般若心経

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般若心経

2024-02-16 | Weblog

 眠られぬ夜のために

 先日紹介しました厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」によりますと、高齢者の長い床上時間は健康リスクとなり、9時間以上となるとアルツハイマー病の発症リスクを増加されることも報告されています。今では睡眠不足による健康への悪影響よりもリスクが高いことが調査研究で示されています。
 高齢者が長い床上時間となる原因は床に入ってもすぐに眠ることができず、眠っても夜中に目が覚てしまうことがあるからです。このため高齢者は昼夜のメリハリをつけ、長時間の昼寝は避け、日中の活動時間を増やし、できるだけ太陽の光を浴び、運動習慣をつけることが大切だと報告書は述べています。
 とはいえ、夜すぐに入眠を得られず、寝入っても途中で目覚めることはあります。そのようなとき私は頭の中でお経を唱えます。するとそれまで考えていたわずらわしいことがなくなり、いつの間にか寝入っています。
「般若心経」とか「十句観音経」とか完全に覚えてしまって意識しないでも言えるようなお経が適当です。うろ覚えで次は何だったかなと考えてしまうお経ではかえって逆効果です。
眠れなかったり、夜中に目が覚めたときに試してみてください。
 話は変わりますが、若い頃のこと、仕事が忙しく寮に持ち帰り寝る直前まで仕事をしていたことがありました。次の日仕事があるのに寝床に入っても頭が冴えきって眠れません。そのようなときヒルティの「眠られぬ夜のために」を読んでいました。キリスト教系の本で365の日別に分かれています。寝る前にその日のところを聖書と合わせて読んでいると条件反射のように眠くなり、すぐに眠ることができました。
内容を会得し神のご加護により心の平穏を得て眠るのではなく、ほとんど理解できない活字を追っているうちに睡魔に誘われていたというのが本当のところでしたが、私にとっては、まさにその名のとおりの名著でした。
 色が褪せてしまった青い布張りの表紙の1部、2部に分かれた2冊は今でもとっています。