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人生にやる気が持てない人へ――精神科医がおすすめする 心を浮かせる名作映画(9)

2017年12月06日 06時28分51秒 | 日記

人生にやる気が持てない人へ――精神科医がおすすめする 心を浮かせる名作映画(9)

人生にやる気が持てない人へ――精神科医がおすすめする 心を浮かせる名作映画(9)

 

 

精神科医

千田 要一

プロフィール

(ちだ・よういち)1972年、岩手県出身。医学博士。精神科医、心療内科医。医療法人千手会・ハッピースマイルクリニック理事長。九州大学大学院修了後、ロンドン大学研究員を経て現職。欧米の研究機関と共同研究を進め、臨床現場で多くの治癒実績を挙げる。アメリカ心身医学会学術賞、日本心身医学会池見賞など学会受賞多数。国内外での学術論文と著書は100編を超える。著書に『幸福感の強い人、弱い人』(幸福の科学出版)、『ポジティブ三世療法』(パレード)など多数。

幸福感の強い人弱い人

幸福感の強い人弱い人

千田要一著

幸福の科学出版

仕事や人間関係に疲れた時、気分転換になるのが映画です。

 

その映画を選ぶ際に、動員数、人気ランキング、コメンテーターが評価する「芸術性」など、様々な基準があります。

 

アメリカでは、精神医学の立場から見て「沈んだ心を浮かせる薬」になる映画を選ぶカルチャーがあります。一方、いくら「名作だ」と評価されていても、精神医学的に「心を沈ませる毒」になる映画も存在します。

 

本連載では、国内外で数多くの治療実績・研究実績を誇る精神科医・千田要一氏に、悩みに応じて、心を浮かせる力を持つ名作映画を処方していただきます。

 

世の中に、人の心を豊かにする映画が増えることを祈って、お贈りします。

 

今回は、「人生にやる気が持てない」という人に、オススメの映画を処方いたします。

 

◆                   ◆                   ◆

 

「イン・ザ・ヒーロー」(★★★★☆)

まずご紹介するのが、「イン・ザ・ヒーロー」(2014年、日本映画、124分)という、「スーツアクター」に焦点を当てたヒューマンドラマ映画です。

 

スーツアクターとは、特撮ヒーローものやアクション映画・ドラマなどで、ヒーローのスーツや怪獣の着ぐるみを着用してスタントを行う人のこと。衣装によっては視界や動作が大きく制限されるため、生身のスタントマンよりも高度な技術を必要とされます。顔こそ出ませんが、アクションシーンになくてはならない存在です。

 

「下落合ヒーローアクションクラブ」の代表・本城渉(唐沢寿明)は、スーツアクター歴25年のベテラン。周囲からの信頼は篤いものの、顔を出して演技するアクション俳優としての夢はなかなか実現せず、妻子には逃げられ、生意気な新人・一ノ瀬リョウ(福士蒼汰)にも先を越される始末でした。

 

そんな本城にハリウッドのアクション大作出演のオファーが舞い込みます。千載一遇のチャンスですが、約8メートルの櫓(やぐら)から、ワイヤーも命綱もなしで飛び降り、さらに、CGなしで100人の忍者相手に立ち合いを演じるという、まさに命がけの危険な演技だったのです。しかし、本城は周囲の反対を押し切り、自分の夢を叶え、誰かのヒーローになるため出演を決意します。果たして、彼は、無事その大役を演じきれるのでしょうか?

 

本作は、主演の唐沢寿明自身の実話をモチーフに描かれており、長い下積みから夢をつかんだストーリーは真に迫っています。唐沢寿明の自伝ミリオンセラー『ふたり』(幻冬舎)を合わせて読むと、さらに納得です。

 

本作が感動を呼ぶのは、自分のためだけでなく、誰かのヒーローになって人の役に立ちたいという情熱があるからでしょう。その熱い思いに打たれ、私も何度か涙してしまいました。感動する映画の一本です。

 

この、「人のため」という思いの大切さは、アドラー心理学から読み解けます。

 

アドラーは、「人間の悩みはすべて対人関係の悩みである」と喝破し、心の健康を保つためには、対人関係の悩みを解決することが重要だと気がつきました。では、対人関係の悩みを解決するためにはどうすればいいのでしょうか。

 

そこで登場するのが、アドラー心理学の鍵概念である「共同体感覚」です。これは、その英訳(social interest)が示しているように、他者への関心そのもの(岸見一郎『アドラー心理学 シンプルな幸福論』)。アドラーは、対人関係を良好にし、心の健康に保つには、この「共同体感覚」を持ち、自分自身が周囲を取り巻く共同体の一員だと感じる必要があると考えたのです。

アドラーによれば、共同体感覚は、生まれつき備わった潜在能力ですが、意識して育成されなければなりません(和田秀樹『フロイトとアドラーの心理学』)。その意識して育成する方法とは、「自分への関心を他者への関心へと変える」こと。自分のことばかり考えるのではなく、他者に関心を向けることによって、対人関係が良好になり、自分自身の心の健康を保つことができると、アドラーは説いたのです。

 

「イン・ザ・ヒーロー」の本城は、この「共同体感覚」が強く、他者への強い関心を持っているといえます。v 実際、「自分のため」だけに行動していれば、周囲の人間の協力を得ることはできず、情熱も湧きにくいものです。「人のため」という思いがあってこそ、仕事や人生にやる気がでてきます。本城の命がけの挑戦と、それを支える周囲の人々の姿は、情熱の「源」を教えてくれるようです。

 

 

「エリザベス」(★★★☆☆)

次にご紹介するのは、「エリザベス」(1998年、イギリス映画、124分)という、イングランドの女王エリザベス一世の数奇な半生を描いた歴史大作です。続編の「エリザベス:ゴールデン・エイジ」(2007年、イギリス映画、114分)も見ものです。

 

16世紀のイングランド。国内では旧教・カトリックと新教・プロテスタントが争い、ときの女王メアリー(キャシー・バーク)はプロテスタントを弾圧。新教派のエリザベス(ケイト・ブランジェット)もロンドン塔に投獄されてしまいます。

 

しかし、ほどなくメアリー女王が他界し、1558年、エリザベスに王位が継承されます。国内の財政を改善するため、エリザベスは新教派のウォルシンガム(ジョフリー・ラッシュ)を味方につけ、国を新教に統一することを決定しました。

 

これに憤ったローマ法王は英国に密使を送り、エリザベスの暗殺を企てるのです。ウォルシンガムはこの不穏な動きを抑えるため、カトリック側と通じるスコットランド女王・メアリー(ファニー・アルダン)を暗殺。意を決したエリザベスはローマからの密使を探し出し、旧教派を一網打尽にします。そして、祖国防衛のため、国民の前で「私は国家と結婚します」と宣言するのです。

 

人には、「公」の部分と「私」の部分があって、社会的立場が上がれば上がるほど、「私」が小さくなって、自由が利かなくなります。本作のエリザベスもイングランド女王として、公人として生きることを決意します。「どれくらい私を捨て、公人として生きられるか」が、その人の社会的責任感の大きさを表し、また、人生にどれだけの情熱をかけられるかにもつながってくるのでしょう。

 

 

「天地明察」(★★★★☆)

最後にご紹介する映画は、「天地明察(てんちめいさつ)」(2012年日本映画)で、江戸時代、日本で初めての暦作りに挑戦した実在の人物・安井算哲(やすいさんてつ)の伝記的映画です。

 

江戸時代前期。安井算哲(岡田准一)は将軍に囲碁を教える名家出身ですが、彼自身は、囲碁よりも星の観測と算術の問いを解くことが好きで、本業を忘れてしまうこともしばしば。

 

そんな算哲でしたが、将軍の後見人である会津藩主・保科正之(松本幸四郎)により暦の誤りを正す大役に抜擢されます。それまで、日本では、唐から伝えられた「授時暦(じゅじれき)」が800年にもおよび使われてきて、かなり現実とずれてきたため新しい暦を作る必要があったのです。

 

しかし、この作業は、星や太陽の観測をもとに膨大な計算を必要とします。さらに、改暦は本来なら朝廷が司る役目。朝廷に幕府が口を出すことは、「聖域への介入」を意味しました。

 

算哲は妻・えん(宮崎あおい)や、彼のパトロン・水戸光圀(中井貴一)らに支えられながら、この難関に遮二無二に取り組んでいきます。

 

ポジティブ心理学では、真理を追究する「誠実さ」を重視しますが、本作では、それが学べます。人生にはさまざまな困難が立ちはだかりますが、(1)人生の目的を持って、(2)誠実に努力し、(3)周りの協力も得ながら、計画を進めることで、「思いは実現していく」のです。

 

他には、以下のような映画がオススメです。

 

 

「ユナイテッド93」(★★★★☆)

9・11でハイジャックされた4機の旅客機のうちの一機「ユナイテッド93便」の機内を再現した実話映画です。本作を観ると、自分の命を犠牲にしてでも、テロ被害を食い止めようとした彼らの「勇気」に、素直に感動してしまいます。先行研究では、勇気は、「他の人に役立ちたい」という「利他」の気持ちで高まると報告されています。

 

 

「奇跡のリンゴ」(★★★☆☆)

不可能だといわれていたリンゴの無農薬栽培を成し遂げた農家の波瀾万丈を描いた実話映画。主人公・木村秋則さんの場合は、「奥さんの健康のために」という「利他の精神」があったので、長い逆境に耐えることができたのでしょう。私たちも、秋則さんの「愛に裏打ちされた忍耐の心」を学びたいものです。

 

【関連サイト】

ハッピースマイルクリニック公式サイト

http://hs-cl.com/

 

千田要一メールマガジン(毎週火曜日、メンタルに役立つ映画情報を配信!)

http://hs-cl.com/pc/melmaga/hsc/?width=550&height=500&inlineId=myOnPageContent&keepThis=true&TB_iframe=true

 

【関連書籍】

幸福の科学出版 『幸福感の強い人弱い人 最新ポジティブ心理学の信念の科学』 千田要一著

https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=780

 

【関連記事】

「精神科医がおすすめする 心を浮かせる名作映画」過去記事一覧

http://the-liberty.com/archive.php?act=searchall&itemtype=1&keyword=%E5%BF%83%E3%82%92%E6%B5%AE%E3%81%8B%E


洪秀全の革命の原点は、まるで映画のような「神秘体験」

2017年12月06日 06時26分45秒 | 日記

洪秀全の革命の原点は、まるで映画のような「神秘体験」

「中国の民主化運動の源流」と言えば、革命家・孫文です。そんな彼が人に、「あなたの革命思想はどこで生まれたのか」と聞かれた時、こう答えたといいます。

 

「幼少時に、洪秀全の話を聞いていたから」

 

洪秀全とは、19世紀、清朝の支配に反旗を翻し、「太平天国の乱」を指揮した革命家。当時の中国では一般的に、"鎮圧された謀反者"という認識でしかなかったでしょう。

 

しかし孫文が彼を「憬れの英雄」と認識したのは、幼少時、たまたま家の前で「洪秀全が率いた軍にいた」という老兵が、その偉業を語り伝えているのを、熱心に聴いていたからでした。

 

洪秀全の姿を見ていたからこそ、老兵の話は鬼気迫っていたのでしょう。強い感銘を受けた孫文はその後、自身を「洪秀全第二世」と称します。そして、中国全土を揺るがす革命に身を投じることになるのです――。

 

事実上、中国の民主化運動の"源流の源流"とも言える洪秀全。彼の革命は、結果的には鎮圧されてしまいましたが、貧しい農民を組織して、屈強な清朝の正規軍を次々と打ち破り、一時期、国をも建設するという、凄まじい勢いを持つものでした。だからこそ、鎮圧されてもなお、後世に語り継がれることになります。

 

そんな洪秀全、そしてその支持者たちの情熱を支えたのが、彼が見た、ある神秘的な「夢」でした。本欄では、まるで映画のようなその概要をご紹介します。


「人づくり改革」2兆円規模の内容が明らかに これこそ「合法的買収」

2017年12月06日 06時25分16秒 | 日記

これだけ知っトクNews(12月5日版) 「人づくり改革」2兆円規模の内容が明らかに これこそ「合法的買収」

「これさえ知っていれば、世の中の流れをつかめる」というニュースを、編集部がピックアップ。ひと言コメントしてお送りします。新聞の代わりとして、ニュースチェックの習慣づくりに、ご活用下さい。

 

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