ふりかえれば…まろ

まろやパンダは最近露出が減ってますが、時折更新されてます。

身体の美しさ~DEREVO「ISLANDS」~

2004-10-19 | あーと
DEREVO(デレヴォ)の「島々(ISLANDS)」を観にいきました。今日、友人に誘われて。何の予備知識もなく。
DEREVOは、旧ソ連で生まれた身体表現のグループ。今はドイツを拠点にしているという。

「身体表現」と書いたのは、一緒に行った友人が、DEREVOのメンバーに「ダンスじゃない」と昨日言われたというので。パンフレットには、「無言劇?コンテンポラリー・ダンス?舞踏?深い孤独と無限の優しさに包まれた不思議な癒しのパフォーマンス」と紹介されています。私はコンテンポラリー・ダンスがやっぱり一番近いかなと思いました。

ヘミングウェイの遺作にインスピレーションを得ているのだそうです。
水をきっかけに様々なイメージが表現されていきます。
生きていくときに出会う様々な場面、思い。

面白かった。でも、わかった。とは云えない。
面白かった。でも、心地よかった。とは云えない。

生理的に苦手な音もたくさんあった。
苦手な音に限って、とても大きな音でしかも反復した。
心も体も硬直して緊張して痛かった。

これは何を意味しているのだろうと考えながら観る。
次の展開も読めない不安がつのる。
どんどん不安になる。緊張する。

つかれた。というのが正直な感想。

表現者たちの体とその動きは本当に美しかった。
指先。つま先。肩甲骨。しなやかで柔らかくそして力強い。
最後には、もうそれだけで十分と思ってしまうほどに。
本当に。美しい。のです。

パンダに会い続けたいですか?

2004-10-18 | ぱむだ
パンダの細胞バンクが新設されたそうです。未来にはクローンパンダを誕生させるつもりとか。今日の朝日新聞朝刊3面より。

少し前には、ペットのクローンビジネスがニュースになっていたけれど、私にはよくわからない。
きっと、いつの日か、人間のクローンも技術的に可能になる日がくるんだろう。
やっぱり私にはよくわからない。

パンダはとても好きだし、似ていると言われるし他人事とは思えないけれど、でもやっぱり、クローンをつくってまで、パンダに会い続けたいとは思わない。

生命倫理で是非を問うて、指針を出したり合意形成を図る道もあるけれど、現実の方が先行していってしまう。出来るようになってしまったことを縛る術は倫理観しかないのだとしたら、倫理観を育てる場所をつくることから始めなくちゃいけない。だけどその育つべき倫理観てなんなんだ。よくわからない。

永遠に。愛する存在と一緒にいたいと思う。きっと誰だって。
だけど、本当は永遠なんて、ない。
わかってるからこそ、永遠を願ってるんだ。と思う。
そして、せいいっぱい、愛するんだ。と思う。

茶の味

2004-10-18 | 映画
茶の味」を見ましたよ。
不思議でしたよ。

この映画は、シーン、そのものが主人公なんですね。
だから誰かに感情移入しながら見たりするよりも、自分の体や心はニュートラルにして、場面ごとに飲まれるお茶の気分になって見ると楽しいんじゃないかなと思いました。

このおはなしはどうやって終わっていくのか、このまんまの調子でいくのかしらんと思っていたけれど、アキラオジイの残した家族の風景は本当に素敵だった。アキラオジイの目は、過去だけじゃなくきちんと未来も見てた。ちょっと泣けた。

アキラオジイの残した家族の風景は平田敏夫さんの作品。わたしもほしいな。

言葉が必要ない毎日

2004-10-17 | 日常
探しました。来年の手帳。3軒まわって決めました。毎年、こうやって迷わないように、6つ穴の差し替えの皮手帳を買おうかなと思うのですけれど、結局、同じように手帳を買いました。
ベージュ基調の布カバーのもので、右上に小さくクローバーとキラキラ。

私がこれだけはと思っているのは、
見開き左側のページに、日付1週間分が入っていること。
見開き右側のページには、日付は入っていなくて、自由に書き込めるようになっていること。
なぜかわかりませんが、使い始めた頃からのこだわりです。
あとは大きさが小さければ、より嬉しいかな。

今までは、手帳に余白があることは嬉しかった。
何をしようかなって考えられた。

今は、手帳に余白があるのが、くるしい。
だからできるだけたくさんの予定を書き込みます。
「パンツすそ直し受け取りに行く」とか。そんなことまで。

子供の頃から、つらかったり悲しかったり苦しかったりすると、いつも言葉にして書いていました。詩にしたり文章にしたり。でも書いても書いても書き足りなくて苦しかった。反対に、嬉しい時は、ほとんど何も書かなかった。

「嬉しい時は何も書けないの。これって、なんでかな?」
ある時、尋ねてみたら、ある人が
「書けないんじゃないよ。書く必要がないんだよ。嬉しい時や楽しい時は、言葉が必要ないんだよ。」
と云いました。

来年の手帳。来年の今ごろには素敵な出来事でびっしり埋まっていてほしいけれど、書くことが必要でないほどの嬉しい毎日になっているといいなとも思うのです。

ポテチたすチョコは?

2004-10-16 | 美味
知人がロイズのお菓子をくれましたよ。ロイズと言えばやっぱり生チョコですけれど、今日、いただいたのは、なんと、こんなお菓子。

ロイズのポテトチップチョコレート

え。あの塩味のポテトチップスにチョコレートがコーティング・・・。お、おいしいのですか??たしかに北海道はジャガイモがおいしいけれど。

とにかく、あけてみましょ。
あ。ぎざぎざなポテトチップスで、その片面にチョコレートがコーティングされています。通常のポテトチップスにはありえない、しっかりした厚みと重みですね。

それでは、いただいてみましょ。
はむ。はむ。はむ・・・。
しょっぱい。甘い。ちょっと油。しょっぱい。甘い。ちょっと油。しょっぱい。甘い。ちょっと油・・・。
不思議な味わいです。ちょっと他にたとえようがないです。ポテトチップスとチョコは決して混じり合うことなく、それぞれは口の中で主張し続けている。たくさんは食べられそうにないですけれど、でも、意外と楽しいおやつです。
世の中、いろんなことを考える人がいますね。こういう試行錯誤のなかで、ヒット商品が生まれていくんですね。


落ち着いた草色の湯のみセットは友人からのプレゼント。葉っぱの模様がカップにもついていてかわいらしいのです。カップも勿論かわいかったけれど、友人の気持ちがうれしかった。いただいて、すぐに、お茶をのみたいなと思わせてくれました。素敵な休日になりました。

真夜中のブルー

2004-10-16 | 
「夜明け前のオレンジ」にひきつづき、奈良さんの作品、見つけました。というよりも、あれから気になって、角川文庫を探してみたんですけどね。
同じく2000年発行の角川文庫、江國香織『泣かない子供』に、はさまっていました。この本は買ったその日に読み終わったのに、私の記憶から、しおりの奈良美智さんの絵は抜け落ちていました。
片面は黄緑色。もう片面の白い面の左下。この絵。



なんでしょう。痛い。から。忘れる作用が働いたんでしょうか。

奈良さんの絵を見ていると痛いのは、子供の頃の自分の孤独感やらを思い出すからです。
全面的に親や周りの大人に頼らなければ絶対に生きていけないと思う絶望。決して愛されていなかったわけではなく、むしろ家族はとっても愛してくれていた。だから、これがなくなったら生きていけないと感覚でわかっていて、置き去りにされたらどうしようと、不安で仕方がなかった。どうしたらもっと愛されるかしらと考えて、わざと可愛らしく子供らしくふるまおうとするけれど、自分のような邪心じゃなく、心から純真無垢に笑う周りの子に引け目を感じて、人見知りしたり大人ぶったりする可愛くない子供でした。

奈良さんの絵も痛いんですが、今、もっとも痛いのはこれです。
江國香織『泣く大人』世界文化社、2001年。
『泣かない子供』から5年後の作品。



子供の頃は得体の知れない自分で説明できない不安でいっぱいだったけれど、泣く大人になれて良かったと思っていました。
私には泣いてもいい場所ができたから。
ひとりで隠れて泣いたりするなと言ってくれたから。
だけど、泣く大人になってしまったあとで、泣いてもいい場所を失いました。
残ったのは青い静寂。
もういちど、泣かない大人からやりなおしです。

関連記事
夜明け前のオレンジ(2004.10.14)
奈良美智/From the Depth of My Drawer(2004.11.10)

いない

2004-10-16 | 


変化のきざしは、まぼろし。
こんなときにかぎって、うまくいかない。

できないこと。
くやんでいること。

とかして、ながしてしまおう。
この川のながれに。

ディープブルー

2004-10-14 | 映画
ディープブルーを観ました。
波が圧巻でした。
シャチはすごいヤツだったし、光の届かない世界で生きる深海の生物たちの美しさにも魅了されました。

でも。途中で何度か首が落ちました。
じつは先日観たガイアシンフォニーでも首が何度か落ちました。今まで映画館で映画を観て一度たりとも寝たことがありません。でもこの1週間で2度も映画中に首がカクン。たまたま私が眠くなるような要素をもつ映画を続けて観てしまったということか。それとも、よっぽど体が睡眠を欲している状態が続いているということか。たぶんどちらも。だと思う。

なんだか、首が落ちてしまう状態で映画を観てしまったことの後ろめたさで、クレジットを最後まで見ることが出来ませんでした。クレジットも含めて最後まで席を立たないことにしているわたしが、はじめてクレジットの途中で席を立ってしまった映画。ディープブルーです。

金沢21世紀美術館にゆく

2004-10-14 | あーと
ようやく読書の秋以外にも目が向き始めました。先週末オープンした金沢21世紀美術館に行ってきましたよ。


山本基さんの塩の作品「迷宮」ではじまる記念展「21世紀の出会い―共鳴、ここ・から」。

マシュー・リッチーの“Something Like Day”がいいなと思いました。円柱型の部屋の壁半円ずつ、ふたつの作品。とくに、半透明のスクリーンパネルが埋め込まれていて、見る角度によって、絵が変わるもの。子供の頃の下敷きとかシールによくあった、あれ。フォログラム。ひとりだったら、延々展示室の中をぐるぐる回っていたかったです。

エルネスト・ネロの“BODY SPACE NAVE MIND”は不思議な体験型の作品です。微妙なバランスで張られたピンクと青の天蓋の薄い布。ところどころ米がとっぷりと入れられています。中に入って寝転がったりできます。自分の体の内臓の中に入り込んだみたい。スタッフの方のお話によると「森の中にいるみたい」といった感想を持つ方もいるのだとか。

予想に反しておもしろかったのが、オラファー・エリアソンの「反視的状況」2003年。自分が万華鏡の中に入り込んでしまったようでした。平衡感覚も失いかけて、手すりがないと上手く歩けなくなります。

できやよいさんの「とぶ」1996年、「てんてんぽう」1997年は本当に心つかまれました。「とぶ」1996年には背伸びしたパンダや羽のついたパンダがいたり、「てんてんぽう」1997~99年ではムンクの叫びのように口をあけて泣いているパンダさんがいっぱいいます。いっぱいいっぱいのパンダやらカバやらヒトやらのちっちゃなひとつひとつが、ひとつの作品の構成員なのです。自分の部屋に「とぶ」がほしい。と思いました。

ゲルハルト・リヒターの「8グレイ」2001年は緊張しました。ちょうど誰もいなくなった展示室のまんなかにひとり立ったとき。映し出される。たったひとりの自分を見つめる自分。とくに。そして歩き出す瞬間に。

冷たく寒い雨が降っていたので、レアンドロのプールは灰色をしていました。
水面をとおして青空と白い雲が見たかったのに、本当にこれだけは残念でした。

ちょっと雪国っぽくない美術館です。その点はちょっと心配でもあります。ランニングコストも相当かかるんじゃないかな。フリースペースも多いし、入館料だけではペイできないと言われているし。

各所に設置されている椅子がいい感じでした。晴れた日にもう一度来たいな。

関連記事
Luca No.8 特集/金沢21世紀美術館(2004.12.03)

夜明け前のオレンジ

2004-10-14 | 
ときどき、買っても最後まで読まない本があります。私の場合それはたいてい短編もの。読みきらなかったもののひとつがこれです。
原田宗典『旅の短篇集 春夏』2000年、『旅の短篇集 秋冬』2001年、角川書店。

電車に乗る前に入った本屋さんで、表紙のイラストが素敵で思わず手にとりました。小林直未さんという方のイラスト。タイトルも素敵。
電車の中ならこんな短篇集がきっと素敵な時間をくれるだろうと思いました。
でも期待とは裏腹に、見開きで終わってしまうひとつひとつのお話が、どうしても物足りなくて、全然読み進まなかった。今度、電車に乗るときに持っていこうと思いながら、電車にのる機会も減っていたこともあって、長らく本棚にお行儀よくおさまっていました。

今日、ふと気づいて読んでみました。
電車よりも、夜眠る前の方がいいみたいですね。

途中で、角川文庫のしおりが挟まっていることに気づきました。
片面はオレンジ。もうひとつの面は白。
白い面の下のほうに何か絵が。
もう片面のオレンジ色とおんなじ色が見える。

え。あ。これ・・・奈良美智さんの。

夜中に、予想もしていなかったところから奈良さんの作品が飛び出してきて、あんまりびっくりしすぎて、よけいに眠れなくなっちゃったんですよ。
そんなわけで、見晴さんの「パンダさん。美術館へ行く/from the depth of my drawer」にトラックバックするんですよ。

関連記事
真夜中のブルー(2004.10.16)
奈良美智/From the Depth of My Drawer(2004.11.10)

読書は趣味ですか?

2004-10-13 | ぱむだ
今日は、新潮文庫のYonda? CLUBから届きましたよ。
Yonda? CLUBの封筒もこんな風にかわいいんで、思わずパチリですよ。

届いたブックチャームです。ちょっとパンダというよりもくまさんみたいですね。でもほどよい重みがいい感じです。

ここのところ本を読み続けているから、またたまってきましたよ。こんどは何にしようかな。100%ORANGEのデザイン、どれもいいのですけれど、絵本、ちょっといいなぁと思っています。
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記事を書いているとき、どこかでYonda?な話を読んだ気がするなぁと思っていたのですけれど、今日になって見晴さんのところで見たんだ。ということを思い出しました。今ごろですけれどトラックバックです。

パンダショップが知らせる季節

2004-10-12 | ぱむだ
以前WWF関連の記事を書いたのですけれど、WWFジャパンが運営するショッピングサイトPANDA SHOPから通販のDMが届きました。
PANDA SHOPのニクイところは、こんなところにまでパンダがいることです。

くぅ。なんど見ても、ひょろひょろ~と寄っていきたくなります。
こんな細かいところにまでパンダがいると、封筒さえ捨てるのがもったいなかったりするんですけれど、こうして写真に残せるから、捨ててもよしとしよう。

カタログの表紙は岩合光昭さんの来年のカレンダー。
赤ちゃんパンダを抱くおかあさんパンダがファインダーを見つめています。
もう2005年が待っています。

アールグレイの夕暮れ

2004-10-12 | 日常
さいきん買い物ばかりしています。今日はおさいふを買いました。
だいすきなMARGARET HOWELLのもの。きれいなベージュ色で、白いステッチがはいっています。

お店を出て、30分。水の流れに沿った歩道を、てくてく、ぽつぽつ、歩きました。
夕暮れの喫茶店に入り、おさいふの中身を入れかえました。
はじめての支払いは、アールグレイのミルクティ。500円。
目の前のものが変わっていけば、わたしも変わっていけると思っているわたしは、甘いのかもしれないけれど。

3年ほど前から使っている名刺入れは、水牛のものですこしずつあめ色になってきました。

いつか、このおさいふも、わたしになじんでくると思います。

洋服を買うとき

2004-10-11 | 日常
ジャケットとパンツを買いました。

洋服を選ぶポイントはいくつかあります。
シンプルであること。
きっと飽きがこないだろうもの。
着心地が良いもの。
体の線がきれいに見えるもの。
しわになりにくいもの。
そういうのが、すきです。

洋服を買いに行くと、店員さんに押され気味になることがあります。押され気味で買ってしまった服は、納得して買ったつもりでも、後悔することがあります。ひとりで買うのは、すこし苦手です。

今日、買ったものはとても気に入りました。特にジャケットは、私の体で型紙とったのかなと思うほど、ぴったりでした。
だから、きっと、だいじょうぶです。

スウィングガールズ

2004-10-10 | 映画
1週間ほど前に、スウィングガールズ、観ましたよ。
何も考えないで、元気になれるかなと思って行ったけれど、甘かったです。心に余裕がなくて、あぁ、ここは、いつもの私ならくすくす笑っている。と妙に客観的に冷めた目で見てしまいました。

でも、めちゃくちゃで、はつらつとしていてるところが、よかった。
下敷きをうちわ代わりに使うじりじりした夏。
手のひらに吹きかけた息の白い冬。
季節を感じられる思い出は宝物。

つぎは、いつ、ビッグバンドジャズ、聴きに行こうかな。