ウィルス渦が日に日に激しくなる中、その影響は日常生活にも及び始めた。まずはトイレットペーパーが店頭から消え、小中学校の休校も決まった。時差通勤やテレワークが奨励され、通勤電車はいくらか混雑が緩和された。では、街の酒場は今どうなっているか。週末の朝、「まるます家」に出かけてみた。
一番街を歩き、「まるます家」を遠く望むと店の前に人の姿があった。「あ、やはり並んでいるか」。そう思ったのも束の間、店の前の人だかりは霧散り散りになっていく。どうやら、お店を後にする人たちのようだ。
店を覗くと、信じられない光景が目に飛びこんできた。空席が見えたのだ。朝から満席になる酒場、「まるます家」に空席が!それだけで充分ニュースなのだが、店内に入ってみると更に驚いた。2つのコの字カウンターの半分が空席になっているではないか。ある意味、それは異様な光景だった。
「ジャン酎」に「モヒート」。
まずはここから。客が少なく、店内のざわめきがいくらか小さい。
「空いてるね」。
お店のお姉さんに言うと、「最近はずっとこんなよ」と返ってきた。それにつけても、この空きっぷりは意外だった。行列はしてないだろうくらいに予想していたが、まさか半分も空席があるとは、予想を遥かに超えていた。
つまみに、「メンチカツ」を頼むか悩んだ。いつもと違うものをオーダーしてみようと思って。
まずは、いつも通りの「たぬき豆腐」を頼み、更に「地鶏の唐揚」(650円)を追加した。料理はいつもより早く供された。そりゃ、お客が半分だし。
「地鶏の唐揚」は以前頼んだことがあったことを思いだした。650円の値段に見合わない量に、「これは二度と頼まない」と思ったものだが、忘れてた。そしてまた、失敗を繰り返す。
「たぬき豆腐」は相変わらずのボリューム。満足。満足。
「ジャン酎」に「モヒート」。やっぱうまい。土曜日の朝のまだ眠っている臓腑にガツンとくる。
静かな店内だけど、自分の背後にあるテーブル席は賑やかだった。自分の後ろだから、彼らの姿は見えないが男女入り交じって騒いでいる。お店のお姉さんも時折、厳しい目で彼らを見ていた。そのうちの一人の男は時々、馬鹿笑いをした。それが店内に響き渡り、とても嫌な気分になった。恐らく彼らは最近の赤羽ブームに乗じた輩だろう。
「おでんが食いてぇ」と大声で叫び、「ここはおでんないの?」とお店のお姉さんを困惑させた。すると女子の一人が「おでん屋行く?」と言い出し、やがて店を出た。恐らく、「丸健水産」に行ったのだろう。てっきり支払いして「まるます家」を後にしたと思っていた彼らはほどなくして店に戻り、また何事もなかったように飲み始めた。ちょっと困った奴らだ。
ラストは「里芋の唐揚げ」。
やっぱ、これこれ。ホクホクで塩味だけのシンプルさ。うまいよ。やっぱり。
「まるます家」のマストメニューは「たぬき豆腐」、「里芋の唐揚げ」、そして「メンチカツ」。長年かけて探しだしてきたから。「ジャン酎」、「モヒート」に合うつまみを。
さて、このウイルス渦、いつまで続くのやら。
ちなみに、「丸健水産」の行列もピーク時の半分だった。
馬鹿笑いの時点でアウトなのに、抜け出して別の店に行くなんて。
今はジャン酎は3杯カウントと聞きましたが本当でしょうか?
そうなんですよ。
土曜日の朝から嫌な気分になりました。
自分の後ろにいたので顔はみえなかったのですが。
「ジャン酎」は1Lのばかでかい酎ハイですが、これは一人一本です。酒が3杯までです。
だから最高、ジャン酎を3本飲めたはず。
ジャン酎1本+他の酒3杯飲めるならまだ良いですが、もしジャン酎選んだらそれ1本だけなら行くことは無いでしょう。
梯子は苦手だし。
3年くらい前はもう今の制度になっていたと思います。ちょっと前は足りね~と思っていましたが、今はちょうどいいです。
老人の常連が多くなって、2本目を持てあまし気味になり、回転が悪くなったのでしょう。