発電回顧日記
平成13年に財政担当として町営風力発電所の建設計画を知ったとき
の感想は「風力発電?何だそりゃ」という感じでした。

もちろん、財政係がそんなわけのわからないものに賛成するわけには
いきません。風車建設を特命で担当していた当時の助役に「この財政
難の折、風力発電なんかやってる場合ではありません。失敗したら
どうするつもりですか?」と突っかかると助役は「いや絶対に儲かる」
と言いました。私は「絶対に儲かるなら民間企業がやれば良いのでは
ないでしょうか?」と食い下がりました。

恐らく、その時点で既に風力発電を町営でやることに決まっていたの
でしょう。当時の町の幹部は当然風力発電について素人なので、コンサ
ルの言うことを100%信じていたんだと思います。何一つろくに検証も
することなしにです。

私はこの当時、風力発電事業の他に当時の町長の政策でどうしても納得
できないことがあり、人事異動の希望書に「財政担当として納得できな
いので異動を希望」と書きました。

風力発電に携わって(その1)

2010-03-31 22:00:06 | 風力発電回顧日記
100万PVも達成したことですし、今日を限りに町営の風力発電事業
の仕事とも離れることになるので、これから少しうずつ、風力発電に
携わるようになった8年前からのことを振り返りたいと思います。

8年前に現在の企画調整課に異動して来るまでは、総務課の財政係で
町の予算編成の仕事をしていました。町営風車建設計画のことを知っ
たのは平成13年のことです。その後、私の世界が大きく変わることに
なるとはまったく想像していませんでした。