8月上旬のとある日の夕方、京浜東北線が止まった。宇都宮線だか高崎線に異常があり、その影響を受けて京浜東北線も運転を見合せたのだ。その時、自分は帰宅の途中、乗車していた京浜東北線は上中里駅に停車していた。すぐに動き出すと踏んでいたが、10分待っても15分待っても運転は再開されない。なんか面倒臭くなって、上中里駅を降りた。振替輸送で南北線に乗り換えようと考えたのだ。
上中里駅を降りるのは2度目。ほとんど利用することはない。改札を出て、目の前に目をやると、居酒屋が見えた。
「あれ?こんなとこに居酒屋があったっけ?」
よくよく見ると立ち飲みではないか。まさか上中里駅前に立ち飲み屋。23区内にあるJRの地上駅で最も乗降客が少ない上中里駅に?それだけでも十分驚きなのだが、店の看板を見て、更に驚いた。店名が「いこい」だったからだ。
その日は用事があり、素通りしたが、近いうちの訪問を誓った。その日は意外に早く訪れた。
お盆休み明けのウィークデイ、その日は船橋に新店舗を出した「増やま」に行こうと決めていた。だが、数日前から充血していた目が更に酷くなっており、これはもう病院に行かねばならないレベルだったため、地元の眼科に行くことにした。眼科を出て、さてどこへ行こうかということになった。もう電車に乗りたくないし。あぁ、そうだこの機会に「新潟屋」に行ってみるか。そう思い、店に行くと「新潟屋」はシャッターを閉めていた。夏休みらしい。
う~ん。どうすっか。せっかくだから新規の店に行きたい。そこで思いついたのが、「いこい」。また電車に乗るのがかったるいが定期券内だから、よしとしよう。
上中里駅に着いて、「いこい」に入ろうとするが、建物がちょっと変わっていた。母屋があり、その脇に通路がある。通路でも飲む人が居て、母屋の裏側でも飲めるようになっている。どっから入ればいいのかなと悩んでいると店内から声がかかった。母屋で相テーブルでどうぞという。
さて、まず「いこい」といえば、まず「酎ハイ」と「煮込み」 でしょ。
これこれ。赤羽「いこい」そのもの。うまいよ。やっぱうまい!あっさりでもこってりでもない絶妙な味。赤羽「いこい」は代替わりしてから、すっかり足が遠のいていたが、さすが「いこい」。味は確かだ。
しかし何故、あえて辺鄙な上中里に。いや、そもそも何故、暖簾分けなのか。 「たきおか」みたいに、独立の道を選ばなかったのか。
「酎ハイ」を速攻でやっつけて、2杯目に。気になるのが、「酎ハイ」の量。ジョッキの8部目ほどで出てくる。これは明らかに調整している。
つまみは「せんまい刺し」。
ニンニクいっぱいで、これは失敗した。
相テーブルになった人と話しをはじめると、隣のテーブルの人も加わり、会話に花が咲いた。向かい側の人は地元の方。数十分後に息子さんが店の前をとおり、「あれ?パパ」と意外な展開に。そのお向かいさんは、息子さんと共に帰宅の途に着いた。右テーブルさんとはランニングと靴の話しで盛り上がった。この方、上野の「たきおか」をホームグラウンドにしてるらしい。本店、2号店、3号店をぐるぐる回っているらしい。
最後に4杯目の「酎ハイ」をおかわりし、「鴨ロース」をオーダー。
いやはや、ちょっと飲みすぎた。お隣のご仁とはまたお会いできるような気がする。「たきおか」で「会いましょう」と言って店を出た。
多分また来るな。
上中里の「いこい」に。
私の中では「東京3大煮込み」を越えています。
シンプルでお酒の邪魔をしないいい味付けです。
おつまみのセレクトもなかなか渋いですね。
おはようございます。
本文にも書きましたが、「いこい」の「煮込み」はあっさりでもこってりでもない絶妙な味付けですね。この値段にしてこの旨さはなかなかありません。
しかし、東京3大煮込みを越えたとは相当ですね。
今回つまみは冒険してみました。お店の新規開拓も必要ですが、メニューの開拓も重要です。