KJだより

アロマとコーチングをこよなく愛するナースとして徒然なるままに・・・。

TE-ARTE(てあーて)20190518

2019-05-22 06:11:16 | Weblog
先日、参加した学会の特別講演。
講師は、看護界の大御所である川島みどり先生。

手を用いたケア、TE-ARTE(てあーて)のお話し。

看護師の手を使ったケアの価値に関し、熱心に語って下さった。
久しぶりにお聞きした先生の声。
身が引き締まる思いだった。

私が8年ほど前に受けた手術の際、看護師が私の体に触れる機会は数えるだけだった。
血圧も自動血圧計で測り、脈もそこに出てくる数字を捉えるだけ。
臥床していて背中のこりがひどくても、看護師が忙しそうで声をかけることさえできなかった。

手当てはすばらしいケアであることは分かる。
でも、手当てには時間が必要。
なぜなら、看護師の手と患者の皮膚が接触している必要があるから、そこには時間コストが発生する。

病院の外を見ると、癒し関連産業の広告がいっぱい。
”オールハンド”と書いてあるのをみたとき、これが売り文句になる時代なのだと思った。
あたりまえのことが売り文句って変な時代になったものだ。

でも、これが、機械化・効率化重視の世の中で贅沢なことになっているのだ。

TE-ARTEを見直し実践するためには、医療現場への人的資源の投入がなければ不可能だと思う。
そうなると国民医療費が増大し、国は困る。

いいことであるとは分かっていても、現場で使いこなすことはなかなか難しい。

けれど、あきらめてはいけない。

医療器具のないところで何かできるか?を考えるのが、私たちの使命である。

随分前に買ってあった本
「川島みどり編:触れる・癒す・あいだをつなぐ手 TE-ARTE学入門、看護の科学社、2011.」。

臨床アロマセラピーは、TE-ARTEの一つ。

アロマトリートメントという技術を身に付けた、それぞれの看護師アロマセラピストがどうやって目の前のクライエントに技術を適応させていくか。

川島みどり先生は看護技術の大家。
私は、基礎看護学の教員だった頃から先生の影響を受けてきた。
久しぶりに先生にお会いして、改めて看護技術の観点からアロマトリートメントを捉えたとき、基礎看護学の教員経験の延長に今の自分がいるのだと思った。

それにしても、私の所属する臨床アロマセラピー学会を通じて学べることは幅が広い。
プログラムを組んで下さっている各先生方に感謝しよう


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