蔵前訪問だというのにかみさんに通知しなかったものだから、かみさんはいつも通りにお弁当を用意してくれた。せっかくの蔵前なのに。ラーメン「改」か、「太白楼」に行きたかったのに。ノニジュース。ただフードロスする訳に行かないし、かみさんの努力を無にする訳にもいかない。仕事が終わったら大人しく帰るか。
ただちょっとコーヒーくらいは飲みたいなと思った。はじめは「コフィノワ」に向かったが、途中でやめ別の筋に。確か、この辺にあったはず。「SOL'S COFFEE STAND」。
さすが東京のブルックリンと呼ばれる街、コーヒースタンドだってごくごく自然だ。お店を見つけて近寄ると先客さんがいたから、ちょっとアンビカで買い物。戻ってきたらお客さんははけていて、いざ注文。
「今日のコーヒー」。
この日は「グアテマラ」だったか。
店頭にあったサンドを見ていたら急激に食べたくなったので、それもオーダー。これくらいならウチに帰るまで消化するだろう。
このお店のハイライトはなんと言っても目の前で見せてくれるハンドドリップ。しかも、それがまた普通の抽出ではないのだ。
一般的なハンドドリップはお湯を細く出し、「の」の字を描くように行うが、ここではちょっとお湯を落とし、少し待つ。それを何度か繰り返す。点滴と言うらしい。この方法がより濃度のある抽出になるとのこと。数回点滴を続けていると、今度は一般的な細いお湯を出しはじめて完了させた。時間はかかるが興味深い。
更に尋ねると、お湯は70℃台とのこと。低温抽出どころではない。その温度だと豆本来の甘みがより引き出せるのだという。しかし、それでは温いコーヒーになってしまう。だから、抽出した後、もう一度温めなおすとのこと。
ものすこいこだわりようである。しかし、どうやってその方法を編み出したのか。そこも興味深いのである。ちなみに自分も翌日、その方法を試してみたが、ものすごく時間がかかってしまったし、味の違いを体感できなかった。これはこのお店でやってもらうことにしよう。
自分はてっきり店頭の椅子でコーヒーとサンドを頂こうと思っていたが、気がつくとそれらは紙袋に入れられてしまっていた。
仕方ない。北区に帰宅していただくか。
家に帰るとコーヒーは冷たくなっていたから、少し温めていただいた。
確かに。渾身の抽出という感じはする。すっきりしていながら甘みも感じられる。重層的な奥行きのあるおいしさ。そしてサンドもめちゃくちゃおいしい。
小さなお店だが、いい仕事してるなと思わせる素晴らしきコーヒーワールド。
いい仕事してる!
あの店、そんなにこだわってるのね。
開店当初に数回買ったくらいで、しかもカフェオレだったからあまりこだわりを感じませんでした。
今度買ってみようっと。
年に数回しか行かない蔵前だけにもったいなかった。
是非、コーヒー買ってみてね。
蔵前に行ったら必ず寄ることに自分は決めました。