岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

「地域医療を支える」 東北の旅 26 雄勝町5 石巻市立雄勝病院 2

2013-05-16 06:09:47 | 東北 2013年4月
雄勝湾からから見た雄勝病院です。
海岸に沿って走る道路脇の堤防は5m程度です。



病院脇の堤防から見た景色です。町の中心部が見えています。
鉄筋コンクリート造りの建物のみ残っています。

病院の建物の取り壊しが始まっていました。
警備している人に撮影させてほしいと話すと、
囲っている塀の中には入らないようにと言われました。



本館です(1972年建築・2013年4月20日撮影)。



新館です(1982年建築)。



雄勝町唯一の入院できる病院です。
入院ベッド数は40床。
もちろん、外来部門や訪問看護部門もあります。
医師2名、歯科医師1名 薬剤師など資格を持つ職員5名 看護師20名の体制です。
市立病院なので上記の方々は公務員です。
看護助士や清掃の方など、嘱託職員や臨時職員の方も10名以上です。

地域の医療を支える療養型病院です。
長年、町を支えてきた人々が高齢になり入院されていました。
平均年齢85歳、寝たきりの患者も多く、自立歩行できる人はほとんどいませんでした。
本館、新館とも20名の入院患者で満床だった。

病院の周りには住宅もあり100mほど走れば高台に避難することができました。

この病院を3月11日午後2時46分の地震後、30分もしないうちに津波が押し寄せてきました。
それからわずか15分後、雄勝病院の2つの病棟は水没してしまいました。
3時30分頃のことになります。

人々はどのように行動したのでしょうか。


記事の多くは以下の書籍からの引用です。

海の見える病院 語れなかった「雄勝」の真実
辰濃 哲郎
医薬経済社


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