Y's クロニクル

旅行等の一生思い出に残る事から日々の小さな出来事まで少しずつクロニクルに残せたら・・・と思っています。

チェーザレ・ボルジアを憂いバローロを憂う。

2015-02-10 08:45:18 | ウチご飯

God wills it therefore it's completely right.

えーーっチェーザレがそう言ったのか~
イタリア語はわかんなからさ~日本語よりはチェーザレっぽいな~と思って・・・

グシュン、グシュン 塩野七生の本で初めて泣けた~
「チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷」でチェーザレの最後、そして
忠臣であるドン・ミケロットの最後・・・あー泣ける~

歴史上の人物で、こんなに心酔するのは吉田松陰に続いて二人目だ。
二人ともほぼ同世代で亡くなっているんだね~ 

だってさ~総領冬実の漫画「チェーザレ破壊の創造者」で描かれている
チェーザレもミケロットもイケメンなんだよ~ 
実際にも当時の人々の間で「今世紀最高の美しき武将」と呼ばれていたんだから
やっぱりイケメンだったんだよ~ 

マキャベリをして「君主論」を書かせちゃうような若き名君だよ~

塩野さんの本の冒頭にマキャベリの君主論からの言葉がある。

「私は用意周到であるよりも、むしろ果断であるほうが良いと考える。
なぜなら運命の女神は女であるから、彼女をわがものにしようとすれば
打ちのめしたり、突き飛ばしたりする事が必要である。
運命は冷静なやり方をする者より、こういう人たちに勝利を得させるものらしい」

ヒドいね~なにかい?昔の女は打ちのめしたり、突き飛ばされるのは普通だったって事???
まあ、それは置いといて・・・
果たして女神はほほ笑んだのか・・って事だけど

冒頭の「God wills it」って 十字軍の大義名分だったっけ?
「神がそれを望んでおられるのだ」ってエルサレムに向かったんだよね。

チェーザレもその言葉を何度か使っている(God wills itと言ったかどうかは別として)

非難されようと、なんであろうと「今ある結果」は「それは神が望んでおられるのだ」と。
私もな~んか、わりとこういう運命的な事ってあると思うんだよね~
神が間違った事なんか望むわけはないので、どうであれ「そうなっている事」は正しいって
事になるよね・・・ 

じゃあ、チェーザレの最後も「神が望まれた事」だったんだろうかね~

ちょっとね、織田信長に似てるな~チェーザレは。
その時代時代で倫理観って変わってくるんだよね~殺戮しても勝者なら問題に
ならないとかさ・・・

でも、そんな冷酷、残酷と後世で語られても、その時代に生きていた彼らが
本当の意味で冷酷、残酷であったわけではないんだよな~
「そうせざるを得ない」時代に生まれてしまっただけなんだよな~

それにしてもメジチのロレンツォって偉大な人だったんだね~
その子のジュリアーノも優しくて漫画ではチェーザレと今のところ、手を結んで
フィレンツェも再興しそうだけれど・・・結局フランスと手を結んでしまうんだね~ 

父君でありローマ法王でもあったロドリーゴ・ボルジア(アレクサンドル6世)がもう少し生きていれば・・・
チェーザレの下で都市計画全般を担当していたレオナルド・ダ・ビンチの造った街が
後世の私達も目にする事が出来ただろうと思うと残念だわ~
こうしてローマ・イタリアの時代は歴史の表舞台から消えっていったわけなんだな・・・

ルネサンス時代の人物を21世紀の私がいくら憂いても歴史は変わらないのだけれど・・・
あー悲しい~

 

昨日はとても寒いので、久しぶりにビーフシチューを夕飯にと考えていた。
折り良く福岡のRからお誕生日プレゼントであろうワインが送られてきた。

リヴァ・レオーネのバローロとヘンドリーのジンファンデル。
これはなかなか私のドストライクなワイン達だ。

シチューに使う手頃なワインがウチにはないので、単価が安すそうなこのバローロを
さっそく使う事に。
けれど、コルクがなかなか抜けない~
なんなんだ、このコルク
遂にはボトルの下へ下へと潜り込んでいく・・・
結局、コルクをボトルの中に押し込まなくてはならない羽目に 

たま~にありますよね~こーんなコルク栓

そんな時にさすが「ワイングラスは殺意に満ちて」というミステリーでなんじゃら賞を
受賞した本格ミステリ美人作家さんはなんでもご存じだった

コルク栓を開けるにはまだ早いワインにありがちなんだって~
な~るほどね~ワインちゃんは「まだ私を開けないで~」と訴えていたのか・・・

で、「輸送されてきたワインは少なくとも1週間は寝かせるように
その後1日立てておくように」と・・・いやいやもう開けちゃいましたから
挙句の果てに「できればバローロは10年は寝かせましょう」ってあんた・・なにを呑気な

ワインは可哀そうな結果になったけれど、ビーフシチューも無事に美味しく出来ました~ 

隠し味に赤味噌ね
根菜はたっぷりのオリーブオイルでコンガりさせてから蒸し焼きに・・・
シチューに直接入れて火を通すより、お野菜本来の美味しさが味わえます