氣楽亭 日乗

大阪生まれで奈良県広陵町の長閑で氣楽な田舎暮らしの氣功師が氣ままに綴る懐かしい昭和の年代記です。

天保銭

2012-07-04 14:30:26 | 懐かしい言葉
1 江戸後期に作られた「天保通宝」の俗称。
2 明治時代「天保通宝」の通用が八厘で一銭に足りないところから知恵の足りない者。
3 形が似ているところから旧陸軍大学校卒業生が胸につけた記章、その軍人を謂う。

「天保通宝」は「当百」と謂い一文銭を百枚分に相当する貨幣として作られたが百枚分にしては軽くて小さい故
人気の無い悪貨であった。
江戸時代から「天保通宝」は悪口の意味が有ったと思う。
明治には「八厘」と言う悪口に変化し大正、昭和には「八銭」と変化した。

しかし日本陸軍において「天宝銭」は陸軍幼年学校、陸軍士官学校、陸軍大学とエリートの意味を持つ。
同じ言葉でも社会では悪口に成り陸軍という組織ではエリートに成る面白い言葉です。
平成の御世には目出度く「死語」に成った懐かしい言葉でした。