むかし家があった場所近くに
「グミ」の木があります
母(姑)が植えたそれは
ビックリするほど実が大きいというので
「びっくりグミ」というそうです
子供の頃
食べるものが少なかった時代
実のなる木には子供たちが
群がりました
嫁に来た当時はもう
だれも見向きもしなかったのです
我が家の「びっくりグミ」の木は
いまは見上げるほどです
今の季節
真っ白な蕾と花を
たくさんつけています
人がだれも見向きをしなくなっても
変わりなく花が咲き 実を付けます
カメラを構える私の耳に
花の蜜を吸いに来た蜂たちが
ぶんぶん羽音を鳴らして
飛びかっていました
そして実がなると
小鳥たちが狙ってやってきます
人は見向きもしなくなったけど
蜂や鳥のおかげでグミの木は
自分の確かな存在を
毎年感じているのでしょう