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天地わたるブログ

ほがらかに、おおらかに

いやさか句会は12月21日(土)

2019-12-14 05:30:56 | 短歌
【日時】12月21日(土)13:00~17:00

【会場】都営泉町3丁目アパート集会場(1階を通り抜けて三角屋根) 
JR中央線・西国分寺駅を南口へ出て約150m


 

【指導者】天地わたる(鷹同人)

【兼題】疑問・推量の句を書く
例句
我ためか鶴はみのこす芹の飯 芭蕉
幽霊も鬱なるか傘さして立つ 高柳重信
寒の空ものの極みは青なるか 細見綾子
千鳥にも富士は眩しき山ならむ 飯田龍太
農閑の仕事は何ぞ楠若葉 中村汀女
熱燗の夫にも捨てし夢あらむ 西村和子
鏡嫌ふわれは梟かもしれぬ 新原 藍
薔薇の坂にきくは浦上の鐘ならずや 水原秋櫻子
木枯に貌ありとせば三角か 藤田湘子
雪暗や鳥か鼠か田を走る 天地わたる 


【出句数】1~8句(上記の兼題句1句を含む)

【参加費】1000円

【参加予想人数】12名

【初春俳句バトルに向けて】
予行演習をします。


【句会後の懇親会】
「庄や」にて2時間ていどの飲食。


【問合せ】youyouhiker@jcom.home.ne.jp

ひこばえ句会は本日13:00から田無公民館(2階)にて行います。
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ニューヨークの句友テリーさん

2019-12-10 02:30:24 | 短歌

ロックフェラーセンターのクリスマスツリーの前にてテリーさん

11月26日、KBJ句会の前日、ぼくのパソコンに以下のメールが入った。
天地様
私はかねてより天地様のブログの愛読者です。たまたま現在ニューヨークから里帰りして渋谷に滞在しており、KBJ句会開催日11/27(水)には予定もないことから、是非出席したいと思います。
氏名:斉藤照枝(テリー) 年齢:73歳



ニューヨークでこのブログを読んでいる人がいるとは、世界は狭くなったなあと思った。
読んでいるのなら歯に衣をきせぬ句会やっても大丈夫だろう、ということでテリーさんに来てもらい句会を行った。当句会最高の10名の句会となった。
句会終了後テリーさんから夕食をとりながらニューヨークの事情など聴いて盛り上がった。ラグビーのワールドカップで日本が熱狂していた時ニューヨークではどの店でもそれを中継しなかったこと(中継したのはアメリカンフットボール)、大谷翔平の人気が凄いことなど、楽しかった。
テリーさんは12月3日にニューヨークへの飛行機に乗ったと聞いた。彼女から12月8日にまたメールが届いた。以下のような。



天地先生、一昨日、3週間の日本滞在からニューヨークに戻ってきました。道には雪がまだ少し残り、感謝祭を終えた街はすっかりクリスマスモードになっていました。グランドセントラル駅前ではサルベーションアーミー(救世軍)のおじさんがベルを鳴らし募金集めに忙しそうでした。
我が家の近くではクリスマスツリーの期間限定のお店が通りを占領し、くるみ割り人形の形をした大きな風船が膨らみ、風に揺れています。この通りを歩くたびにもみの木からの匂いに圧倒され、今年もあと1ヶ月足らずで終わりだと気がせいて来ます。
今回の滞在中、一番のサプライズは、なんと言っても、国分寺駅近くで開催された11月27日水曜日3時からのKBJ句会に出席出来たことでした。この句会のことは、かねてより愛読している天地わたるブログで知り、厚かましくも参加希望のEメールを出し、先生の快諾を頂きました。
ニューヨークの句会では選句して、選句理由を各自発表し、選句点数を競い合うものです。色々な俳句会に属している人が多いので敢えて先生役を置かないそうです。
そんな状況のニューヨークの句会に慣れた私としては提出した8句のうち、半分の4句に点が入りほっとしていました。ところが先生から「ストレートすぎる」、「気持を直接出さない」、「かなを安易に使わない」、「季語とつきすぎている」などと次々に指摘されてしまいました。全くごもっともな指摘ばかりです。打たれ強い私はこの辛い思いをつぎの句作に役立てようと創作意欲をかき立てニューヨークに戻ってきました。
ニューヨークの句会では欠席投句が出来ますが、KBJ句会でも欠席投句3句ほどお許し願えませんか。
天地先生ならびにKBJの皆様、大変楽しいひと時をありがとうございました。田無バトルでの皆様のご健闘を祈っております。一年後も皆様と元気にお会い出来ることを楽しみにしています。

メリークリスマス&ハッピーニューイヤー


テリー


11月27日のKBJ句会。左から二人目がテリーさん

コメント (1)
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歌会始の皇族方の歌

2019-01-17 11:42:41 | 短歌


きのう皇居で「歌会始の儀」が催された。題は「光」。そこに出された皇族方の歌をみたい。

天皇陛下
贈られしひまはりの種は生え揃ひ葉を広げゆく初夏の光に


皇后さま
今しばし生きなむと思ふ寂光に園の薔薇のみな美しく


皇太子さま
雲間よりさしたる光に導かれわれ登りゆく金峰の峰に


皇太子妃雅子さま
大君と母宮の愛でし御園生の白樺冴ゆる朝の光に


秋篠宮さま
山腹の洞穴深く父宮が指したる先に光苔見つ


秋篠宮妃紀子さま
日の入らむ水平線の輝きを緑閃光(グリーンフラッシュ)と知る父島の浜に


秋篠宮家長女眞子さま
日系の百十年の歴史へて笑顔光らせ若人語る


秋篠宮家次女桂子さま
訪れし冬のリーズの雲光り思ひ出さるるふるさとの空


常陸宮妃華子さま
つかの間に光る稲妻さ庭辺の樹木の緑を照らしいだし来


寛仁親王妃信子さま
被災者の苦労話を聴きにける七歳が光れる一語を放つ


寛仁親王長女彬子さま
らふそくの光が頼りと友の言ふ北の大地を思ひ夜更けぬ


高窓宮妃久子さま
窓べより光のバトンの差し込みて受くるわれらのひと日始まる


高窓宮家長女承子さま
朝光にかがやく御苑の雪景色一人と一匹足跡つづく


【雑感】
天皇陛下の歌はそりゃそうだろうという感じで驚きはない。皇后さまは毎年きらっと光るものがあり今年も要に置いた「寂光」が効いている。上にかかるか下にかかるがあいまいだが短歌はこれでいい。まず寂光の薔薇だがそれは自分の余生のことなのだ。自分を出したことがいい。
皇太子さまもいい。体験の裏打ちがありリアルに見えるのが何より。富士山でなく金峰山を持ってきたのもうまい。しかし雅子さまは堅苦しい。「大君」と「母宮」を出すなんて胡麻すり以外に何やある。
秋篠宮さまの作には好感を持った。「光苔」の存在感がいい。奥様の紀子さまもいい。お二方とも具体的なものを詠んだのがいい。ただし、やや冗漫ゆえ俳人は「父島の水平線の輝きを緑閃光(グリーンフラッシュ)と教へられたり」と簡素化したくなる。
眞子さまと桂子さまはまだ歌を詠むには幼い。「笑顔光らせ」は類型的だし、「思ひ出さるるふるさとの空」は甘い。こういう作を見ると皇族方の背後に添削などをする専門歌人はいないような気がし、それは好感を持った。
華子さまは平凡。信子さまは「光れる一語」というよりどんな言葉だったのかほうをお書きになったほうがいい。
彬子さまはいい人ですねという感じ。久子さまの歌は「光のバトン」で好悪が分かれる。ぼくは「光のバトンの差し込みて」でなく「光のバトン渡さるる」くらいまで押し込まれたい気がした。
承子さまの作はよかった。上の句は常識的だと思わざるを得ないが「一人と一匹足跡つづく」でがぜん面白みと親しみが出た。場面転換の意識を強くお持ちで、こういう方とはお友達になってもいいと思った。無理か。



撮影地:KBJKITCHEN
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