「愛の自転車」
ペール・J・アンデション 著
タカ大丸 訳
この本の主人公はPKマハナンディア。
インド人。
インドにはカースト制度があるのは知っている。
では現在はどうだろう。
この本はカースト制度について分かり易く知ることができる。
生まれながらに与えられる身分。
どうしようもないしがらみは、今現在の格差を知らしめる。
だがPKは見ていた。
なにを見ていたか、たぶん星々だろうか。
そして信じていた、まっすぐな感情で愛の部分を。
恋に出会ったのはスウェーデン人の女性。
PKの才能は絵。
絵を頼りに昇っていく。
別れたふたり。
PKは会いにインドからスウェーデンまで、自転車に乗る。
本当の物語。
最後のページにはふたりの笑顔の写真。
才能とは愛に呼ばれていることなのかもしれない。
つねづねおもう。
その人のために身を引くことは愛に繋がるのだろうかと。