珍方録

バイクと酒とジンギスカンをこよなく愛するブログ

Valeoのセルモーター

2010-10-12 | BIKe

今シーズンのMysticは何かとトラブル続きで、夏を迎えた7月にようやく乗り出し、9月にはセルモーターが壊れて不動車となりました
実動2ヶ月
セローがあるので、とりあえずバイクには不自由なかったですが・・・

R100シリーズに採用されているフランスの「バレオ」というセルモーターは"5万キロを目途に壊れる"と言うのが定説でして、ボクの場合は52,000キロで壊れました
ソニータイマーの都市伝説によく似た話です
5万キロ前後で壊れた人の話によると、異音が出たりセルが引っ掛かったり回らなかったりという前兆症状が現れるようなので、「そろそろダメかな?」と分かると言います
ボクの場合はセルの回転が「なんとなく弱い」と感じてただけだったので、セルよりもむしろバッテリーの寿命を疑い、バッテリーの方を新品に交換してしまいました
とりあえずセルは元気になった(ような気がする?)のでひとまず安心して道北方面にツーリングに出かけることに
小平で休憩後にエンジンを掛けようとしたところ、「カチッ」というリレーの音だけがしてセルが回りません 
「まさか・・・」
その瞬間は突然やってきました
タコ足燻製で有名な小平の藤田水産の駐車場内にてセルの臨終を確認いたしました
といっても家には帰らず、押し掛けしてそのまま北に向かいましたが(笑)
一泊二日の押し掛けツーリングを終えて、帰宅後にセルを外してどこが壊れたのか確認してみました


旧R100シリーズは上の写真の状態まで車載工具だけで分解できます
もし予備のセルというものを持ち歩いていれば道の駅でもセル交換は可能なのです。
すばらしきかなOHV・・・

シンプルな構造なのでセルを撤去すると中は空っぽ
エンジンの真上という、どう考えても高熱でヤラレそうな場所にセルが付いてます
壊れる原因はやはり熱と振動でしょうか

▲これが今回壊れたスターターモーター、バレオD6RAという型番です
MADE in FRANCEです
ボクのエンジンはOHVの最後期型なのでセルも何かしらのアップデート版が装着されてるハズなんですが、壊れるものはやっぱり壊れます
最終モデルといっても1995年製ですから今年でもう15年は経過してます
1台をここまで長く乗ってしまうBMW故に起こるトラブルなのかもしれません

何が壊れていたかといえば、モーター内のフィールドマグネットという部品が壊れてました
マグネットハウジングから磁石が剥がれ落ちてアーマチュア(回転子)に噛んで回転不能になるという症状です
バレオのトラブルでいちばん多いのがコレです

▲この4枚のマグネットはわずかな接着剤でハウジングに固定されてるだけなのです
逆にいうとこれでよく15年持つなと感心してしまいます
このマグネットは割れていなければ再利用が可能
現代のハイテク接着材で固定し、元に組み直せば再び5万キロ以上は使えるのでした
このセルは予備にして今回は新品を買うことにしました
ちなみにバレオD6RAの新品価格はいくらなのかと言うと、一昔前だとディーラー価格で8万くらいしてた時期もあります
貧乏ライダーに買える値段ではなかったです
今は円高の影響もあってか海外通販で新品の同じものが1万6千円で手に入ります
送料・諸経費込みで2万以下で手元に届きました

アメリカ西海岸にあるEURO-MOTOR-ELECTRICという会社に在庫があるというので、担当のJohnとかいう男と英語のメールで何回かやり取りしたあとに発注
荷物はサンフランシスコからUSPS便で5日で日本に届きました
いまはパソコンから追跡できるのでかなり安心です

▲こちらが届いたばかりの新品バレオD6RA(15)
ポーランド製でした
旧モデルに比べて若干電力容量が増えてマグネットも接着剤が強化され、剥離防止用のクリップも追加されている改良版のようです

食品のように製造年月日となぜか時間まで印刷されています
このセルは2010年の3月製造のようです
100GS乗りの友人T.Sさんによると、一度中を開けてマグネット間の隙間をエポキシなどで固めて補強してから組めば
万全だよとのことでした
今回はとりあえずポン付けで装着
さっそく始動チェック
さすがは新品、セルの回転の速さが全然違います
久々にボクサーサウンドも聞けて満足

さて、せっかく直ったのでどっかに走りに行きたいところですが、外はもう冬なんですよね・・・

コメント (2)
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