氣楽亭 日乗

大阪生まれで奈良県広陵町の長閑で氣楽な田舎暮らしの氣功師が氣ままに綴る懐かしい昭和の年代記です。

「座金」「擬製弾」

2012-07-06 10:02:05 | 懐かしい言葉
旧陸軍の士官候補生には二通りの道が有りました。
陸軍幼年学校から陸軍士官学校へ進み士官候補生となり見習士官に任官する正規の将校。
その一方で旧制中学や高等学校、専門学校、大学、を卒業もしくは在学中に甲種幹部候補生の資格を取り
入営してから幹部候補生の教育を短期間で終え見習士官に任官する促成の将校。
大東亜戦争が始まり将校の消耗が激しく高学歴を持つ青年を将校に粗製乱造しました。

幹部候補生出身の将校は戦歴の長い下士官・兵から見て士官候補生出身の現役将校と比べ教育期間が短く
また入営時には一般兵と同じ立場の二等兵で有ったこともあり軽侮されがちで有った。

士官候補生出身の現役将校を「実弾」「実包」あるいは「本ちゃん」と謂い一方の幹部候補生出身の将校を
「擬製弾」」と謂い幹部候補生が着用する徽章が士官候補生の「五芒星徽章」と差別化され円形の台座に五芒星
を配置したデザインから「座金」と揶揄された。

しかし陸海軍の特攻隊で多くの「擬製弾」や「座金」の短期促成の将校や予科練の少年兵が数多命を散らした
事も事実であります。
陸軍も海軍も優秀なエリートである「本ちゃん」「や「実弾」「実包」を温存し国内の師団司令部や方面本部、
大本営などに勤務させた。

また敗戦記念日が来ますが数多の英霊に感謝し貴方方の事を忘れません・・・合掌。