Studioきのんち

作編曲家でOWLのキーボーディスト 木ノ下達也のブログ

NEUMANN TLM102

2012-10-24 23:13:56 | 楽器、PC
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まあ、カワイらしいマイクちゃんがやって参りましたよ


NEUMANN TLM102
こんなに小柄でカワユすな見た目なのにそのお家柄は伝統のノイマン
ワンポイントのエンブレムが素敵です


ノイマンといえば泣く子も黙るU87が業界定番の最高峰マイクとして幾つもの名盤を作って参りました
U87絶版後もリメイクされたU87Aiとして現在も販売されています


もちろんプロユースですからお値段も20~30万とお高いものですが、近年低コスト高品質を唱うリーズナブルなコンデンサーマイクがかなり普及してまいりました
自分が愛用してるRODE NT 2000もそんなマイクですが、今や3~4万も出せば結構なクオリティーで録音することが出来るようになってきましたね。


ノイマンとしてもプロスタジオばかり相手に商売していても新規導入や買換えなどは稀ですし、やはり10万以下の一番層の厚いところをターゲットにして行かなければなりません


そこで登場したのがこのTLM102でありますが、そこはノイマンというブランドのプライドもあるでしょう
そのサウンドは各方面でもかなり好評であり、低価格帯にありながら確かにノイマンサウンドだともっぱらの評判であります


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それにしても小さいw


何もここまで小さくしなくてもいいだろ!ってくらい小さい
NT2000と並べるともう親クジラと子クジラか!というほどw


かわゆいから愛着湧きそうだけど、歌い手さんに”え?このマイクで録るの?”とか言われそうだから、もちょっと迫力出してもいいんじゃないかとw
いや、もちろんノイマンらしく高級な造りではありますけどね


早速、軽く自分の声で録音してNT2000と比べてみました
プリやEQ、マイクとの距離等を同じようにセッティングして比較してみます


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(ウインドスクリーンより小さいからw)


比較してみるとヌケの良さはほぼ互角ですが、やはり中低域にハッキリした違いがありますね
NT2000の場合、200Hzより下の方が盛り上がっていて中域は抑えめ
いわゆる軽くドンシャリ傾向なんですね
比べてTLM102の方は中低域がもっとしっかりとあります


ボーカル等を録音してPOPSなど音数の多いオケに混ぜる時には大体200Hzあたりからカットしていく事が多いのですが、そうするとNT2000の場合ふくよかな部分がバッサリ切りすてられてしまいます
同じEQ設定をしてやるとよく解りますが、TLM102の場合は中低域がNT2000よりあるので同じところでカットしてもしっかりと太さが残ってくれます


カットしてスッキリさせてもコシや太さが残る


なるほど、NT2000だと録ってる段階では気にならないけどミックする為に加工し始めると急に音が薄くなるのはこいうことね
後からEQで補正できないわけではないけど、やっぱり初めから無い部分を強調するのはやはり不自然さがでるものです
(基本的にはEQってカットで使うもんですしね)


なので、TLM102をメインボーカルに使ってNT2000をハモリ、コーラス等に使い分けるとイイ感じかも
それにこの取り回しの良さですから、もう一本用意してドラムのトップやアコギのステレオ録りにもいいですね


それにしてもこんなカワユすなマイクから想像もできないサウンドです
自分の酷い歌では細かな表現力までチェックできないので早く歌入れに使ってみたいですね


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因に、振動に強い構造との事ですがやはり別売りのショックマウントはあるのと無いのでは違いますね
付属のホルダーだけだとちょっとエキサイトしてダンスしながら録音するとボンボン来る事でしょう


この別売りのショックマウントがまた2~3万するもんですから、これをオプションにして価格を下げてるんでしょうね


なので付属のケースもタダの厚紙ですw
乾燥剤も入ってないのでこのまま保存管理はちょっとね
湿度計付きの保存ケースにしまってちゃんと管理しないいけません
(ビッ◯カメラで3,000円だったよ)


こうなるとやっぱりU87(Aiでもいい)も欲しいとこですが今はこれが精一杯
でも、きっと会社で買ってくれるでしょう
できればオリジナルのU87の上物でお願いします社長