何故か、どういうわけか、月に1度は食べたくなる、辛うまラーメン。
一月に一度、あの真っ赤な餡がのった激辛ラーメンをチャージしに行くことにしている。
蒙古は蒼いとばかり思っていた。
だが、眼前のスープは真っ赤である。麻婆豆腐のような餡がスープの表面を覆っている。
魚介系とか、しょう油豚骨とか、そんなの問答無用。とにかく、辛い餡に支配されたラーメンをひたすらすする。
とめどな . . . 本文を読む
馴染みの印刷会社のI関さんが退職することになった。
義兄が経営する会社を手伝うのだという。
慎重な性格からして印刷会社向きのこの人にはかなり世話になった。
しかも、I関さんの出身高校はわたしの高校の隣町の学校で、これまで社会に出てからというもの、同じ市内の高校に通った人に会ったことがなく、それも親近感を感じるひとつの要素だった。
そんな彼に、お世話になったお礼をしようとお疲れ様会を開催しよ . . . 本文を読む
最近、個人的興味のある本が読めない中、唯一心を和ませてくれる本がある。
「ポテサラ酒場」である。
いわゆるポテサラのおいしい酒場のガイドブックなのだが、「ポテトサラダ」に着目した切り口が面白い。
「ポテトサラダがおいしい店は、何を食べてもウマイのだ!」と、帯に記されたキャッチコピーを見ては、思わず「その通り!」と児玉清ばりに叫んでしまったのだが、筆者もブログ「居酒屋さすらい」 . . . 本文を読む
あの日とそっくりだった。
あの日をそのままなぞっているようだった。
ボクは5時間も早稲田の図書館で時間を過ごし、とうとうやることがなくなって建物を出た。
なんだか、少し頭が熱かった。
ボクは彼女からの連絡を待っていた。
お腹がとても減っていたので、なんとかしようとして、駅前の店を物色した。
ロータリーの前のビルにある「だるま」という店で簡単な食事をしよう . . . 本文を読む
それはあまりにも偶然だった。
取材に訪れた足利で、約束の時間まで30分という中途半端な時間を持て余していたことから、どこか時間をつぶせる店はないかと思った瞬間、1軒の喫茶店が目の前に現れた。
コーヒーでも飲もうかと思い、ドアを開けると、店内にはあふれんばかりの蔵書が圧倒的な存在感でわたしに迫ってきた。
ここは喫茶店ではないのか。
一瞬、そう思い違えるほど、蔵書の迫力は圧巻だった。
&nb . . . 本文を読む
玉川屋酒店を出た。
ボクはまだ時間をもてあましていた。さぁ、どこへ行こう。立ち飲みラリー山手線編は、いよいよ田町へと駒を進めていくことになるが、その前にやや道を外れざるをえない。芝の伊藤酒店に行かねばならないからだ。またしても角打ちである。
この伊藤酒店のあるエリアは不思議だ。まるでエアポケットに入り込んでしまったような町である。芝公園の南側の一角、かつて薩摩藩邸があった場所は都心とは思えない . . . 本文を読む
朝食をとり、宿へ戻ると部屋をシェアしたF井さんが、荷物をまとめていた。彼はわたしの顔をみると、朝の挨拶もなしに、こんな提案をした。
「この宿は高いから他へ移ろう」。
確かに、一人当たり7.5ドルの宿は高すぎる。この先の旅程を考えると少しでも倹約しなければならず、一刻も早く安宿に引っ越しするのが賢明だ。
「コンノートプレイスはどうだろう?」
彼の口ぶりから、もはやどこか目ぼしい宿を探したこと . . . 本文を読む