Hobo's File by KINO

道の向こうへ歩いて行けば 違った空が見えてくるんです

空の下の違った風景を見ていたら 色々感ずることもあるんです

これはもう最高のコラボ

2012-02-12 09:07:00 | 音楽
昨晩は下北沢GARDENへソウルフラワー・モノノケ・サミットの「歌初め!夢の歌謡ショウ!
2012」へ行ってきました。せっかく出かけるのだからとその前に、新宿タワーレコードでの
Tara Priyaのインストへ寄ってみた。Soul(R&B)との触れ込みだったが、どちらかと言えば
POPSか。30分程やったが、可もなし不可もなしと言った所。Billboard東京にブッキングされたが
足を運ぶ人ではなさそうだ。その後、下北沢レコファン経由で会場入り。

いつでも初めての会場へ行くのは楽しみだ。ここは外タレも時々やっているが、ステージも
そこそこ広いし、ステージ高、天高共に地下のスペースにしてはそこそあって見易い感じ。
ビールも一番搾りの生を出しており、クアトロやDuoみたいにふざけた事をしてないのを評価する。
そしてなにより出演者のパフォーマンス、コラボが素晴らしかったの一言。前の方で見ていたが
興奮しましたよ。

19:05になるとまずは沖縄歌謡の上間綾乃がギタリストを連れて登場。三線を弾きながら
綺麗な声でオリジナルを歌っていた。別嬪さんなのがまた評価を上げる(爆)。ゆったりした
沖縄の曲は心地良いものです。白井さんにもまたDonannをやって欲しいと思いましたね。
「5月にコロンビアからメジャーデビューします」と嬉しそうに話していた。沖縄在住の
伊丹英子の縁なのか、モノノケ・サミットのLIVEには何度かゲスト出演しているらしいが
今回は東京だけとちょっとお得感。初見でした。20分程度だが、体を温めてくれるには
十分の熱演でした。

そして5分も経たないうちに二階堂和美が出てくる。「にじみ」のツアーでのバンド演奏とは違い
この日はソロと言う事でギターの弾き語りというネイキッドなニカさんを見ることができた。
しかし微笑みを絶やさない、天然の姿は不変です。初めて見たかもしれないソウルフラワーの
ファンも虜にしたようだ。"歌はいらない"に始まり、「にじみ」の歌を紡いでゆく。
"あなたと歩くの"、"ネコとアタシの門出のブルース"等にまざり何と"満月の夕"もカバーした。
本家ソウルフラワーの前でいい度胸である。そして"めざめの歌"の「この世のすべてはどうにも
ならない それでも生きる わたしは生きる」と歌う歌詞が今の世の中に合ってるなと感じた。
この人の歌はいつ聴いても素晴らしい。リミッターがないのが良い。ある面、暴走女か(爆)。
35分、ソウルフラワーとのコラボの期待タップリでソロの時間を終えたのでした。

10分程度の休憩を挟み、本日の主役モノノケ・サミットが"男はつらいよ"に乗せて登場。
昨年から本隊のユニオン、アコースティック・パルチザンと見て来て、チンドン隊の
モノノケ・サミットで一回りです。懐かしい伊丹英子、河村博司、大熊亘の顔もステージに
見られるのが嬉しい。総勢9人の大所帯。英ちゃんや河村が入ると、演奏だけでなくボーカルも
強化される。そして英ちゃんは中川の物言いにツッコミを入れるタイミングが素晴らしいのだ。
いつもなら一方通行に成りがちな中川の言動も、彼女の切り返しで見事に消化する。
さすが古くからの盟友は、夫婦漫才の如し。"インターナショナル"や"アリラン"を聴くにつけ
結構このユニットでも昔は見ていたことを思い出される。「今日で11ヶ月や」と中川は
あらためて震災からの日々を語っていた。阪神淡路の時もそうだが、東北の震災においても
精力的に彼らは慰問と援助を続けている。"斎太郎節"、"お富さん"、"港町ブルース"、
"おいらの船は300とん"等にそれらが凝縮されていた。何と地方色の強い曲たちよ。
そしてそこから生み出された新曲の"キセキの渚"。沖縄基地問題を忘れていない事を表す
"辺野古節"や、阪神淡路で生み出された名曲"満月の夕"ではニカさんも呼び入れて歌われた。
"ドンパン節"や"ああわからない"もやってましたが、この日のハイライトはゲストとのコラボ。
上間さんとは沖縄らしい”安里屋ユンタ”や"ヒヤミカチ節"で盛り上げた後、ニカさんとは
「にじみ」の演歌三部作(?)がモノノケをバックに歌われたがこれがとんでもなくすっ飛んでいた。
もともと中川のニカさんへの偏愛から始まったというゲスト出演。同じ匂いを感じ取っている
としか思えません。共に唯我独尊、オウンウェイを行く独立者たち。リミッターを外して回りを
気にせず歌い上げる。「俺の目標は美空ひばり、浅川マキだったけど今は二階堂和美や」と
中川は言い放つ。「これが演歌三部作の最終型」とニカさんも"女はつらいよ"、"説教節"、
"いつのまにやら現在でした"を歌い上げた。はっきり言ってにじみバンドでの演奏よりも
気に入りました。大熊さんのクラリネットも効いていた。「二階堂和美を連れて全国ツアー
したいわ」と言う中川の言葉は、決してリップ・サービスではあるまい。中川、伊丹、二階堂で歌う
"アンパンマンのマーチ"も凄かった。しかしアンコールでニカさんが歌った美空ひばりのカバー
"お祭りマンボ"はひばり降臨かと思うほど。中川にも"港町ブルース"で森進一降りて来てた(爆)。
最後は上間さんを再度呼び入れて、エイサーで締めて2時間。約3時間の濃密なLIVE。
タイトルに負けず劣らず歌謡チックで20世紀にタイムスリップしたかのよう。俺らは日本人です。
ステージ奥の横断幕にはThe Nuclear Era Is Over If You Want It(君が望むなら原発の時代は
終わる)と記され、中川自身のTシャツにも記されていた。いつも熱いぜコイツら!




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