カイロじじいのまゃみゅむゅめも

カイロプラクティック施療で出くわす患者さんとのやり取りのあれこれ。

平野啓一郎*金杭 「憎悪はなぜ連鎖するのか―慰安婦・テロ・資本主義」 文學界3月号所収

2015-03-15 18:20:07 | 本日の抜粋
徳さん、普段この手の本を手にすることはない。
なんか、硬苦しい感じがするのだ。
先日、友人からメールでこの対談を読むように薦められたのだ。

「初めて韓国人で、まともなことを言っている人にあったような気がしました。
平野けいいちろうとの対談、短いものですが、この人なら話ができる、という感じでした。」

文末に「早々に飲みの日程を決めましょう。」と書き添えてあったのはご愛嬌というものか。


さて、このお二人。
人類が、未だもって心地よい世界を作り出し得ていないという認識で一致している。
まあ、世界中の人のほとんどがそんな認識を持っている。
何十万年も人類をやっていて、本当に情けない話ではある。

対話の主題にあげられているのは、日韓の問題。

金さんの話が興味深い。
韓国の高校生は、歴史の授業で近現代史を歴史の授業で学ぶことは無い。
教科書的に載ってはいても受験を理由にはしょられるのだ。
これは、日本の歴史教育でも事情は同じ。

大事な大事な現近代史の授業を両国の教育者(この場合は政府と同じ意味合い)は避けて通る。
例えば、安倍坊はおじいちゃんの過去をつつかれたくないだろうし、朴おばちゃんは、お父さんが日帝の満州支配を協力する将校だったことは議題に登らして欲しくない。

彼ら支配者層の身近な近過去は結構やばいのだ。
(やばい奴らが生き延びるってことに天才的だということは、チャウセスクを即座に処刑したチャウセスク太鼓持ちの華麗なる立ち居振る舞いに見て取れる)

で、金さんの話は続く。
韓国民の反日感情がこんなにも激しくなったのはつい最近の事とのこと、だと言う。

野田・石原ラインのつまらん島問題もある、。
安倍坊のおバカな発言もある。
みな、自国民の不満を分かり易い敵味方二分法に転化しようとする。


でも、問題はそんな矮小な所にはない。

グローバル社会が個を追い詰め、一人一人の尊厳を踏みにじり、単なる記号におとしめてる。
個の価値が異様に貶められているのだ。


世界の皆と一緒に仲良くしようぜ!
というのがグロバゼーションと勘違いしてた徳さんが馬鹿でした、、、。

                                     

  *****
 人間って卑怯でびくびくしていて非常に弱い存在じゃないですか。そろそろこの人間観に立ち戻っていくべきなんだと思うんです。たとえば家族だって、誰かがお金を稼いできて子どもを守って育ててというモデルではなく、お互い痛いところを舐めあって肩を寄せ合っている家族というのを構想する。そういう人間理解の上で、もう一度共同体を組織しなおすというのが、平野さんのおっしゃる繁栄のひとつの形かなと思いました。






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