三十路の食卓

食事の記録・食にまつわるあれやこれや
かっこいいごはんも いいかげんな飯も 全ては私のリアリズム(おおげさ)

テマヒマを目と舌で

2012-08-07 00:06:48 | 行きました。
〈7月21日の食事〉
朝:ヨーグルト
昼:ひき肉野菜炒め丼 もやしのナムル 緑茶
間食:味噌黒米餅 抹茶 @寅屋 ミッドタウン店
夜:燻製ビール 卵の燻製 燻製kitchenサラダ ホタテの燻製 ベーコン スモークチーズ @燻製kitchen 五反田店

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私が好きそうな催しであると教えてもらっていた、東京ミッドタウンは21_21 design sightで行われている「テマヒマ展」。
展示開始から数ヵ月を経て、ようやく行って参りました。

「テマヒマ展」とは、東北の食と暮らしにスポットライトをあてた展示会である。
会場には地域に根付いた工芸品や食べ物がずらりと並べられ、それだけでも圧巻なのだか、なんといってもものづくりフィルムが素晴らしかった。
特に興味をひかれたのは、福島のマタタビの籠・ザル作りと、青森のリンゴ箱作りである。

前者。
まずはマタタビの蔓の皮を櫛のような形状の包丁で剥ぎ、材料として仕立ててから編み込んでゆく。
その過程が、すべて膝から腿にかけて覆われた厚手のエプロンの上で成されるのだ。
時には蔓の節目が引っ掛かり、包丁を持つ手が勢いあまって脚を傷付けてしまうこともある。
血がうっすらと滲むエプロンに、こちらは息を飲んでしまうが、当の翁はものともしない。
ただ黙々と編むばかりで、その手つきはとても鮮やかで、所作が美しい。

後者。
収穫されたリンゴを入れるもので、時おり都内の雑貨屋でも収納ケースとして見かけていた無垢の木箱。
これは、こんなリズミカルに作られていたのだな。
30歳前後の方なら覚えていよう、90年代にストンプっていうアート集団がいたでしょう、デッキブラシで床を擦ったりして音を出すパフォーマンスをしていた。
まさにああいった、スタンスタンといった軽やかなリズムで作られていたのだ。
素朴な箱の様からは想像できず、大変意外であった。
しかし、作業の早いこと。
会場の中庭にこれが3メートルほど積み上げられていたのだが、一日に一人で作れてしまうんではないだろうか。

こういった映像が丁寧な作りで、ナレーションなしに続いていく。
過剰に語られないから、より実像を目の当たりにしているように思える。
本当にいいフィルムたちであった。

満足して会場をあとにし、同じくミッドタウンの敷地内にある寅屋のカフェへ。
「テマヒマ展」とのコラボレーション商品があると知り、そりゃあまあ食べるでしょうよ、と相成ったのである。
私がいただいたのは、「味噌黒米餅」。
秋田の味噌あんを岩手の黒米で作られた餅でくるんだという、展示内容にリンクした商品。
私が味噌味に弱いことを差し引いてもとても美味しく、一口一口大切に食べた(いやあ、小さかったもので…)
これ、限定ではなく定番商品にすればいいのに。

と、見ても満足食べても満足であった、この「テマヒマ展」。
教えてくださったもよさんには、物凄く感謝である。

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