






昨年9月、国民の期待を受けて発足した鳩山政権が、僅か260日で終焉した。
奇しくも428年前に起きた『本能寺の変』と同じ、水無月2日の政変であった。
鳩山政権は長く続いた自民党支配を廃し、清新さをアッピールしてスタートしたが
間もなく「政治とカネ」で躓き、挙句の果てに「普天間」で命運が尽きた。
鳩山首相は北海道選出でもあり、政治家臭の無いフレッシュな政治家として
期待していただけに残念でならない。様々な批判はあったが矢張り政治家として
力量不足だったと言うことだろう。
お坊ちゃん育ちで人柄が良く、困難事項も誠意を持って接すれば何とかなる…
程度の認識だったとは思いたくないが、まぁ素人同然の理想家肌政治家だった

ず~っと昔に見た映画、『スミス 都に行く』を思い出す。
1939年製作のアメリカ映画で、突然の指名で議員になった青年が不器用ながら、
その真っ直ぐな正義感と熱意で、周囲の人々を巻き込んでゆくストーリー。
鳩山首相を見ていて何故か何時も、この主人公を思い出していた。
勿論、時代も背景も大きく違うけれども、政治を目指す人の資質が問われる時、
スミスのような愚直な情熱を持つ人材が待たれてならない。私は鳩山氏にスミスと
共通するものを感じていたが、今の世の中そんな綺麗ごとは通用しないらしい。
政治に停滞は許されない。早くもポスト鳩山を巡って喧々諤々、賑わっている。
誰が舵取りを任されても国内外に問題山積の現在、大変難しい状況であることは
変わらない。当分、右往左往の政界だろうが此処は冷静に今後の動きを見守って
ゆきたいと思う。