Light in June

文学やアニメ、毎日の生活についての日記。

プチシアター vol.2

2009-05-12 23:12:06 | アニメーション
『プチシアター vol.2』を観ました。7分程度のアニメーションが4本。例によって記憶を頼りに書くので題名は少し違っているかもしれませんが、収録作品は、

「お坊さんとさかな」
「恋のかけひき」
「紙ヒコーキ」
「アパートの猫」

「お坊さんとさかな」は二度目の鑑賞。これは「岸辺の二人」と同じ監督の作品で、それを劇場で観たときに同時上映されていました。が、雰囲気はだいぶ違いますね。「岸辺の二人」はいわゆる「泣かせる作品」で、雰囲気も音楽も涙に貢献していましたが、「お坊さんとさかな」はどちらかと言えばコミカルでシュールな内容。要は坊さんが魚を捕まえようと追いかける、というだけの話なのですが、お坊さんの動き(というかそのジャンプ)がコミカルで、最後はシュールな感じで終わります。しかしながら、素朴なタッチや光と影を強調した演出はやはり「岸辺の二人」を思い出させますし、音楽も何気にいい。才能の片鱗を感じさせる、といったアニメーション。

「恋のかけひき」は、寓意に満ちた話で、真実の愛は何か、というテーマが最終テーマなのでしょうか…。余計なものを一再排除した演出で、画面を「白」が支配します。まあまあおもしろい、かな。

「紙ヒコーキ」は心温まる話。落ち込んでいる女性を励まそうと、男がその女性のいる部屋に紙飛行機を飛ばすが…。結局、いい行いというのは自分に返ってくるんだよ、という「情けは人のためならず」のアニメーション化、といった内容ですね。紙飛行機にどんなメッセージが書かれていたのかが気になります。

「アパートの猫」は、可もなく不可もなく、という印象。つまらなくはないです。でもおもしろいかと言われれば…。フレデリック・バックを思わせるタッチで、それは好みなのですが、やっぱり猫には自然と自由が必要だよね、ということなんでしょうか、このお話は。

ところでこの『プチシアター』シリーズは何巻まで出ているのでしょうか。とりあえず三巻までは観たのですが。