7年前に長野の特別養護老人ホームで起きた、高齢者の窒息死事故。
今日の二審で、過失致死罪を問われていた准看護師の逆転無罪が言い渡されました。
此の結果を息を潜めて待っていた介護従事者は、複雑な想いで受け止めたことでしょう。
施設内で起きた介護事故について個人の過失が問われることは極めて異例です。
勿論この仕事に自覚と責任を持って注意深く介護している職員たちですが
どんなに配慮していても、誤嚥や転倒事故を防ぐことは不可能に近いものがあります。
今回の事故についても、情報が共有されていなかったとか
誤嚥する危険性が予測できなかったのかと言われていたようですが
常にリスクと隣り合わせの介護現場に於いて
此の判決は、亡くなられた方には申し訳ないけれど
『生活と生命』を支える施設職員にとっては朗報と言えるでしょう。
安全第一を掲げるのであれば、利用者はかなりの制限を受けざるを得ないでしょうし
そんな日々から生きる充実感や満足感を得られるものかどうか…
非常に難しく微妙な問題だと改めて認識する機会となりました。