
札幌も初夏を迎え、美しい百花繚乱の季節です。ご近所の庭に今年も
牡丹が咲きました。この家の方が丹精こめて手入れされているのでしょう。
見事な大輪の真紅に、何がなし心浮き立ち見惚れてしまいました。
さすが花の王者と呼ばれるに相応しい風格が感じられます。
牡丹を愛した正岡子規は、幾つかの和歌と俳句を残しています。
牡丹は中国から伝わった花で、古来から「百花の王」「富貴草」「名取草」
「深見草」等の別称がありました。子規も唐草と詠み、その華麗な美しさを
愛でたのでしょう。
くれなひの 光をはなつ から草の 牡丹の花は 花のおほきみ
鉢植えに ふたつ咲きたる 牡丹の花 くれなひ深く 夏立ちにけり
病床に就くようになってから読んだ句に
一輪の 牡丹かがやく 病間かな が、あります。
立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花…は、誰の言葉だったでしょう
