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新型K1300シリーズと排ガス規制問題

2008-12-08 | BMWmotorrad

BMWの2009年モデル、K1300Sが発表された
排気量が1293ccに拡大され、パワートルクがそれぞれ175PS/140Nmとなり、出力ピークが1200エンジンより1000回転下がっている
K1200シリーズのオーナーにとってはあまり喜ばしくないスペックアップか!?
個人的にはこのバイクは待ち望んでいたもの
なんといってもパワー・トルクが初代ハヤブサと同じ
BMWもここまできたか・・・という感じがしている。

話はガラっと変わるが、昨年日本の二輪車の排出ガス基準が大幅に強化された
現在の排ガス規制は「平成18年規制」といわれるもので、『平成18年10月1日以降生産の新型車に対し、排ガス中の炭化水素(HC)及び一酸化炭素(CO)を従来より約85%削減、窒素酸化物(NOx)を50%削減する』というもの

 ・小排気量車(50cc~250cc)

・国産新型車は平成18年10月から適用
・輸入車、継続生産車は19年9月からに適用

 ・大排気量車(251cc~)

・国産新型車は平成19年10月から適用
・輸入車、継続生産車は20年9月から適用

この規制により2スト車が絶滅しただけでなく、多くの国産車がカタログから消えた
BMW・ドカ・ハーレーなどの輸入車、そして日本製フルパワー逆車も今年9月からは、世界で最も厳しい排ガス基準をクリアしなければ国内登録は不可能となる
正規物では既にプレストが09YZF-R1の輸入を見送り、モトマップでも09GSX-R1000がWEBのカタログから密かに消えている(750・600・隼は継続)
一方ホンダは今回の排ガス規制が導入される少し前(19年7月)に国内馬力自主規制が撤廃されたのを受け、118馬力の国内仕様ホンダCBR1000RRを登場させている
BMWに話を戻すと、すでに2010年モデルK1300Sにおいても175馬力表記(フルパワー)で国内登録が可能となっている
早くからインジェクションとキャタライザーに取り組んできた成果と見るべきか?

次に、ネイキッド版のK1300Rも細部が変更された
新色の鮮やかなオレンジがなかなかイイ
K1300Rの最高出力は173PSと若干デチューン
S同様、メーターのデザインが変わった
フルスケールはS、Rともに300km/h
ウインカーとテールランプがクリアレンズになりLED化、特にテールランプはポジション球とストップ球が別体式となり複数のLED発光式になっている
サイレンサーの形状も変更

最後にK1300GT
斜め後ろからの角度がすごくいいかも
やはりパニアは同色の方がまとまり感があるように感じる
ツアラーのGTは最高出力が160PSに抑えられ、こちらもカウルデザイン、カラーリング、メーターパネルの意匠を変更
メーターのスケールは260km/h

3モデルともにオプション設定の電子制御可変サスがESA-Ⅱに進化
ASC(トラクションコントロール)のON/OFFスイッチも設定
そして新たにギヤシフトアシスタンス(クイックシフター)が選べるようになった
シフトアップ時にクラッチ操作がいらない
言い方を変えればセミオートマなので、ロングツーリングでは疲労が減るのかもしれない

我々BMWオーナーにとっていちばんショッキングな変更は、やはりウインカースイッチの変更かもしれない
ついに日本車と同じになってしまった・・・
たしかにハンドル回りは見るからにシンプルに軽くなった感じがする
これまでの左右独立式ウインカースイッチは追い越し時やハザードなど、慣れれば便利なものだった
これをあっさりやめてしまうあたり、柔軟なメーカーと言わざるを得ない


さて、厳しくなる排ガス規制の中、将来的に空冷ボクサーエンジンが生き残れなくなるというハナシがある。
そのエミッション対策としては水冷化がひとつの方法だが、そうなるともう"牧歌的"というエンジンでは完全になくなってしまうだろう
少なくとも水平対向というレイアウトだけは未来永劫残して欲しいと思う
まぁかなり先の話になるだろうとは思いますがネ・・・

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