http://www.youtube.com/watch?v=mN-e6vmiCao
YAMAHA AN1x
1997年発売のシンセだそうですが、当時共に発売されていたどっちかと言うとアマチュア向けなCS1xと同じ筐体なために全くヒットしなかった不遇なバーチャルアナログシンセ(以下VA)です。
VAシンセはRolandのJP-8000を所有してますが、善くも悪くもRolandらしいちょっと線の細いキャラクターです。
パネル一面にツマミやスライーダーがあり操作性も良いのですが、鍵盤は49鍵しかなかったりタッチもちょっと頂けなかったりとバリバリ弾くにはどうしても物足りない。
最近はOWLの新作「ON THE LIFE」でもシンセ音の比率も増えてきた事だし、何か手頃な物はないかとオークションなどで物色しておりましたらこのYAMAHA AN1xが。
そういえばこのYAMAHA AN1x、全体がプラッチックな残念なルックスながらも当時からネット上などでは出音の良さに定評があり、自分もその音を初めて体感したのはハービーハンコックの日本公演でした。
数あるVAシンセの中からハービーが好んで使っていたのですからその定評にも間違いなようです。
実際手にしてすぐ音色を作ってみましたが、思ったほど操作性も悪くはなく鍵盤もしっかりしています。
とはいっても鍵盤の支点が短いタイプなので根元近くでは沈み込まないのですが、安っぽくカチャカチャしてる感じはしません。
その辺りは同じ筐体のCS1xなどとは違うようでつくづく見た目で損してるなあと思わされます。
キーボードの命であるリアパネル(笑)にしても、なぜか印字されてる文字はうっすら黄色…
なんかヤニで汚れたのか日に焼けちゃったんじゃないのって感じでちょっとねぇ…
とはいえ、出音は定評どおりコシのある良い音で気持ちいいですよ。
波形もエッジというパラメーターで倍音調節ができ、あえて奇麗でないアナログ的な波形にできるのも良いですね。
切れのよいフィルターでこの倍音多めのsaw波形を包み込んでやるとなんともスウィートな感じになります。
また、がっつりエフェクターも搭載されてるのも便利です。
Nord Leadも初代のモデルなどはずいぶん安くなったのですが、まるっきりエフェクターは搭載していないので現場で使うには一手間&一荷物増えてしまいますからね。
(現行品も腹が立つほど高すぎるわ)
しかし、あまりヒットしなかったせいかネット上にもあまり情報やレビュー的なものが少ないですね。
なのでいくつか音色を作って試しに映像に撮ってみたので拙い演奏ですがご参考になれば幸いです。
プリセットの音色はちょっとアルペジオ押しすぎであちら系が多いのですがプレイヤー的にはこの手の音色が使いやすいですね。
ご覧頂くとお解りになる思いますが結構61鍵の端から端まで使うもんでしょ。
49鍵だとこうはいかないんです。