カイロじじいのまゃみゅむゅめも

カイロプラクティック施療で出くわす患者さんとのやり取りのあれこれ。

水木しげる 『のんのんばあとオレ』 筑摩書房

2015-06-06 19:41:09 | 本日の抜粋
使用した画像は文庫版の物。
ネットから拾ってきた。
実際に図書館から借りて読んだのは、ちくま少年図書館 心の相談室37という単行本。
裏表紙にはわざわざ中学生向けと表示してある。
心の相談室というのが意味深である。
初版が1977年である。

当時、徳さんは30歳。
東京郊外にある重度身体障害者施設に勤務していた。

その時点でこの本を読んでいたらどうだったろうか?なんて想像を巡らしている。

少年時代を思うがままに過ごした水木しげる。
その思うがままは、かなり突飛で、唯我独尊である。
でも、周囲にそれが認められ、愛されもしていた。
一心不乱にこだわり尽くす、という行為は人の感情を深い所で揺さぶるのだ。

少年時代を謳歌し尽くした水木しげるに対しましての障害者諸君。
人によって程度の違いはあれ、皆、ブレーキを踏むことを強制されている。

でも、ここは踏ん張って、水木しげるの少年時代を伝えたい。
誰にだってブレーキはいらない。

まずは「ゲゲゲの鬼太郎」の由来について、

  *****
 オレの舌のロレツがまわらなくて、茂という自分の名まえを「ゲゲル」といったっことから「ゲゲ」と命名され、ゲゲと呼ばれれば、いやでも「はい」と答えなければならなかった。
  *****

この本の一方の主人公、のんのんばあについて。

  *****
 学校では教わらない、さまざまなことと教えてくれたこの名もないばあさんは、こうして死んだ。その死は、餓死したという感じのみじめな死だったようにおもえる。
 おやじからはのんのんばあの若いころの話を聞いた。二十歳のごろから女中にきた話、炊事や子守をした話、ぐうたらな男と駆け落ちした話、またもどってきた話、かわいそうにおもったオレのじいさんが、当時の一二〇円で家を建ててやった話。
 それと、オレの見てきた晩年ののんのんばあをつなぎあわせてみると、戦前の裏日本の片すみで生活した人びとの平均的なすがたが描かれるような気もする。
  *****
 

おいおい、これが中学生を対象にしたものだって?
大人を馬鹿にするんじゃない!
ちゃんと大人にも対応して!
徳さん、67歳にして魂を揺さぶらされておりまする。



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