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居酒屋さすらい 1030 - 圧倒的スケール感の角打ち - 「ワインショップ&バー 山本商店」(渋谷区恵比寿西)

2016-06-28 22:38:53 | 居酒屋さすらい ◆立ち飲み屋

恵比寿はつかみどころのない街である。

立ち飲み屋が分散しているのだ。しかも、お洒落系のバルから、こてこての立ち飲み、そして角打ちまで変幻自在である。

「山本商店」という角打ちがあるということは友人から聞いていた。だから、半年ほど前に探索に行ったのだが、結局見つけられなかった。後日、友人にその話をすると、「地下もくまなく見たのか」と言われ、ようやくその店が地下にあることを知る。

 

行ってみると、確かに店は地下にあった。

角打ちと言うには随分きれいな店である。しかも広くて、お洒落な雰囲気。

店頭のスペースに手作り風の立ちテーブルがいくつか用意されている。どうやら店頭のスペースにて酒を飲むらしい。

 

店に入ると、ワインセラーが並び、おびただしい数のボトルが置かれている。そのスケールはかつて見たことがない。

ボクはワインには用がない。

ビールの冷蔵庫に行ってみると、あるじゃない。おびただしい数のビールが。

しかも知らない銘柄もたくさんあって、目移りしてしまう。

 

お、インドのキングフィッシャーか。

まずは、これを買って。

ん?なんだこれは。ニンジャ?

原産国、ベルギーだって。

ベルギービールで何故ニンジャ?

黒いラベルのニンジャも買ってみるか。

 

次につまみ選びなのだが、これもスケール感が違う。

缶詰から乾きものまでものすごい品揃え。これは選ぶのも大変だ。

ボクは「ひまわりの種」をチョイスして、レジに行った。

 

だが、レジに行くと、なんとも目つきの鋭い女性が店番をしていた。

そして、ボクに早口でまくしたてた。

なんて言っているのか理解できず、「ん?」と聞き直すと、もう一度同じような調子で言った。

その様子がいかにも怖い。

「ごめんなさい。聞き取れないですが」と言うと、今度はやや大きな声で、ボクの目を見ずに言った。

彼女は「コップは要るか?」と聞いていた。

「この人、怖い」と思いながら、「いえ」と言うのがやっと。

 

逃げるように会計して、ボクは店頭の立ち飲みスペースへ。

ボク以外に客はなく、少しホッとした気持ちで「ニンジャ」のボトルを開けた。

上面発酵のビールらしく味はやや軽め。なるほど、日本のレギュレーションでは、発泡酒になってしまうのが、なんともベルギーらしい。

ボトルをラッパ飲みしていると、店の若旦那さんと思われる方が来て、「ストーブつけましょうか」と聞いてくる。

この人はさっきのレジの女性の旦那さんなのだろうか。もしそうだとすれば、夫婦の落差が激しすぎる。

しかしここでもボクは「いぇ」と断った。

 

壁に貼られた紙を見て、初めて分かった。

店のルールとして、国産の缶ビールは立ち飲みが不可らしい。しかも、その紙にはメニューも書いてあり、なんと生ビールが用意されていた。その値段280円。

その下を見ていくと、「ホッピー」の文字が。

なんとホッピーセットが203円だって。なんとお安いのか。

「これらの商品はレジにてお申し付けください」だって。

 

いやいや、あのおっかない嫁のいるレジには行きたくないし。

そうするうちにけたたましい声が店に響いた。

旦那さんが一方的に責められている。あまりにも無情であまりにも理不尽に、そしてあまりにも無慈悲に。

嫁さん、マジで怖い。

というより、何故客がこうしているのに、そんな怒鳴るか。

 

今夜はここで退散しよう。

次回はホッピーセットと手作りの肴で、この圧倒的スケール感の角打ちを堪能しよう。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ひざげり)
2016-06-29 07:04:10
そんな態度を取るなら、店にいない方が良いですよね。
女のヒステリーはどうにもならない。

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Unknown (熊猫)
2016-06-29 08:28:12
いろんな事情がありますね。
自分でコントロールできないことは、ストレスがたまるものです。

それを差し引いても、この角打ち、お薦めです。
返信する

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