珍方録

バイクと酒とジンギスカンをこよなく愛するブログ

KTM RC-8

2010-09-10 | BIKe

9月某日、KTMのRC-8に試乗しました


KTM 1190RC-8(標準仕様)

水冷75度V2 1149cc DOHC8V

最高出力 155ps/10,000rpm

   最大トルク 12,0kgm/8,000rpm

車重 184kg

試乗車はフルスペックの「RC-8R」ではなく標準仕様のフルパワー車155PS
「R」バージョンは排気量が1194ccと若干大きく170PS
アクラポヴィッチEvo4+専用マップへの書替え(ClubRace kit)で180PS
エンジン内部(Superbike kit)までやると最終的に190PSまで達するそう

戦闘的なスタイルですが割とシートが低くハンドルが高目なのでポジションは楽
KTMのオレンジはよく目立ちます
最近の大馬力マシンに乗るのは久しぶりなのでちょっとドキドキ

信号待ちから静かにスタートして2速へシフトアップ
車線変更のためアクセルをグイと開けたところ、フロントが予想外に大きく上がってしまいました
迂闊なアクセルワークだったようです(汗、、、) 
普段乗ってるR100のOHV(60馬力)がいかにアクセルをガバガバ開けて走ってることか

気を取り直してアクセルの開け方をいろいろ変えてみたりしてパワーに馴れてくると、1200ツインとは思えない軽い吹け上がりに驚きます
MotoGuzziの重々しいディーゼルのような吹けとは別物

エンジンが十分温まったのを見計らって高回転まで回してみます
レッドゾーンは10,800rpm
容赦なく全開にしていくと6000くらいから吸気音が混じり始め、上はなかなかレーシーなサウンド
どこから開けてもフラットで押し出しが強い
4気筒車のように回すと怖くなるようなパワーではなく、必要とあらばそこらじゅうで使えて、それこそどこからでもアクセル一捻りで怒涛の加速を始めます

メーターはすべて液晶表示で情報がかなり充実しています
ところでこの75度Vツインエンジン、股下の発熱がハンパじゃない
峠を走行後にP帯でバイクを停めてエンジンを切ると、なにやら車体の下の方から煙がモクモク出てます
カウルが燃えてる!?と思いもう一度クールダウン走行に出かけたほどです
エキゾーストが腹下で終わってるので熱が集中するようですが、何だったんでしょうか!?
夏はGパンでは無理なレベル

標準仕様ながらホイールはマルケジーニ、ブレーキはブレンボラジアルマウント、前後WPサス、WPステダンが標準装備
停まってるだけでスペシャルな匂いがします
機会があれば「R」に乗ってみたいです
RC-8、エンジンが楽しいので候補の一台かな・・・

   試乗地 ケナシヤマ

                Aprilia RSV4 Factoryインプレにつづく

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APRILIA RSV4 Factory

2010-09-10 | BIKe

 

 

APRILIA RSV4Factory

水冷65度V4 998,9cc DOHC16V

MAX出力 180ps/12,500rpm

MAXトルク 11,5kgm/10,000rpm

車重 179kg

 

KTM 1190RC8の試乗のあと、勢いでアプリリアRSV4にも乗ってみた
こちらはフルスペックのRSV4Factory
今シーズンのSBKチャンピオンマシンです
V4エンジンに火が入ると、マフラーサウンドはけっこう大きめでエンジンのメカニカルノイズも混じってなかなか賑やかなファーストアイドル

水温が上がるまでの間、車体をグルリと見回すとまずバイク全体が小さい
600クラスというより400レプリカに近いかも
跨ってみるとシートが高くハンドルが低めで近めというコンパクトな前傾ポジション
長身の人には窮屈かも
余談ながらノーマルサイレンサーの形状はあまり好きになれない

戦闘機のようなテールカウルは"人が座ったら終わり"という極端に短いデザイン
荷物を積む事は考えられていない
エンジンに目を移すと、いちばんの特徴はスロットル開閉がサーボモーター駆動の"ライド・バイ・ワイヤー"であること
スロットルの自然なフリクション感を出すため、スロットル~サーボ間をあえてワイヤー駆動としている
スズキ・ヤマハのように出力特性を走行中にハンドルスイッチで3段階に切り替えることができます
エンジンが掛かった後、セルボタンが切替スイッチに変身する

3つのモードは、かなりメリハリがある
[T] トラック   サーキット用 フルパワー・フルレスポンス 
[S] スポーツ  ストリート用 最適なパワー・レスポンス
[R] ロード    街乗り・ツーリング・雨天走行用 穏やかなレスポンス
メーカーHPによると、[T]モード選択の場合は「スリックタイヤを推奨」という強烈な一文が添えてあります

まずは[S](スポーツモード)でスタート
RC8のような骨太なトルク感はありませんが少し回して4000を超える頃になればもう強烈といっていいトルクを発生します
直4と違いドリュリュリュリュ~とパルス感があります
このエンジンはレッドゾーンがかなり高めの14,200rpm
気軽に街中で試すわけにはいきません
道が空いたときを見計らって試しに12,000くらいまで引っ張ってみたところ、目が追いつかず思わずアクセルを戻してました・・・
この高回転の強烈さはRC8にはない世界

ようやく郊外に脱出
禁断の[T](トラックモード)に切り替えます。 180馬力です。
タイヤはディアブロスーパーコルサなのでたぶん大丈夫!?
モードを替えた瞬間レスポンスが激変
すこしアクセルを捻っただけで飛ぶように加速します
ライダーの意思よりもスロットルが大きく開く感じ
これは馴れないと一般道では鋭すぎて難しいのかなぁと思います
ファクトリーテスターのアレックスホフマンもこの部分は認めており、そのために他のモードが用意されているとか

きっちり14,200rpmまで回してシフトアップしていったときの加速は強烈そのもの
実際はタコメーターを見る余裕はあまりなく、視界の隅でシフトインジケーターの点滅を捕らえるといった感じ
この時点でRC8とどっちが欲しいか?と言われたら、迷わずRSV4と答えるだろう
回せば異次元に連れて行ってくれる”麻薬”のような快感はKTMにはない
さっきまであれほど速いと感じていたRC8がとても従順なバイクに思えるほど、それほどアプリリアのV4エンジンは刺激的だった

前後オーリンズという高級な足回りですが、今回はコーナリングの評価を一切しません(笑)
ガソリンも少なくなってきたので最後は[R](ロードモード)で大人しく帰って来た
約25%パワーダウンするという設定のRモードに切り替えると、羊のように穏やかな乗り物に変身します
これだと雨の中でもふつうに走れそう
疲れたときにボタンひとつで平和な時間を過ごせるRモードはちょっと気に入りました
240万の価値はあるバイクです

  試乗地 アオヤマ他
コメント (2)
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