小寄道

日々生あるもの、魂が孕むものにまなざしをそそぐ。凡愚なれど、ここに一服の憩をとどけんかなと想う。

春犬バンドに出会った

2005年12月06日 | 音楽
 たまに行く古本屋で不思議な音楽が流れていた。
ゆったりしていて、重くなく、本を読んでいても邪魔にならない。
それでいて叙情的なメロディラインに耳を傾けてしまう。叙情的といっても、思い入れがなく乾いている。音のベースはジャズだが、その奏法スタイルはちょっと違う。
直感的にジャズとは感じない。洗練ともお洒落とも違う。
これほどの音楽性に高めるのは、並ではできない。
ヨーロッパのどこかなと思う。
お店の人に聞いてみたら日本人のバンドだという。ちょっとしたコネがあってお店においているという。
「千葉で野外コンサートがあって、草の上に座って聴いていたら、ほんとに気持ち良かったですよ」

 迷わず買う。春犬バンド。「春と犬12月号」というファーストアルバム。
ピアノ、ベース、トランペット、ドラムの4人編成。現在は違う編成で活動しているらしい。別のアルバムも楽しみだ。
 その日は読みたかった、多木浩二の「スポーツを考える」、高橋睦郎「詩人の食卓」を見つける。思いがけない掘り出し物に出会って、その日は至福であった。



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