岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

「対コロナウイルス政策の経時変化(国際比較)(7月26日)」 山中教授の危惧です。

2020-07-27 21:16:38 | 新型感染症

山中教授の新しいレポートです。

日本の第2波への危惧です。

転載させていただきます。

 

対コロナウイルス政策の経時変化(国際比較)(7月26日)
オックスフォード大学が各国の対コロナウイルス政策の厳格度を9つの観点(休校、休業、イベント中止、イベント人数制限、公共交通機関運休、自宅待機、啓蒙、国内移動制限、国外移動制限)から0から100(100が最も厳格)に点数付けしています。
https://www.bsg.ox.ac.uk/research/research-projects/coronavirus-government-response-tracker

1月から7月までの日本の対コロナウイルス政策の経時変化を、感染者数の世界トップ3(アメリカ、ブラジル、インド)と比較すると、日本の政策の特色が見えてきます(図1)。

※濃いブルーほど対策が取られている。日本は20%台で最も緩い(注:岩清水)。


・3か国よりも緩やかな政策で、第1波を抑えることができた。(逆に3か国は、厳しい政策を続けているのに、感染者数が制御できていない)
・政策の開始は、3か国よりも早かった(1月中旬からの感染者追跡、2月初旬からの中国等からの入国制限、政府や専門家からの積極的な啓蒙など)。
・3月上旬には、政策の厳しさのピークに、ほぼ達していた(2月下旬からのイベント自粛要請、府県をまたぐ移動の自粛要請、在宅勤務の推奨など、3月1日からの全国一斉休校など)。
・4月7日からの緊急事態宣言は、政策の厳格さという観点からは、影響が少なかった(罰則などの強制力がないことが要因)
・6月以降にイベント自粛要請、府県をまたぐ移動の自粛要請、全国一斉休校が解除されたことなどにより、日本は、世界の中で対コロナウイルス政策が最も緩い国の一つとなっている(図2)。

日本は何らかの要因(ファクターX)もあるのか、他の多くの国より緩やかな対コロナウイルス政策で第1波を抑えることが出来ました。しかし、ファクターXの本体は現時点では未解明ですし、今後も日本を守ってくれるかは不明です。7月に入ってからの、検査陽性者数、経路不明の陽性者数、検査陽性率、入院患者数、重症患者数など、どの指標を見ても、日本で感染が拡大していることは間違いありません。

現時点の対コロナウイルス政策は感染拡大を減速させるには不十分であると考えられます。連休で人の移動がさらに増えました。医療や感染対策を支える現場の方々の努力も限界に達しつつあると思います。緊急事態宣言の再発令を防ぐためにも、何らかの明確な政策が実行されなければ、今後さらに感染者増大の速度が増すことが危惧されます。感染者数の増加傾向にブレーキをかけ、横ばい程度に抑え込むことが、社会経済の再生のためにも必須です。今なら、横ばい程度に抑え込む程度の対策で済むかもしれません。感染の拡大が続き医療がひっ迫すると、より強力な対策が必要になってしまいます。

(※下線は岩清水)

転載終わります。

山中先生はセーブして書かれているように思われます。

事態はもっと厳しいのではないでしょうか。

より強力な対策が求められています。

 

お読みいただきありがとうございました。

 


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