大黒さんの金魚鉢

黒金町の住人の独り言は“One”

One voice , one mission , one family

どこへ向かうのか

2015年01月27日 | 経済
今あるものが、“いつまでも空気のように当たり前にあると思わないほうがいい”、そう思います。
今あるものを、“一度奪われると、取り戻すのは本当に大変”、そう思います。
でも、気づかないうちにいろいろなものを奪われています。
それが無関心の成せる技です。
だから悪政を敷く為政者は、人々に情報を与えず、人々を無関心に、そして無知に追い込んでいきます。

財政再建途上のギリシャ総選挙で反緊縮派政党が勝利しました。
年金を削減された高齢者や仕事を失った若者たちなど「国民に痛みを強いる改革」への不満を吸収して議席を増やした政党です。
それはそれで国民の不満は分かりますが、ギリシャのリーダーは国家をどこへ向かわせようとしているのでしょうか?

ギリシャ問題をブログ記事から追ってみました。

2009年10月ギリシャ総選挙で政権が交代し、前政権の財政赤字の粉飾が発覚します。
ここから「ギリシャの混乱」(2010,2,17ブログ)が始まりました。
ギリシャは財政再建のために公務員給与カットや、年金支給年齢の引き上げや、増税などの緊縮政策を断行します。
あすは我が身」(2010,5,7ブログ)と心得なければなりません。
EUのリーダーたちはドロールの掲げた統一ヨーロッパ構想こそが、大戦の再来を防ぎ、ヨーロッパの没落を救うただひとつの道だと信じています。
EUやIMFはギリシャ支援を行いますが、それをしなければその構想が崩れてしまうからという「消去法」(2011,7,23ブログ)によるものでした。
ギリシャの混乱は、EU加盟国のみならず、世界の金融市場にも大きな影響を及ぼしました。
円と並んで通貨高に悩むスイスは、無制限の為替介入を行いました。
欧州不安の再燃」(2011,9,7ブログ)です。

あちら立てればこちらが立たず。
理想と現実の狭間に立って、難しい綱渡りが行われています。