けろっぴぃの日記

最近、政治のことをはじめとして目を覆いたくなるような現状が多々あります。小さな力ですが、意見を発信しようと思います。

日本政府の武漢肺炎に関する不可解な行動について

2020-05-03 11:01:44 | 政治
出歩くこともままならないGWなので、久しぶりにぐログでも書いてみようと思う。まったくもって今更という感じの周回遅れの話なのだが、中々、誰も言わないのでここに記録しておこうと思う。

今日のテーマは、武漢肺炎の発生から今までの間、日本政府があまりにも不可解な行動をとってきたことに関しての考察である。取り敢えず、不可解な行動を列挙してみよう。

(1) 武漢で未知のウイルスが流行しても中国からの入国者をストップしなかった
(2) ダイヤモンドプリンセス号の乗員乗客に対し直ちにPCR検査をしなかった
(3) 厚生労働省の職員がダイヤモンドプリンセス号の乗員乗客の検疫をする際に、いとも簡単に職員が罹患した
(4) マスクの増産の要望に対し安倍総理が手は打ってあると国会答弁をしたが実現しなかった
(5) 多くのマスメディアがPCR検査をしろと囃し立てても検査数を増やさなかった
(6) 専門家会議の提言や科学的裏付けがない中で唐突に学校への登校停止を指示した
(7) 海外では罹患者数が指数関数的に増加する中、日本でも同様のことが起きるのは目に見えており、どうせいつかは緊急事態宣言を出さなければならないと分かっている中で、敢えて専門家からの指摘に遅れて緊急事態宣言を出した
(8) 緊急事態宣言を出した後でも、当初からフルアクセルで国民の行動を規制するのではなく、小池東京都知事などからすれば、まどろっこしく感じるようなゆっくりとした歩みで規制をかけていて、緊急事態なのに緊急性が感じられない対応に終始した
(9) いきなり布ガーゼのマスクを1世帯2枚配りだしたが、本当に欲しい不織布製ではなく且つ2枚こっきりで、アベノマスクと揶揄された
(10) 1週間遅れで緊急事態宣言を全国に拡大したが、未だに罹患者がいない地域も含めて全国一括に範囲を拡大したのはそれまでの説明とずれている
(11) この期に及んで、未だにPCR検査数が世界と比べて少ない(罹患者の家族ですら受けれないケースがある)
(12) 一度閣議決定した所得制限付きの30万円給付から一転して一律10万円の給付に切り替えたが、何故、最初から一律10万円としないのか
差し当たってはこんなところか・・・。

以上について振り返ってみたいのだが、結論から先に言えば、安倍内閣(安倍総理と閣僚)が何処まで意図しているかは良く分からないが、少なくとも安倍内閣を支えるブレーンたちは、意図して日本政府が不甲斐なく見えるように振舞っているのではないかと感じている。正確には、積極的に不甲斐なく見せるのではなく、不甲斐なく見えるのを敢えて止めようとしないと言うべきか。

以下、少し順番に見ていこう。例えば(1)から(4)などは、当初は日本政府が後手に回っていたのは確かだろう。特に(3)は、厚生労働省に入ってきていた情報から、(ワクチンがないのはリスクではあるが)その危険性という意味ではインフルエンザと同じか、寧ろリスクが小さいと日本政府は確信していたはずである。そう確信していなければ、幾ら事務的な作業といえど、ダイヤモンドプリンセス号に丸腰の無防備な状態で役人を送り込んだりはしない。プロとしての自負があるからこそ、「怖い怖い詐欺」が横行するマスコミとは異なる感覚でいたのだろう。結果はともかくとして。

また(2)に関しては、PCR検査と一口に言っても、高度な機械を用いて手間暇かけて行う検査と、それを簡易化した簡易版PCR検査の二つが存在していて、(少なくとも当初は)杓子定規の日本の中では前者の「手間暇かけて行う高精度のPCR検査」しか眼中になかったのだろう。マスコミは日本政府を叩きまくるが、一方で、その様な精度でも良いから検査をすべきなのか、それともその精度なら検査としての意味がないのか、その辺の議論を丁寧に行っているマスコミは一つ足りとしてない。

仮に、「友人の中で、あなたの敵か味方かを調べる方法がある。評価の精度は、敵/味方に対して30%以上は間違った結果であるが、概ね7割弱は当たる。だから、試しに調べてみませんか?」という話が舞い込んできたとき、その様な話に飛びつく人はどれだけいるだろうか?敵と味方を知りたいという人がいても、多分、その様な精度で調査して欲しいと思う人は誰もいないのだと思う。

(1)も、習近平の来日を睨んでのことであるのは間違いないが、(3)と同様に武漢肺炎のリスクをその程度と見込んでいればこその話。(4)は、例えば、中国はフランスに対して「マスクを提供する代わりに、5GにHUAWEIを組み入れろ」と恫喝までしたのに、そのマスクをアメリカがかっさらっていくような事態もあったわけで、殆ど自分さえよければ周りの者のことなど知らないと割り切らないと、計画通りには動かないという状況なのだろう。

さて、この辺から私が最初に指摘していた、日本政府は戦略的に日本政府が不甲斐なく見えるように振舞ってきたことについて書いてみたい。そもそも、この手の話には100点満点は存在しない。例えば、左巻き連中が囃し立てる韓国での武漢肺炎対応は、日本では人権侵害の極みとも言うべき究極のプライバシー丸裸作戦である。この様な対策は、冗談でも政府が口にしただけで政権が余裕で吹っ飛ぶ話だろう。その様な話を左巻きの人達が絶賛するというのはブラックジョーク以外の何物でもないのだが…。

この様な中で、ポイントを整理すると要点はふたつある。ひとつは如何にして最大の目的を達成するかという点、もうひとつは政治的な話で、政治的決断を如何にスムーズに展開していくかという点である。そして、それらを上手く進めるためには、性悪説に立って日本政府の足を引っ張ることしか頭にないマスコミや野党を、如何に上手くいなして物事を先に進めるかという点が腕の見せ所である。

まずひとつ目。日本政府の最大の目的はと言えば、云わずと知れて、「武漢肺炎による死者(ないしは重篤者と言っても良い)を最小化すること」である。このための最大のポイントは、医療崩壊を防ぐことである。つまり、重篤な患者に対して、必要な医療リソース(医者や看護師、人工呼吸器などの資源とその操作員)を枯渇させないことが最重要であった。この意味では、そもそも武漢肺炎を指定感染病に認定してしまったのがボタンの掛け違いの始まりであった。しかし、それに早くに気が付いたが故に、厚生労働省は早い段階から、軽微な罹患者を病院に収容せず、肝心な重篤患者を収容するための方法として、無用なPCR検査を極力排除してきた。この点はマスコミもすでに指摘しているところである。(5)のPCR検査であるが、これは目的達成のための手段の一つにしかすぎず、手段はたった一つとは限らない。手段と目的の区別がつかないのは、マスコミや野党のお家芸である。だから、PCR検査の話など、日本政府が丁寧に説明することも選択肢にないとは言わないが、それは性善説に立たないと意味はない。相手がこちらを貶める目的で叩きに来ているなら、下手な丁寧な弁解は火に油を注ぐことになる。だから、黙って聞き流すことが最善な方法となるわけである。つまり、日本政府が不甲斐なく見えるのを敢えて止めようとしない戦略に出たのである。

次にふたつ目。政治的決断を如何にスムーズに展開していくかという話。多くのマスコミも指摘している通り、日本を除く諸外国では、私権の制限を平気で行っている。これは、その国の憲法でその様なことが許されているだけの話である。つまり、日本だけが特殊な国であるのだが、日本のマスコミはそんなことを解説したりはしない。なので、現行憲法下では日本政府が取れる対策の得点は、最大でも50点が良いところだろう。しかも、現行憲法を少々骨抜きにするような隙間を突くことでその50点を取りに行こうとすると、必ず「権力の横暴だ!」とマスコミや野党は袋叩きに来るのである。なので、彼らにその様に言わせないためには、彼らに先に「あれをやれ、これをやれ!」と先に言わせ、あたかもそれに乗っかった形で行うのがひとつの手である。(6)などはその典型だろう。某報道番組では、学校封鎖的なことをキャスターが主張していて、いざ安倍総理が休校指示をしたら「横暴だ!」と言い始めた。しかし、視聴者はそれを覚えているから、「何言ってんの?このキャスター。」という話になる。(7)(8)についても、4月1日には緊急事態宣言が出るなどという噂が流れてもフェイクニュースと一蹴し、専門家会議のメンバーからも「手遅れになる」と訴えられて、マスメディアがそれに飛びついた。実際に緊急事態宣言を出すと、それはそれで「遅すぎる」と全てのメディアが叩いた。世論調査でも多くの国民から「遅すぎる」と評判が悪いと指摘している。しかし、これはまさに安倍政権の狙い通りだったのではないか。

本当は、「Bestなタイミング」が好ましと誰もが思う。しかし、「Bestなタイミング」とは後になって考えれば確かにそのタイミングが良かったというタイミングなのだが、その瞬間で見れば、良くて賛成が50%、反対が50%である。しかし、多くのマスメディアや野党からすれば、賛成反対が拮抗していれば「安倍瀬政権の独裁、ここにあり」とボロクソに叩けると考えるはずである。そこで一大キャンペーンを張られると、次の政治判断が鈍らざるを得ない。なので、次から次へと、「ちょっと、日本政府の対応、遅すぎるんじゃない!」というタイミングがSecond Bestなのである。政治的にはこれが正しいのである。(12)などはその最たるもので、国民の血税を使うに当たっては、必要なところにだけ限定的で行うのが筋であり、所得が減った困窮している人にだけ限定で給付を行うのが筋である。平時であれば、これが正しいのである。しかし、それでは全く間に合わない。だから、スピード重視でやるなら全員一律でやるしか手はない。なので岸田さんを咬ませ犬の様にして、10万円一律給付に舵を切った。閣議決定を覆した手続き的な部分に異を唱える人はいても、10万円一律給付に直接噛みつく大手マスコミ、野党はいない。この意味で、安倍政権の戦略は大成功とも言える。マスコミは大失敗というのであるが。(9)(10)にしても、一部で安倍政権を叩く輩はいるが、でも世論がそれに追従しているかと言えばそうでもない。この点の異論は左巻き集団に局在している感じで、現時点では取るに足らない。

多分、PCR検査に関して言えば、日本製の精度の高いPCR検査キットが間もなく普及し始めるのだと思う。そうなればPCR検査の有効性は高まり、自然と検査数が増えるのだと思う。(11)はそのための時間稼ぎをしているのだろう。

多分、気温が上昇し湿度が高まってくれば、放っておいても武漢肺炎はいったん終息する。なので、現時点では本丸は、秋以降の第2波への対策である。ここでPCR検査の精度の低さでダメ出ししては、次の第2波の時に有効な対策が取れなくなる。そのための温存と言ったところだろうか。

・・・と色々書いてきたが、この様に無駄なことにエネルギーを割かなければならない日本の政治状況は不毛である。不毛の根源はマスコミと一部を除く野党である。これを正すことは出来ないが、何が起きているかを理解する努力は大切なのだと思う。

←人気ブログランキング応援クリックよろしくお願いいます