わたしのいえ・プロジェクト

マイホーム新築の記録と、それにまつわる、アレやコレ。

08/06/30(月) 上棟 その2

2008-06-30 22:41:32 |  Ⅲ.建て方

上棟の日の午後

13:20 わたしも昼食を終え、また監理員1号と一緒に現場へ。

おぉ、棟木がすでに上がっています。

現場につくと、まぁ、屋根の高いこと。

自分で設計していて、言うのはなんですが、思ったよりも、高かったです。

低い方の棟木を上げて、位置を決めます。

げんのうで組みつけ。

そんな高いところに、空身で・・・。
絶対わたしには無理。

ここで、お施主様と、おこちゃま監理員2号が合流。

これが、鳶です。

いや~、カッコいいです。
こんな姿を見たら、男の子なら、鳶になりたい!って思うことでしょう。
わたしが女なら、確実に惚れますね。

 

 

 

って、おい・・・(^^ゞ

花より団子。
差し入れに持ってきた茶菓子が余ったことをいいことに、大工さんたちよりも先に、餡ころ餅を食べだす、監理員1号と、2号。

作業は続きます。

現場監督のNさんと、サッシ屋さんが到着したので、一旦、現場定例のために、近所のファミレスへ移動します。
お施主様、監理員1号、2号は帰宅。

ファミレスにて・・・ チェック事項、変更事項の伝達。 サッシ承認。 変更図発行。

などなど、小一時間打ち合わせします。

残念なことに、Nさん、どうしてもという事情が発生して、本日の上棟式には出られないとのこと。
代わりに、Tさんが式の進行に来てくれるそうです。

現場に戻ると、レッカーがいなくなっていました。
家の外形が組みあがりました。真っ直ぐに建つように調整をしながら、建物が揺れないように仮止めの筋交いを施工しています。

いや~、立派。

レベルと直角をあたりながら、調整していきます。

足場の組立も同時に進みます。

16:40 上棟式の準備のために一旦帰宅。

17:00 紙コップを買出しに行き、お酒一升瓶、米、塩、お土産など、必要なものを車に積み込み、現場へ急行です。

既に、本日の作業は終了し、棟木に飾りがつけられ、他の鳶さん、大工さんがくつろぐ傍らで、若い大工2人が、掃除をしています。

これから、簡単に上棟式をします。
宴席を設けるようなのは、車で通勤の今時はあまり宜しくありませんし、明日の仕事にも影響があるので、本当に簡単に上棟式を行います。
早速、持ってきた酒、塩、米をTさんに託し、上棟式の準備をしてもらいます。

参加するのは、最後まで残って作業した棟梁、大工さんと、鳶さん、監督のTさんの合計10名です。

魔よけの「幣串」(へいぐし)です。

柱の四隅に、お神酒、米、塩を撒きます。この柱は、「いの一番」。

その後に建物の中に全員入り、建て主の挨拶。
つまり、わたしの挨拶。
そして、お神酒で乾杯。
ここで、中締め。
大工さんが歌を歌ってくれて、手締めしておしまい。
15分くらいで、上棟式終了。

あとは、感謝の言葉と一緒に、ご祝儀と、お土産とを皆さんに渡して、お開きしました。

先日、現場監督のNさんに、今日の日の人数を聞いたとき、15人と言われて、多いなぁ、そんなに人間が必要なのかなぁ、と思いました。
今日、実際に10人の大工さん、鳶さんが、それぞれの仕事をてきぱきと進めるさまを見ると、壮観で、感動的ですらありました。
木造住宅は、本当に、人の手で造るものだと、再認識しました。

後に残り、しみじみと、現場を眺めます。

昨日までの景色と大違い。もう、横に写真を撮っても入りません。

縦で撮らないと。

家に帰る途中、北側から眺めてみました。いつの間にか、空に晴れ間が出ていました。

幣串が、誇らしげに、でも、ちょっと恥ずかしいくらいに、目だってます。

帰路を自転車に乗って急ぐ通りがかりの女子中学生にお願いして、家族で記念撮影しました。

物凄く楽しい一日でした。

 


08/06/30(月) 上棟 その1

2008-06-30 22:29:43 |  Ⅲ.建て方

上棟の日の午前中

本日は、建前(たてまえ)、上棟の予定です。
わざわざ、会社を休みました。

天気は曇りです。
雨は今のところ降っていません。
よかった。

08:00 起床

08:10 Nさんから電話。今日の予定の確認。昨日お願いした修正事項の対応策の提示あり。

08:45 娘を幼稚園に送りに行く。

おぉ、早くもあんなに作業が進んでいる!

北側から見た敷地には、既に柱が林立しています。
既に建前がだいぶ進んでいるようです。
いの一番どころか、ぬの8番??くらいまで進んでいる?

09:00 娘を幼稚園に送り、急いで現場へ向かう。

現場には、この小さな路地にはあり得ないくらい大きなレッカーが来ていました。
うなりを上げて、木材を揚重しています。

1階の柱が全て建てられ、桁をかけているところでした。
げんのう(大きな木のとんかち)で叩いて、仕口を組み合わせていきます。
小槌の音が、トーン!トーン!と鳴り響きます。

総勢、9名の大工さんと、レッカー操作の人が来ています。
全員が、自分の仕事をモクモクとこなしていきます。
素晴らしいチームワークです。

木版に描かれた大工さんの設計図です。
2階床伏せと、ロフト階床伏せです。

金物です。
現在の在来木軸後方では、金物を併用して組み立てていきます。
これは、「羽子板ボルト」と呼ばれる金物です。柱から、梁がすっぽ抜けないように固定します。

レッカーの大きさはハンパじゃないです。
よくもこんな路地に入ってきたものです。
アームが電線にぎりぎりです。

2階にまとめて梁を上げます。
レッカーが入ってこれないと、これらを全て、人力で行うことになります。

順番に桁が架けられて行きます。

架けた桁の細部を調整しています。

げんのうで、ひっぱたきます。
聞くと、手刻みではなく、機械によるプレカットだと、げんのうでこんなに叩かなくても、スポッと入るらしいです。

10:00 あんまり面白いので、上の娘を呼び寄せる。

あれよあれよという間に、どんどん組みあがっていきます。
見ているのが楽しいので、学校がたまたま、休みだったおこちゃま現場監理員1号(上の娘)を呼び寄せます。
彼女も楽しく監理します。

時として、現場での材の修正が必要になります。
要は、コウバで間違って刻んできた部分が、実際現場で組付かない、といことが起こってしまいます。
現場で刻み直します。

棟梁が墨つけします。

大工さんが刻みます。

だいぶ建ち上がってきました。
2階床梁が入り、2階の柱が建てられました。

10:30 デジカメ電池切れのため一旦帰宅。充電。しばしカメラなしで現場見学。

11:30 カメラ取りに戻る。また、現場へ。

2階桁がかかり、母屋まできています。早いなぁ。

2階床梁を架けはじめます。

各人が各人の仕事をてきぱきと進めるさまは、見ていて壮観です。
羽子板ボルトを取り付けるための細工をしています。

現場でのホゾ穴位置の修正作業が続きます。
棟梁みずから、ノミを手に刻みます。

そんな緊張感さえただよう現場での、現場加工のおこぼれを使って作った、おこちゃま監理員1号の作品。

のろいの人形みたいです・・・(^^ゞ
他に、積み木したり、ドミノしたり、上棟を見学する以外の楽しみを見つけて、路上で遊んでいます。

11:50 ここで、一旦昼休み。

小屋束が建ってきました。

わたし達も一旦帰宅し、昼飯。
冷麦を食べます。横になって、上棟式での、建て主挨拶を考えていたら、寝てしまいました。

 


08/06/29(日) 土台チェック

2008-06-29 11:30:28 |  Ⅲ.建て方

土台をチェック

雨が降っていますが、おこちゃま監理員2号と一緒に現場監理に向かいます。

現場には明日の建前用の材料が搬入、雨避けブルーシートの下で出番を待っています。

梁はベイ松です。手刻みの無垢材です。

土台のチェックをします。

おこちゃま監理員2号も、基礎を乗り越えて入ってこようとします。
抱きかかえて、中に入れます。
あんまりウロチョロすると危ないぞ。

土台をアンカーボルトで、土間パッキンをはさみこんで、基礎に緊結します。

ここが、「いの一番」。

ここの柱を一番最初に建てます。

いくつか、修正事項をチェック。
おこちゃま監理員2号が予想通り、「帰る」と騒ぎだしたので、早々に退散します。

明日は建前、上棟の予定です。
だいたい準備はできました。
あとは、お清め用のお酒を買いにいかないと。
心配なのは、天気です。
天気予報では、曇り時々雨。
なんとかもちますように。

 


08/06/28(土) 土台設置・柱梁搬入

2008-06-28 21:40:40 |  Ⅲ.建て方

いよいよ、大工さん登場。

今日から土台の設置です。現場の主役、大工さんの仕事が始まります。

今日が土台の設置と、柱梁など資材の搬入。
月曜日は、朝一番から建前(たてまえ:柱・梁を組立て、上棟する作業)と上棟式の予定です。

敷地の北側から眺めると、木材を積んだトラックが現場に来ているのが見えます。

隣の畑のいもほりも、シーズンイン。

現場に着くと、作業が始まっていました。本日も、Tさんが現場監督。
棟梁は、Nさんの弟、N(弟)さん。
他に、若者2名が今日の作業要員。
今日も現場定例は中止。来週月曜日の上棟の時に、定例をする予定です。

N棟梁のいでたちは、野球帽に赤Tシャツと、なんだか大工っぽくないですが、仕事振りは大工そのもの。
まず、とにかく、無口。
黙々と作業します。
時々、若い衆を叱ってます。

そして、愛想が無い。(^^ゞ

レーザーレベラーで矩(かね)とレベルを出し、基礎の上面に土台を設置するための基準となる墨を出します。
「矩(かね)を出す」とは、直角を出す、という意味です。

昨日までの作業は、土工事、基礎工事で、土工さんの仕事でした。
図面どおりに地面に穴を掘り、鉄筋を組み、型枠を組んで、コンクリートを打設して、基礎を作りました。ここまでの作業も、レベルを出し、墨を出し、正確に図面どおりに作ってきました。

しかし、今日から始まる大工さんの仕事は、さらに精度の高い施工が要求されます。
要求される精度は、部位によっては、ミリ単位になります。土工事や基礎工事よりも、許容される誤差の範囲が小さくなります。

仕上げ工事に向かうにつれて、要求される精度が、徐々に高くなっていきます

だから、逆に言えば、根切り(土を掘る工事)の段階で、数ミリ単位の誤差で目くじら立てるのは、ナンセンスです。

そしてもうひとつ、忘れてならないのは、精度は、全体で上げるものだということです。
いくら精度を高くと言っても、現場での手作業ゆえ、工業製品ではないですから、部分部分の誤差は必ず出ます。
これを、全体で帳尻を合わせるようにして精度を上げるのが大事です。
ある一部分だけを見て、誤差が何ミリあるから、どうだこうだ、というのは、これもナンセンスです。

玄関周りの基礎の立ち上がり部の切り欠きもきちんと施工されています。

トラックの荷台には、工場で手刻み加工された土台が乗っています。
コンクリート基礎の上にこの土台を設置して、その上に柱を立てていきます。

現場用の軸組図です。
木の板に描いてあります。昔ながらの大工さんの流儀です。

部材の位置を特定するために、座標をふってあります。
わたしの設計図では、X、Y座標ですが、大工仕事では、横方向に「漢数字」と、縦方向に文字の「いろは」を使います。

一番初めのことを、「いの一番」というのは、座標の「い」と「一」の交点の柱を、建前の時に一番最初に建てることに由来します。

継ぎ手の加工が済んでいる土台を、現場で穴あけして、アンカーボルトで基礎に固定していきます。
土台と基礎の間に設置する、床下換気用の土間パッキンです。
これで基礎と土台の間に隙間を作って空気の流れ道を作ります。
レベルをきちんと出すために、適宜、スペーサーをかませます。

ここで、いったん、現場を離れます。

娘の授業参観。

昼飯。

趣味の自転車乗り。

自転車乗っての帰り道。
吉祥寺の伊勢屋が復活してました。
マンションの1階、2階が伊勢屋。昔の趣を残そうとの努力の跡が見えますが・・・。

帰る途中、もう今日の作業は終っているかなと、5時過ぎに現場に立ち寄り。

まだ作業中でした。

柱、梁を積んだレッカーが来ていました。
月曜日の建前用の柱、梁の搬入をしています。
建前用の足場も組まれていました。

作業がしやすいように、置く場所、順番も考えて荷おろしします。

土台は全て設置できてました。
この土台の上に、柱が建ち、梁が架けられ、床が張られ、小屋が組まれていくのです。

荷台に積まれた柱と梁も、土台と同じく、今時珍しい、手刻みです。

普通はプレカットと言って、機械で加工する工務店がほとんどです。
というか、工務店が自分で加工するのではなく、加工を専門にしているプレカット工場に、材木の加工を一括外注するのが、普通の流れです。
だから、工務店によっては、現場監督さんだけがいて、大工さんのいないところもあります。その場合、大工さんは、工事のたびに雇うことになります。

わたしが工事をお願いしている工務店は、自前の大工さんをかかえていて、材料は全て自前のコウバでの手刻み(手で加工)です。

プレカットがまだ出始め、未熟だったころは、手刻み信仰が強かったようですが、現在では、プレカット技術も進歩しています。
プレカットと手刻み、どちらが優れているとうものでもありませんし、実際、プレカットがなければ、日本の住宅産業は成り立たないでしょう。
なんせ、腕の立つ大工さんが少ないのです。

でも、やはり、手で加工した跡が味があります。

では、搬入、頑張ってくださいね。

一足お先に帰ります。