小寄道

日々生あるもの、魂が孕むものにまなざしをそそぐ。凡愚なれど、ここに一服の憩をとどけんかなと想う。

試詩9・「のかなあ」

2020年08月21日 | 

 

いつでも行けるところに
行かないのは
変わってほしくないからだ
いつでも見られる空を
見ないのは
雲に流れてほしいからだ

水玉模様のワンピースを着た少女が歩いている
真っ直ぐに歩かないのは
じぐざくに歩くのが面白いからだ
あんまり暑いから面白くない
だからゆらゆら歩きたいのかなあ

炎天のしたのなじみふかいところに坐る
懐かしさは優しさ 厳しくもある
ここだけは風が通る
葉っぱの匂いがする
数えきれない樹々のえくぼがのぞいている

終わりがないもの
繰り返されるもの
見あげてみれば雲ひとつない
空のエスキスなんて描けない
それが地球の揺らぎあるいは繰り返し
大地に終わりがない というものかなあ

のかなあ のかなあ

 

 


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