わたしのいえ・プロジェクト

マイホーム新築の記録と、それにまつわる、アレやコレ。

08/06/28(土) 土台設置・柱梁搬入

2008-06-28 21:40:40 |  Ⅲ.建て方

いよいよ、大工さん登場。

今日から土台の設置です。現場の主役、大工さんの仕事が始まります。

今日が土台の設置と、柱梁など資材の搬入。
月曜日は、朝一番から建前(たてまえ:柱・梁を組立て、上棟する作業)と上棟式の予定です。

敷地の北側から眺めると、木材を積んだトラックが現場に来ているのが見えます。

隣の畑のいもほりも、シーズンイン。

現場に着くと、作業が始まっていました。本日も、Tさんが現場監督。
棟梁は、Nさんの弟、N(弟)さん。
他に、若者2名が今日の作業要員。
今日も現場定例は中止。来週月曜日の上棟の時に、定例をする予定です。

N棟梁のいでたちは、野球帽に赤Tシャツと、なんだか大工っぽくないですが、仕事振りは大工そのもの。
まず、とにかく、無口。
黙々と作業します。
時々、若い衆を叱ってます。

そして、愛想が無い。(^^ゞ

レーザーレベラーで矩(かね)とレベルを出し、基礎の上面に土台を設置するための基準となる墨を出します。
「矩(かね)を出す」とは、直角を出す、という意味です。

昨日までの作業は、土工事、基礎工事で、土工さんの仕事でした。
図面どおりに地面に穴を掘り、鉄筋を組み、型枠を組んで、コンクリートを打設して、基礎を作りました。ここまでの作業も、レベルを出し、墨を出し、正確に図面どおりに作ってきました。

しかし、今日から始まる大工さんの仕事は、さらに精度の高い施工が要求されます。
要求される精度は、部位によっては、ミリ単位になります。土工事や基礎工事よりも、許容される誤差の範囲が小さくなります。

仕上げ工事に向かうにつれて、要求される精度が、徐々に高くなっていきます

だから、逆に言えば、根切り(土を掘る工事)の段階で、数ミリ単位の誤差で目くじら立てるのは、ナンセンスです。

そしてもうひとつ、忘れてならないのは、精度は、全体で上げるものだということです。
いくら精度を高くと言っても、現場での手作業ゆえ、工業製品ではないですから、部分部分の誤差は必ず出ます。
これを、全体で帳尻を合わせるようにして精度を上げるのが大事です。
ある一部分だけを見て、誤差が何ミリあるから、どうだこうだ、というのは、これもナンセンスです。

玄関周りの基礎の立ち上がり部の切り欠きもきちんと施工されています。

トラックの荷台には、工場で手刻み加工された土台が乗っています。
コンクリート基礎の上にこの土台を設置して、その上に柱を立てていきます。

現場用の軸組図です。
木の板に描いてあります。昔ながらの大工さんの流儀です。

部材の位置を特定するために、座標をふってあります。
わたしの設計図では、X、Y座標ですが、大工仕事では、横方向に「漢数字」と、縦方向に文字の「いろは」を使います。

一番初めのことを、「いの一番」というのは、座標の「い」と「一」の交点の柱を、建前の時に一番最初に建てることに由来します。

継ぎ手の加工が済んでいる土台を、現場で穴あけして、アンカーボルトで基礎に固定していきます。
土台と基礎の間に設置する、床下換気用の土間パッキンです。
これで基礎と土台の間に隙間を作って空気の流れ道を作ります。
レベルをきちんと出すために、適宜、スペーサーをかませます。

ここで、いったん、現場を離れます。

娘の授業参観。

昼飯。

趣味の自転車乗り。

自転車乗っての帰り道。
吉祥寺の伊勢屋が復活してました。
マンションの1階、2階が伊勢屋。昔の趣を残そうとの努力の跡が見えますが・・・。

帰る途中、もう今日の作業は終っているかなと、5時過ぎに現場に立ち寄り。

まだ作業中でした。

柱、梁を積んだレッカーが来ていました。
月曜日の建前用の柱、梁の搬入をしています。
建前用の足場も組まれていました。

作業がしやすいように、置く場所、順番も考えて荷おろしします。

土台は全て設置できてました。
この土台の上に、柱が建ち、梁が架けられ、床が張られ、小屋が組まれていくのです。

荷台に積まれた柱と梁も、土台と同じく、今時珍しい、手刻みです。

普通はプレカットと言って、機械で加工する工務店がほとんどです。
というか、工務店が自分で加工するのではなく、加工を専門にしているプレカット工場に、材木の加工を一括外注するのが、普通の流れです。
だから、工務店によっては、現場監督さんだけがいて、大工さんのいないところもあります。その場合、大工さんは、工事のたびに雇うことになります。

わたしが工事をお願いしている工務店は、自前の大工さんをかかえていて、材料は全て自前のコウバでの手刻み(手で加工)です。

プレカットがまだ出始め、未熟だったころは、手刻み信仰が強かったようですが、現在では、プレカット技術も進歩しています。
プレカットと手刻み、どちらが優れているとうものでもありませんし、実際、プレカットがなければ、日本の住宅産業は成り立たないでしょう。
なんせ、腕の立つ大工さんが少ないのです。

でも、やはり、手で加工した跡が味があります。

では、搬入、頑張ってくださいね。

一足お先に帰ります。