KJだより

アロマとコーチングをこよなく愛するナースとして徒然なるままに・・・。

ナラティブホームの物語

2017-03-04 07:22:21 | 読書
佐藤伸彦:ナラティブホームの物語、医学書院、2015.

「高齢者医療は、よく言われるような敗戦処理の医療ではない。
ましてや儀式としての医療でもない。
高齢者医療は、人が、人として、人間の最期の生を援助する高度専門医療である」(p3)

そうだったのだ

寝たきり。
尿路感染症。
肺炎。
認知症。

どこの科の、誰先生でも主治医になっていただける状態の患者さん。
だから、専門性がないように見えて、派手さはない。

この科のこの先生にしか診れないという患者さんではない。

同じように看護師にとっても、循環器看護の専門性とか、呼吸器看護の専門性とかはない。

この本を読んで、私は今まで偏った見方をしてきていたのだと気づいた

高齢者医療は、高度専門医療なのだ
お一人おひとりに、長い人生を歩んでこられたものがたりがある。
そこを忘れてはいけない。
尊い終末期医療。

毎日の仕事の中で、「地域医療これでいいのか?」と幾度となく考える。
住民教育、草の根活動。
教育には時間がかかる。
だからこそ早めにとりかかる必要がある。

看護の立場から市民に関われることってあると思う。

自分のこと、親のこと。
最期の迎え方について話し合える場所づくり。
何かのイベントとコラボでできるといいな、と思う。

さて、この本には、目の前にいる人の人生に想いを馳せ、記録として残す取り組みが書かれている。
それはドラマティックマネジメントであり、フォトブックやナラティブ作成と手法は同じである。

思いのマネジメント。

著者に会いに行きたいと思った
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