居酒屋放浪記NO.0282 - 成田の奥座敷 -「川豊 西口館」（成田市囲護台）

JR成田駅の西口に出ると風景は一変する。
門前町の雰囲気はもうないのだ。

駅前にちょっとした店がある程度で、あとはひっそりと建物が点在するのみ。

成田の鰻といえば「川豊」だが、その宴会を承る「西館」があるのは、この裏寂しい成田駅の西口である。

その近代的な建物は高層になっており、参道にある古い木造の「本店」とは好対象。

それでも、需要は多いらしく、氷雨降る１月の休日には多くの会合が開かれているようだった。

ビールはキリンラガー。本店が「一番絞り」だったが、こっちはラガー派が多いのか？

しかし、日本酒は残念ながら地元の酒「長命泉」ではなかった。

料理はどれもおいしくて、満足。強いて言えば、川魚の佃煮が出てくれば何もいらない。或いは、印旛沼でとれる「えび蟹」などもビールのいいお供である。

鰻の蒲焼きはほっこりと焼きあがっていていうことなし。
ご飯もふっくら。成田は佐原や多古が近いのでお米もうまいのだ。

「川豊」の西館より西は飲食店の不毛地帯。

映画「シコふんじゃった」のロケ地、運動公園を臨み、ライフスペース事件でマスコミが大挙した成田警察署、そして成田空港に勤務する人々の住宅地であるニュータウンが広がる。

門前町の風情を楽しむ雰囲気はないが、座敷で食べる「川豊」の宴会料理もまたいいものである。

写真は同店のホームページより拝借。